不死身の女 デンデデーン♪ デデン♪
なんか、年々夏の気温が上がってる気がする。
ボコッ! グググ、、、、
???「ウ、、、ア、、、ヴァ、、、」
三日月が音もなく地面を照らす夜、1人の人間が地面の中から出てきたことに、気づくものはいなかった。
翌朝
ツ「ネッシー!おーいッ、ネッシー!」
ネ「はいはいなんですか?」
ツ「今日のお昼と夕食の材料買ってきて〜。」
ネ「え〜めんどくさ、、、」
ツ「あら、お釣りで好きなもの買ってきていいのにな。」
ネ「行きましょう。メモとお金ちょうだい。」
手渡されたお金とメモをしっかり握りしめ子供のように、ネッシーはかけていった。
ツ「フッ、ちょろいな。」
そんな彼女の背中をツチノコは嘲るような表情で見ていた。
夏真っ盛りの都会は歩くのもしんどいほど、熱気がこもっていた。北国生まれの彼女からしたらなおさらである。
やや水色が入った髪をサンサンと照らす太陽を恨めしそうに睨み、手汗で滲んだ買い物袋を握った。
ネ「暑い、、、暑いよう、、、死ぬ、、、」
フラフラとおぼつかない足取りでスーパーを目指す。
スーパーの中なら冷房が効いていると信じて、重たい足を持ち上げる。
そして、案の定涼しい店内に満足と安心を覚えた彼女は、笑顔で昼食と夕食の材料を探した。
ネ「えっと確か、きゅうりと、、、トマトと白菜とネギと、、、。」
野菜コーナーでメモを確認しながらなるべく品質が良く、美味しそうなものを選ぶ。それと、インスタントの味噌汁や、麺を買った。
ついでにお釣りでアイスも買った。
ウィーン
店の扉が自動で開く。外はまるで別世界で、一瞬クラッと来た。コンクリートの道路は目を凝らさなくともカゲロウが見え、靴の裏からも熱気が伝わってきた。
ネ「グワッ、、、暑い。うう、早めに帰ろう。」
アイスをかじりながら、来た道を戻る。しかしこんな猛暑日にゆっくり溶けるアイスなどなく、少しづつポタポタと音を立てながら小さくなった。とうとう木の棒しか口から見えなくとも、太陽は意地悪にUMAを照らした。
フラフラ、、、
景色が霞む。目に汗が入り開けるのも辛い。体温がどんどん上がるのがわかる。背中の汗がお湯と化しべったりと地肌に吸い付く。地面から放出する熱気は彼女の足を、体を、じわじわと蝕んでいった。もはや脳がオーバーヒートしている。
グラッ
ドサッ、、、
足が絡まり地面に倒れ、彼女の意識はそこで途絶えた。
ペチ、、、ペチ、、、、ペチ、、、、、
ネ「ん、、、?んん?」
ペチペチペチペチペチペチペチペチペチ
ネ「ちょ、痛い痛い!痛いって!」
???「ヒャウッ!すみません!」
ガバッ!と体を起こしワシャワシャと髪を引っ掻く。まだ頭がジンジンする。
???「あの、、、その、、、倒れていたから、、、ここまで運んで来たんです、、、え、えっと、、、これ、よろしければ、、、」
そういって自分を助けてくれた女性は、塩化ナトリウムや糖分などが含まれた水溶液(ポカリ○エット)を手渡した。
ネ「あ!ありがとう!」
それを受け取ろうと素早く手を伸ばす。その時、、、
プチッ!
???「あ、、、。」
ネ「へっ、、、?」
女性の手首が手渡された飲み物と一緒について来た。
ネ「、、、!」
バターンッ!
???「ああ!?大丈夫ですか!?」
その言葉をうっすらと聞き取りながら、ネッシーの意識はまた途絶えた。
ツ「遅い。一体どこで道草くってんだよあの自称、世界ナンバーワンUMAは、、、もう夕方だぞ。」
モ「うーん、、、今日は猛暑日だったからな。熱中症でぶっ倒れてるんじゃね?」
ツ「それはだるいな、、、探しに行ったり、医療費払ったり、、、」
ピンポーン♪
モ「おや?お客さんかな?はーい、今出まーす。」
ガチャリ
開けた扉の前には、ネッシーと、それを背中におんぶしている女性だった。よく見ると、右手の手首が無く、ズボンのポケットからはみ出ていた。
モ「ん!?えっ、ちょ!?あなた、、、手が、、、」
???「あ、これですか?別に大丈夫ですよ。痛くも無いですし。」
モ「お、おう。それより、その背中におんぶしているのは、、、」
ネ「私だよー!」
背負われながら元気に声を張るも、どこかやつれているような表情を見せるネッシー。すぐに、モスマンがフォローに入り、肩を貸した。
ツ「ネッシーッ!おまえいつまで道草くってたんだ!もう夕方だぞ!それに野菜もしおれてるじゃん!」
ネ「ごめんツチノコ、、、なんか暑くて、、、それでぶっ倒れて、、、。」
シュンと小さくなり、必死に謝ろうとするネッシー。
ツ「ったく、、、ほら、荷物。夕食作ってやるから寝てろ。それとあんた。何者か知らないがありがとな。ここまで運んでくれて。」
???「いえ、別にそんな、、、」
モ「お礼にちょっと食べていきなよ。」
???「えっ、でも、、、」
モ「いいからいいから。」
強引にリビングに連れてこられ、ご飯を盛られる。
まだ外は夕日が見えるが、その日光が夕食の、炒めた野菜を美しく照らした。
箸を伸ばし、次々と食べるUMAたち。つられて、女性も箸を伸ばして野菜やご飯を口に運んだ。
ネ「ところで、結局まだ君の名前とか聞いてないんだけど、なんていうの?」
ネッシーを急に問い出した。そして、氷が入ったコップにお茶を注ぎ、グイッと飲み干した。
???「わ、、、私は、、、その、、、なんていうか、、、ゾンビっていうか、、、えっと、、、」
ツ「ウェッ!?ゾンビ!?」
モ「マジっ!?そうなの!?」
唐突なゾンビ発言。恥ずかしがり屋の女性はさらに肩をすぼめて、黙々とご飯を口に運んだ。
ちぎれて右手首の無い腕を器用に使って。
その光景に誰も何も言わなかった。
いや、言えなかった。
ここまで読んでくれてありがとうございました。まだまだ続きます。




