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告白  作者: P-d'Or
若人の告白
2/11

~きよの苦悩~

「う~~~。」


俺は、昨日の夜から、変だ。本当は男なのに、昨日のことを考えると顔がほころび、熱くなる。

昨日の放課後、とし、杉山利彦に告白され、最後はあいつの胸に。

そこで、としは「ごめん」といって走り去っていった。どうしよう。

きっと、今日答えないといけないよね。なんて答えよう。やっぱ友達でって言ったら、嫌われるかな?


俺は、自室の鏡に映る自分を見る。あいつこのリボン好きかな?

髪もうちっと綺麗にした方が、嫌われないかな、あいつどんな髪型が好きなんだろう?


って、違う。俺は男に戻るんだ。必ず、絶対、確実に戻ってみせる。でも、やらなければ良いんじゃない?

いや、それはダメだ。流されるな自分、清彦お前は、男の中の男、漢だった父、良介の血を継ぐ強い子だ。決して弱い娘なんかじゃない。


でも、あいつの胸板厚かったな~。


「はぁ。」


俺は、リビングの食卓に座って、盛大にため息をつく。


「きよ。お前、昨日からどうした。」


親父が、俺を心配する。


「えっ。いや何でもない。」


「あなた。女の子にはそういう日もありますよ。ねえ、きよちゃん。で、恋のお相手は誰?」


と、お袋がウィンクし、俺の顔が熱くなる。そして親父が吠えた。


「ハハハ。何言ってるんだい、美子(よしこ)、そんなわけあるはずが……あるのか?お父さんは、許さないからな。」


「あら、別に子供が出来た訳でもないんだから、良いじゃない?ねぇ、きよちゃん。それに、おうは18で作って責任取ることになったわよ。じいじ。」


「そ、それは……ゴホン。とにかくサクラのように不純異性恋愛はするなよ。それから、付き合うんだったら……。」


「いや、そのつもりはないから、俺は男に戻るから……。」


「もどっちゃダメよ。折角、母さん一男一女で産んだのに、長女は息子ちょうなんになったのよ。あなたもそう思うでしょう。」


「そ、それもそうだな。まあ、付き合うかは別として、その子を連れてきなさい。これは、父からの命令だ。」


俺は、この日一番のため息をついた。

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