ディセンバー2
「いくよ! サブリナ!」
「ギャオ!」
ケイティの合図で、サブリナは猛スピードで三つ首竜に突進する。
「ガオー!」
「ガオー!」
「ガオー!」
首が3つもあるので三つ首竜の雄叫びや攻撃は3つある。
「うわあ!?」
俺は慣れない空中戦にサブリナの背中にしがみついているだけで精一杯だった。
「いいわよ! サブリナ!」
「ギャオ!」
サブリナは3つ首竜の3回攻撃を次々と回避していく。
「こいつの腹を掻っ捌いてやる!」
サブリナは3つ首竜の腹部にやって来た。
「でやああああ!!!」
ケイティは剣を3つ首竜の腹目掛けて振り下ろした。
「パキン!?」
ケイティの剣より3つ首竜の皮膚の方が固く、剣は折れてしまった。
「剣が折れた!?」
ケイティは予想外の展開に唖然としてしまう。
「ギャオ!?」
その時、サブリナが何かに捕まれ動きを止めた。
「なんだ!?」
ケイティはボーっとしていたので、なぜ空中でサブリナが止まったのか理解できなかった。
「へ、蛇!?」
俺は自分の目を疑った。3つ首竜の尻尾が蛇だった。尻尾の蛇がサブリナに巻きついてサブリナが動けなくなっていたのだった。
「サブリナ!? 振り払うんだ!?」
ケイティはサブリナに、なんとかもがいて蛇の尻尾から脱出するように言う。
「ギャオ!?」
しかし、もがけばもがくほど蛇の尻尾はサブリナをきつく締め付ける。
「俺たちはここで死ぬのか!? せめてイリーナに好きだと言っておけば良かった!?」
俺は人生最大の危機に見舞われて本音が出た。しかし俺はお金持ちになってからイリーナに告白すると決めていた。
「全く情けない奴だ。」
その時だった。俺の持つ変剣エクスカリパーが聖なる光を放つ。
「エクスカリパー!?」
聖なる光の騎士エクスカリパーが現れた。
「我に選ばれた者よ。せめて好きな者に自分の気持ちを伝えてから死ね。」
さすが伝説の生き物といった貫禄がエクスカリパーにはあった。
「あの・・・光が喋っているんですけど、どなたですか?」
ケイティは初めて話す変な剣に戸惑っている。
「私は、あの伝説の生き物、さすがの聖剣エクスカリパーである!」
エクスカリパーは得意げに自分のことを言い放つ。
「なんか偉そう。」
ケイティも、どこか偉そうなエクスカリパーに抵抗を感じる。
「失敬な。偉そうではなく、偉いのだ。」
変剣エクスカリパーの騎士としての信念は、ちょっとの失言では揺らぐことはなかった。
「見せてやろう。伝説の生き物の実力を。」
聖なる光の騎士エクスカリパーが少しだけ実力を見せようとしている。
つづく。




