マーチ1
ここはフェブラリー村。アインたちはディセンバー城への帰路を歩いている。
「それにしても俺はいつになったらお金持ちになれるんだろう?」
俺の夢はお金持ちになり、イリーナと結婚することだった。
「それは無理ね。アインは貧乏神に取り憑かれているから。」
未来の伴侶のイリーナが愉快に完全否定する。
「ハッハハハ!」
ワイバーンやザッハークが面白いので笑う。
「ガオー!」
鱗の方そうな竜がアインたちの前に立ち塞がる。
「待ち伏せか!?」
アインたちはお気楽な凱旋モードから戦闘態勢になる。
「ダメ!」
その時、アインたちの前に小さな羽の生えた妖精が現れる。
「妖精!?」
アインたちは現れた妖精に驚く。
「クエレブレは優しい竜なの! 攻撃しちゃダメ!」
妖精は竜のことを知っているみたいだった。
「私はイリーナ。怖がらないで、妖精さん。あなたは竜の知り合いなの?」
イリーナが妖精に話しかける。
「私の名前はシャナ。元は人間だったけど妖精に転生して、クエレブレと一緒に平和に暮らしていたの。でも・・・。」
シャナは水の妖精で、とても竜のことが好きだと感じられた。
「でも? いったい何があったの?」
「魔王の手下のエイブラムというのがやってきて、ディセンバー城を攻め滅ぼすから、あなたたちの足止めをしろって言われたの。」
「なに!?」
「まさか!? フェブラリー山の竜も我々をおびき出すためのおとりだったのか!?」
魔王の手下の上官エイブラムの目的は、ディセンバー城だった。水の妖精シャナの言葉で初めてディセンバー城が襲われていることを知ったアインたち。
「クエレブレも攻撃されなければ悪いことはしないわ。それよりお城が心配よ。私たちも一緒に行くわ。」
「ありがとう。シャナ。」
アインたちはシャナとクエレブレを仲間に加えた。
「私は先に行かせてもらう。」
ザッハークは人間の姿から3つ首竜の姿に変わっていく。
「ギャア!? 人間が竜になった!?」
初めて見るシャナは驚いた。
「ザッハークも元々は竜だからね。」
「そうなの? 竜も人間になりたがるのね。」
元々は人間だったシャナはザッハークの気持ちが分からなくもなかった。
「ディセンバー城で会おう!」
「ケイティたちを頼んだぞ!」
アジ・ダハーカは大空を飛んでディセンバー城に向かった。
「俺たちもディセンバー城に向かおう!」
「おお!」
アインたちは再びディセンバー城を目指した。
ここはディセンバー城。魔王の手下の上官エイブラムが城を占拠してしまった。
「死ね!」
「ギャア!?」
エイブラムの一撃で城主のスイティは殺された。
「お父さん!?」
ケイティも父親が殺される姿を見てしまう。
「さあ、姫。父親のようになりたくなければ、この私と結婚するのだ!」
「嫌です。あり得ない。私、既に人妻だし。」
「重婚すればいいのです。ワッハッハー!」
「気持ち悪い・・・。」
エイブラムはケイティに求婚するが、ケイティは完全否定する。
「まあ、いい。あなたの仲間を皆殺しにすれば、あなたの気持ちも変わるだろう。」
「なんですって!?」
エイブラムはケイティに脅しをかける。
「特に裏切り者のアジ・ダハーカなんかは殺しがいがありますな。ワッハッハー!」
エイブラムは魔王を裏切って人間に味方しているアジ・ダハーカを許さない。
「ザッハーク・・・。」
ケイティは愛するザッハークの無事を祈るのだった。
つづく。




