表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/7

不死身の女 デンデデーン♪ デデン♪

なんか、年々夏の気温が上がってる気がする。

ボコッ! グググ、、、、



???「ウ、、、ア、、、ヴァ、、、」


三日月が音もなく地面を照らす夜、1人の人間が地面の中から出てきたことに、気づくものはいなかった。



翌朝

ツ「ネッシー!おーいッ、ネッシー!」

ネ「はいはいなんですか?」

ツ「今日のお昼と夕食の材料買ってきて〜。」

ネ「え〜めんどくさ、、、」

ツ「あら、お釣りで好きなもの買ってきていいのにな。」

ネ「行きましょう。メモとお金ちょうだい。」


手渡されたお金とメモをしっかり握りしめ子供のように、ネッシーはかけていった。


ツ「フッ、ちょろいな。」

そんな彼女の背中をツチノコは嘲るような表情で見ていた。


夏真っ盛りの都会は歩くのもしんどいほど、熱気がこもっていた。北国生まれの彼女からしたらなおさらである。

やや水色が入った髪をサンサンと照らす太陽を恨めしそうに睨み、手汗で滲んだ買い物袋を握った。


ネ「暑い、、、暑いよう、、、死ぬ、、、」

フラフラとおぼつかない足取りでスーパーを目指す。


スーパーの中なら冷房が効いていると信じて、重たい足を持ち上げる。

そして、案の定涼しい店内に満足と安心を覚えた彼女は、笑顔で昼食と夕食の材料を探した。


ネ「えっと確か、きゅうりと、、、トマトと白菜とネギと、、、。」

野菜コーナーでメモを確認しながらなるべく品質が良く、美味しそうなものを選ぶ。それと、インスタントの味噌汁や、麺を買った。

ついでにお釣りでアイスも買った。


ウィーン


店の扉が自動で開く。外はまるで別世界で、一瞬クラッと来た。コンクリートの道路は目を凝らさなくともカゲロウが見え、靴の裏からも熱気が伝わってきた。


ネ「グワッ、、、暑い。うう、早めに帰ろう。」

アイスをかじりながら、来た道を戻る。しかしこんな猛暑日にゆっくり溶けるアイスなどなく、少しづつポタポタと音を立てながら小さくなった。とうとう木の棒しか口から見えなくとも、太陽は意地悪にUMAを照らした。


フラフラ、、、


景色が霞む。目に汗が入り開けるのも辛い。体温がどんどん上がるのがわかる。背中の汗がお湯と化しべったりと地肌に吸い付く。地面から放出する熱気は彼女の足を、体を、じわじわと蝕んでいった。もはや脳がオーバーヒートしている。



グラッ



ドサッ、、、



足が絡まり地面に倒れ、彼女の意識はそこで途絶えた。











ペチ、、、ペチ、、、、ペチ、、、、、


ネ「ん、、、?んん?」


ペチペチペチペチペチペチペチペチペチ


ネ「ちょ、痛い痛い!痛いって!」

???「ヒャウッ!すみません!」


ガバッ!と体を起こしワシャワシャと髪を引っ掻く。まだ頭がジンジンする。


???「あの、、、その、、、倒れていたから、、、ここまで運んで来たんです、、、え、えっと、、、これ、よろしければ、、、」


そういって自分を助けてくれた女性は、塩化ナトリウムや糖分などが含まれた水溶液(ポカリ○エット)を手渡した。

ネ「あ!ありがとう!」


それを受け取ろうと素早く手を伸ばす。その時、、、



プチッ!



???「あ、、、。」

ネ「へっ、、、?」


女性の手首が手渡された飲み物と一緒について来た。


ネ「、、、!」


バターンッ!


???「ああ!?大丈夫ですか!?」


その言葉をうっすらと聞き取りながら、ネッシーの意識はまた途絶えた。





ツ「遅い。一体どこで道草くってんだよあの自称、世界ナンバーワンUMAは、、、もう夕方だぞ。」

モ「うーん、、、今日は猛暑日だったからな。熱中症でぶっ倒れてるんじゃね?」

ツ「それはだるいな、、、探しに行ったり、医療費払ったり、、、」


ピンポーン♪


モ「おや?お客さんかな?はーい、今出まーす。」


ガチャリ


開けた扉の前には、ネッシーと、それを背中におんぶしている女性だった。よく見ると、右手の手首が無く、ズボンのポケットからはみ出ていた。


モ「ん!?えっ、ちょ!?あなた、、、手が、、、」

???「あ、これですか?別に大丈夫ですよ。痛くも無いですし。」

モ「お、おう。それより、その背中におんぶしているのは、、、」

ネ「私だよー!」

背負われながら元気に声を張るも、どこかやつれているような表情を見せるネッシー。すぐに、モスマンがフォローに入り、肩を貸した。


ツ「ネッシーッ!おまえいつまで道草くってたんだ!もう夕方だぞ!それに野菜もしおれてるじゃん!」

ネ「ごめんツチノコ、、、なんか暑くて、、、それでぶっ倒れて、、、。」

シュンと小さくなり、必死に謝ろうとするネッシー。

ツ「ったく、、、ほら、荷物。夕食作ってやるから寝てろ。それとあんた。何者か知らないがありがとな。ここまで運んでくれて。」

???「いえ、別にそんな、、、」

モ「お礼にちょっと食べていきなよ。」

???「えっ、でも、、、」

モ「いいからいいから。」


強引にリビングに連れてこられ、ご飯を盛られる。

まだ外は夕日が見えるが、その日光が夕食の、炒めた野菜を美しく照らした。

箸を伸ばし、次々と食べるUMAたち。つられて、女性も箸を伸ばして野菜やご飯を口に運んだ。


ネ「ところで、結局まだ君の名前とか聞いてないんだけど、なんていうの?」


ネッシーを急に問い出した。そして、氷が入ったコップにお茶を注ぎ、グイッと飲み干した。


???「わ、、、私は、、、その、、、なんていうか、、、ゾンビっていうか、、、えっと、、、」

ツ「ウェッ!?ゾンビ!?」

モ「マジっ!?そうなの!?」


唐突なゾンビ発言。恥ずかしがり屋の女性はさらに肩をすぼめて、黙々とご飯を口に運んだ。


ちぎれて右手首の無い腕を器用に使って。



その光景に誰も何も言わなかった。


いや、言えなかった。


ここまで読んでくれてありがとうございました。まだまだ続きます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ