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第二話 あーゆーれでぃ?

「あ!忘れてた!王都へ行く前にちょっと待ってね!」

そう言い残し、妖精は森へ飛んでいく。

「さーて。今の内に能力確認しよっと。」

何の能力を持っているかを確認するためにはどうすればいいかと考える。

ステータスよ!出て来い!

と念ずると、目の前に画面が出てくる。

ちなみにステータスはこんな感じだ。


シロハ Lv5

職業:勇者、妖精繰り

固有能力:1.《模倣》

《完全瞬間模倣、変化、物質変化、能力模倣、???、???》

2.《???》

3.《???》

4.《???》

習得能力

魔力貯蓄、妖精干渉、森羅万象、電磁加速、???、縮地、擬似的飛行、発火、電気生成、水生成、物質操作、魔力感知


と、こんな感じだ。

???という能力が六つあるが、とりあえず置いておこう。

そんなことを一人で考えていると、妖精が何かをつまみながら帰ってくる。

「はい。こいつ倒して。」

連れてきたのはLv20のオークキング。

「え?こいつと俺のLv差ありすぎじゃね?」

「勇者だから。模倣も持ってるし。」

「とりあえず頑張れ!」

俺の初戦闘は骨が折れそうだ。


「さーて。シロハのステータス見よっと。って…何このチート。未発見の使用法が六つって…しかも電磁加速に四属性の生成魔法とか…さすが勇者の素質がある者。」

とりあえず監視対象として監視しておこう。



「よーし。おいマルス!殺していいんだよな?」

「いいよー!」

さて。能力を使ってみるか。

まずは模倣の強さ。

試してやるよ。

「木の枝を剣に変化。」

そう言うと、剣に変わった。

「すっげ…」

「グルァァァァァ!」

オークキングに殴られる。

「痛…」

あ、そっか。年齢下がってるから雑魚くなってんのか。

能力が欲しいな…

はっ!欲しいなら創ればいい!

森羅万象を使いこなす…

(何だ?目が金色に…?)

『能力を解放しました。固有能力:《創造》を獲得。』

どこかから謎の声が聞こえる。

「創造を使い死咆哮(デス・ブラスト)を創造!」

「死にやがれ、死咆哮(デス・ブラスト)

「ガルァァァアアア!!」

オークキングは光の粒になり、俺の指先へ光は集まる。

『Lvが25に上がりました。ちなみに私は世界の真実というデータです。全てを知るものです。』

ふーん。お世話になります、世界の真実さん。

拍手をしながらマルスは歩いてくる。

「お見事。森羅万象を操って能力を解放するって人間離れしてるね。」

「能力を創りたかったんだ。パソコンにデー

タを作る感じで。」

「とりあえずおめでとう!」

「ありがと―――!?」

魔力感知に何かが引っかかった。

「ヒュー。雑魚人間を狩るのは面白いぜ。ジーク。Lvはどんくらい?」

「Lvは185だ。勇者に勝てるぞ。」

「分かってるよ。」

不味いな…あいつはまさか…!?

「…おい。マルス。俺の魔力は回復しているか?」

「回復してないけど…私のあげるよ。」

心を落ち着かせ、曲がり角から歩き出す。

「あ!イヅモじゃん!嘘だろ!?」

偶然な雰囲気を出す。

「あ?なぜ俺の名前を知っている?お前は誰だ?俺は魔王セトの息子、イヅモだ。」

マルスと同じような妖精が俺の耳元へ来て、イヅモに聞こえない声で言う。

「アイツはお前を失ったショックで記憶を失くしているんだ。ていうか転生したら基本記憶失くすんだけどな。お前は模倣で記憶を復元したんだろ?多分。」

俺の心を蝕む絶望感。

俺の所為で?

いや、俺は悪くない。

そう信じ、イヅモに告げる。

「俺が勇者だ。」

「あぁ、知ってるぜ。雑魚勇者。その力じゃ雑魚狩りも出来ないだろ?」

「あぁだが人間狩りも大概にしておけよ?俺がお前を潰すのもそう遠くない未来だ。」

「ふっ。面白いこと言うな。戦うか?」

「俺は別にいいぜ?お前はいいのか?」

「全然いいぜ?」

「戦うか。」

「過去の勇者を模倣…」

小さな声で呟く。

相手の能力があまり分からない以上、過去の勇者の力を借りなければ。

ぼーっとしていると、俊足で殴りに来る。

「終わりだ。破壊」

殴りは普通に受ける。

だが、その判断ミスが、死を生む。

殴られた部分から壊死して行く。

「まだ終わりじゃねえぞ?勇者を《倍速》」

壊死するスピードが早くなる。

「チッ。しんどいな。」

もう少しで、心臓が壊死し始める。

そして、壊死が始まる。

心臓が止まり、俺は倒れる。

周りの声も聞こえない。

だが、俺は死ななかった。

「死ぬなぁ!バカシロハ!」

マルスの一言により再生速度が百倍になる。

「…なんだ…これ…」

『模倣の権能のひとつ、復活が解放されました。』

「ッチ。復活はしょうもねーな。ジーク。帰るぞ。」

「御意。」

わざと俺たちの横を通り、帰る。

妖精達は何か話していたが何を話していたのだろう…


ふざけてる…転生しても記憶なんか失わないのに…

「ジーク。自分のミスを彼の所為にしてトラウマを作らないで。」

「ふっ。俺は真実を言っただけだ。あいつの消失が魔王様の記憶蘇生をを消し去ったんですから。」

「とりあえず。私達の命は短いんだから。継承者を探しといてね。」

「御意。姉様の言う通り。」

マルスは威圧感を出し、言う。

「今後勇者に出来るだけ近寄らないで。」

「ふっ。姉様が勇者のことを気に入るとは…。アイツは強いぞ。」



「おいマルス。王都についたらどこに行くんだ?」

「ゲルシュナ家よ?あなたの住む。その後に王様のところまで行く。」

「なるほどな。そこから俺のスローライフが…」

「始まりません。とりあえず縮地で向かおうか。」


王都の巨大な入口門に辿り着く。

中に入ると、人がかなり居る。

家に縮地を使いつつ向かっていると、幼馴染で生徒会長の美優のような人物が居た気がした。

美優も転生したのだろうか。

転生するということは死んだのか?

もう何でもいい。

俺の目的イヅモの記憶を取り戻すだけだ。

そうこうしているうちに、家に着く。

「でけぇ…」

家の大きさに驚く自分。

「あ!母さん!シロハが帰ってきたよ!」

「おかえり!シロハ!」

俺は暖かく出迎えられた。


「え!?勇者になるの!?」

「うん。俺剣技とか上手いからさ。」

「よし。父さんと戦って勝てたら行かせてやろう。」

勝ち目しかない勝負。

「レディーファイトっ!」

勝負は一瞬。

脇の下から縮地で近づき、背中を取り、首に剣を添える。

「すげぇ…」

兄の口から驚きの声が漏れる。

「こ、降参だ。」

「父さん、勇者として旅していいんだよね?」

「だが旅に出ていいのは十四歳からだ。それまでは修行に励みなさい。」

「分かりました。父さん。とりあえず王様に挨拶しに行ってきます。」

「行ってらっしゃい!」


「ここか。王様のところ。」

私、ミユウは賢者として転生したらしい。

「ギーク。王様に挨拶したらどうするの?」

「勇者の仲間になれ。そして、俺とはさよならだ。後は勇者の精霊に任せる。」

「分かった。魔王を倒せば終わり?」

「とりあえず王様に挨拶しに行け。」

「分かった。」

シロハとイヅモくんは生きてるだろうか…?

気になる。

そんなことを考えていると王様の部屋の前。

二回ノックし、ドアを開ける。

「王様。私は、賢者ミユウです。勇者の仲間になりに来ました。…!?」

そこには、王様とお茶を飲むシロハが居た。

「シロハ!?」

「おっす。」


「へー。勇者なんだ。」

「関心無さすぎだろ…」

「…」

「賢者免許は?」

「貰ったよ。黒魔法だから真っ黒。勇者の免許は?」

「貰ってる。」

「お前らカップルか!!」

「違うぞ?」

マルスが妬ましい顔で見てくる。

「否定するな!」

「否定するよ!」

俺の旅は日を重ねる度に賑やかになりそうだ。




評価、ブックマークよろしくお願いします!気力、活動力になりますので!!


シロハ→転生し、模倣勇者として復活。(記憶有)

ミユウ→転生し、魔族賢者として復活。(記憶有)

イヅモ→転生し、魔王子息として復活。(記憶喪失?)


特例で、勇者として旅に出させてもらえたらしい。

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