ノーベンバー6
「申し訳ございません。コンドール様。」
魔王の手下の上官エイブラムが、アジトで鏡交信で誰かと話している。
「バカ者!? 手下を3人も失ったというのか!?」
鏡の向こうでコンドールというエイブラムよりも偉い立場にいるであろう男が怒っている。
「お許しください!? 実は伝説の生き物が人間の味方をしているらしいのです!?」
エイブラムはウァズワースから聞いたことを苦し塗れのいい訳に使う。
「なんだと!? 伝説の生き物だと!? あの伝説のお邪魔虫か!?」
コンドールは伝説の生き物と聞いて狂喜乱舞に驚きまわる。
「はい。伝説の生き物です。」
エイブラムはコンドールの驚きようを見て、伝説の生き物ネタで押し通そうと考えた。
「まだ魔王様が完全復活されていないのに、なぜ伝説のお邪魔虫が出てくるんだ!?」
魔王は復活しきっていないらしい。魔王軍では伝説の生き物は、伝説のお邪魔虫で知られている。
「エイブラムよ! 伝説の生き物の情報を集めるのだ!」
コンドールは新しい指令をエイブラムに与える。
「かしこまりました。コンドール様。」
緊張した顔の表情とは違い、心の中は命拾いしてホッとしていた。
「しかし相手は伝説のお邪魔虫。こちらも伝説の化け物を援軍として送ってやろう。イッヒッヒ。」
コンドームは対、伝説の生き物用に伝説のドラゴンを前線に投入するというのだ。
「さすが悪の大神官コンドール様。」
コンドールは、悪の大神官らしい。
俺とイリーナたちは、スライムに殺されたノーベンバー町の人々を町の裏にお墓を作り土葬した。ノーベンバーのお墓が完成した。
「乗りたい。」
俺はケイティに乗りたいと言う。
「ダメです。」
ケイティは俺の提案を拒否する。
「竜に乗ってみたいんだ! 乗らしてくれ!」
俺は竜への憧れからしつこく頼み込んでいる。
「サブリナは私以外の人間は乗せません。」
ケイティ竜の名前はサブリナという可愛い名前だった。
「クソッ!? こうなったら強引に乗ってやる!?」
俺はケイティの竜のサブリナに触れた。
「ギャオ!?」
サブリナが俺に触れられて姫をあげる。
「セクハラですよ!?」
ケイティは竜のサブリナに触れた俺を容赦なく批判する。
「セクハラ!? 俺は竜に触れただけだぞ!?」
俺は不可解な濡れ衣を着せられたと感じた。そもそも竜に触れてセクハラが成立するのか疑わしいものだ。
「アイン、最低。」
そこにイリーナも現れ、俺を軽蔑の目で見る。
「イリーナ!?」
俺は竜を触っただけでイリーナにも嫌われてしまった。
「サブリナには乗せないわよ!」
「ギャオ!」
「アインって、セクハラする人だったのね!? ショック!?」
ケイティ、サブリナ、イリーナから俺は酷い言葉を浴びせられる。
「俺は無実だ!?」
俺の叫び声は空に消えていった。
「面白いな。人間も悪くない。」
師匠は安全な所から俺たちを眺めているのだった。
つづく。




