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Strange Labyrinth  作者: グラフたん(graffiti)
第一部 -Desire prayer- ディザー プライヤー
2/5

第一話 Strange Labyrinth 

 土でできた洞窟。暗闇に包まれた終わり見えぬ道は、一定の間隔で置かれた松明【たいまつ】のほのかな灯りだけが照らしている。

 この、あまりにも不気味すぎる静けさは、この場所がいかなるところかを物語っていた。


 あまたの人類の中に、この地に足を運ぶ一握りの者たち。

 命懸けで、挑むその理由は、その場所に知らない何かがあるから。

 その知らない何かを追いかける人達を我々は、こう呼ぶ・・・

 コーレジウス

 ―勇敢と。




 再びその場所へと目をやると、そこには、二人の人影と、その周囲に、芋虫のような怪物が、群れを成して、囲んでいた。

「ライリ!攻撃の補正頼む!」

 囲まれていた人の一人が声を上げる。灰色のマントを羽織、両刃の片手剣を構えている男性だ。

「そのくらいわかってるわよ!・・・・・〝戦いの神よ力の(ことわり)を捩じ伏せ、かの者に新たな力を与えよ・・・【攻撃の極意】(パワーディメイション)!!!」

 もう一方は、純白のローブに身を包み、杖をかざして言葉を綴った女性だ。

 彼女が言葉を綴り終えると、もう一方の男が淡い光に包まれた。

 それを確認した後、男は足で地面を蹴る。

そして、前方にいた、芋虫の怪物三匹を構えた剣で横に切り裂く。さらにそこから足で地面を右に動くよう蹴った。

男は無作為に剣を振っている・・・ように見えるが、しっかり芋虫のど真ん中が切れるようにしている。縦やら横やら斜めやら、切り方の統一性はないものの、しっかりとダメージを負わせている。


 いつの間にか二人を囲んでいた十数匹の芋虫の怪物は、すべて消えていた。

「ナイスだったぜ!ありがとな!ライリ!」

「ふん。当たり前でしょ!こんなの私にかかれば楽勝だわ!!」

 もうひとりの女は、そっぽを向いた。

 彼女の顔は少しだけにやついていた。




 夢を追うコーレジウス達。特に上位の者たちは人々に“英雄〟として、敬われている。



 人間という強欲な生物は〝未知〟に興味を抱く。伝説や神話に語られる“英雄〟に憧れと疑惑を抱く。それは人間の感情であり、抱いて当然の、必然の事の一つであって、致し方ないものである。


 自ら光を放ち、何もしなければ無限に発光し続ける石「太陽光石」

 猿とコウモリが合わさり、悪魔を彷彿とさせる魔物「デビルモンキー」

 地中の深層に在る場所「地中の森」


 そんな“未知〟に憧れる一般人達は、コーレジウス達に。

 それに応えるため・・・“英雄〟になるため、コーレジウス達はこの地に足を赴く。


 人間の感情を映し出す、鏡のような洞窟。どこまで続くのかわからない

道をコーレジウス達は踏み出す。


 ここは奇妙な迷宮・・・


 “Strange Labyrinth〟【ストレンジ ラビリンス】

 私たちは挑む・・・人間の欲望の鏡に・・・


大変お待たせしました。第一話です。いかがだったでしょうか。

二人の紹介は次話で!

次もよろしくお願いします!

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