表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マジックノギス  作者: 大野いそら
3/6

2.魔女

2.魔女


《謎の缶飲料》に《かけた記憶のない目覚まし》、そして《可愛いキャラクターのシャーペン》……と謎は深まるばかりだった。

さすがに、これだけのヒントでは不測の事態に対処できない。そう思い辺りをもう一度見渡すが、この家で調べていないところは、トイレとバスルームくらいしか残されていなかった。俺は、軽くトイレを調べて、ついでに用を足してから最後のバスルームへと向かう。

「…………」

そのバスルームのスライドドアに手を掛けたまま、今俺は固まっている。

そう、目の前に《異変》があるのだ……まあ《異変》と言えば《異変》なのだが……こいつはどう判断したものか。腕を組みながら、しばしそれを眺めた。


 4つ目の《異変》……それは、下着だった それも、年頃の女の子の下着だった。

男の一人暮らしには無縁の可愛い下着。それが数点、100円ショップに売ってそうなチープな丸い物干しハンガーに吊るされている。

「なるほど……」

 俺は推理にかこつけ、その下着を凝視する。

もちろん、決してやましい理由ではない。

なるほど、趣味は悪くない。キャラクターシャーペンの持ち主には似合わぬ、センス良く控えめな、白いブラとショーツ。それに黒のハイソックスが二組ほど掛けられている。

残念な事にそんなに胸は大きくない。Bカップくらいだろうか。

 中学生か高校生か、センスとサイズからはそんな感じもするが、さすがに下着を見ただけではコレが限界である。

そうそう、下着にばかり気を取られていたが、このバスルームにはまだたくさんの《異変》が存在している。複数あるので一つ一つ説明することにしよう。


まず、最初に目に入ったのが、ひときわ目を引く巨大なレンチ。正確にはモンキーレンチと言うもので、ボルトをつかむ部分あごの幅をウォームギアによって自由に変えられるレンチの一種である。簡単に言うとナットを締めるあれだ。普通の物は15センチ以下ぐらいの大きさが標準だが、これは、ゆうに1メートルを超える。このサイズなら人間の頭すら廻すことが出来るかもしれない。そして、グリップの部分には何やら五芒星のようなエンブレムと、英語ではなさそうな判別不能な文字が入っている。パッと見、とても実用品には見えないけど………何に使うものだろうか?

次に目に入ったのが、下着の真下に置いてある大きな登山用リュック。これには、ヤカンやら飯盒はんごうやらがジャラジャラぶら下がっており、山篭りでもしそうな荷物だ。友達の家に遊びに行く程度ではない、山籠もりでないのなら家出をするような物量だ、いや、今日日の家出はこんなに荷物を持って出ない。なんなら親の財布一つあれば事足りる。

しかし……

「家出か……」

 恐ろしく使い込まれたリックを見て、俺は少しだけ不安になる。

まさか、帰る家が無いのではないだろうな。

普通に考えて今の日本ではありえない設定だが……しかし、不安はぬぐえない。

この改竄劇では、本当になんだって起こってしまうのだ。

――以上がバスルームで見つかった《異変》の全てである。

《かけた記憶のない目覚まし》

 《キャラクターシャーペン》

 《謎の缶飲料》

 《中・高生向けの下着数点》

 《一メートルを超える巨大なモンキーレンチ》

《登山用リュックにアウトドアセット》

 これだけの《異変》がそろっても、なお持ち主の人物像の特定は難しい。

 いま一度言っておくが、この荷物は確かに昨日までは存在していなかった。

 それは断言できる。

 陰干している下着を凝視しながら、俺は推理を続ける。

 推理の為だ、別にやましいことなど……

 おれは確固たる信念に基づきそう思っていた。

しかし、その時、鍵をかけていたはずの玄関扉が突然開いた。

 ガタンッ

別にやましいことは無いが、心臓が飛び出しそうになる。

「一嵩さん! どうしよう……あいつらがもう」

そう叫びながら間髪いれずに女の子が入ってきて、振り返る俺と目が合う。

もう一度言うが、別にやましい……

「…って、何見てんですか!」


 思い切り殴られた。


 痛い。やましいことは無いのに……甚だ心外だ。

もちろん彼女とは初対面である。

……が、彼女から見たら、俺と彼女は初対面ではないらしい。どうやら彼女は7番目の《異変》のようだ。そして、敬語を使うって事は、出会ってから日が浅いか、単純にこの子が年下なのか……

 それに、この子見るからにおかしな格好をしている。例えるなら魔女っ娘……いや、魔女っ娘と言っても、ピンクや原色のレオタードに装飾オプションをつけたような日本独特の物ではなく、ハロウィンの時に親が頑張りました、的な衣装の方だ。まぁ、どちらにしてもコスプレの域を出ないわけだが……

 ディティールを説明するなら、セーラー襟のついたノースリーブの黒っぽい服に、同じく黒いプリーツスカート、腰までしかない短く切った黒い外套と魔女のシンボル黒い尖がり帽子、といった服装だ。外見の年齢は俺より少し下、中二くらいだろうか、身長は150センチ後半、長めの前髪をセンターで分けて、後ろの髪を、10センチ位の細い三つ編2つにまとめている。

今度は魔女っ子かぁ……

 服を除けば、全体的に地味な印象ではあるが、結構かわいい。変態のおっさんじゃなくて本当に良かった。しかし、答えを得た今でも、やはりこの少女の持ち物には謎が多い。

 下着とシャーペン以外の品物は、いったい何に使うのかさっぱり解らない物ばかりだ。

 それに、《あいつら》と言う言葉……次の登場人物達を示す言葉。

なるほど、今回は危険なこともあるのかもしれない。


 彼女はコホンッ咳払いをして軽く呼吸を整えると、すぐに気を取り直し、丁寧に「お邪魔します」と挨拶して、靴を脱ぎきちんと揃えると、小走りでバスルームに入って下着と物干しを回収した。

それを慣れた手つきで手際よく丸め、登山用リュックにしまっていく。

「ええっと……」

さて、どうするかな? いまいち状況が把握できない、一体何から聞くべきか。

しかし、彼女はそれに続く言葉をまたず

「一応、ココにいる事がばれない様に、人払いの魔法を使います」

 ――と言った。

魔法?

「えっ 魔法使うの」

 彼女は怪訝な瞳をこちらに向けて。

そうです……けど、やっぱり何か問題が?? といった。

「いやいや、何も!」

 何も、と答えたものの、俺のテンションはみるみるあがていく。

 おいおい、魔法を使うらしいぞ。

今までいろんな事件に巻き込まれたけど、魔法が出てくるのはコレが初めてだ。

今回の世界は、魔法が当たり前の世界になったのだろうか?

俺はもう高校生になっているが、まだ魔法という言葉は強烈な魅力を感じる。

「魔法か……」

彼女は俺の見守る中、風呂場からリュックと巨大レンチを持って和室に移動する。

和室を使うという事は、やはり過去の俺と彼女はある一定の距離をもっていた?

そう予想したが、それにしては遠慮なく部屋を使っているようにも見える。まだもう少し様子をうかがっていた方がいいみたいだ。

彼女は、和室に入ると、まず全ての部屋のカーテンを丁寧に外して床に置き、電気を消す。そして、次に玄関まで移動して台所以外の部屋のブレーカーを落として、また和室に戻る。

その意味不明な行動に、思わず俺は、「えっと、なにをしているのかな……」と質問するが、彼女は迷わず、魔法の準備です、と答えた。

「魔法の準備?」

「はい、本当は全部消さないといけないのですけど、台所くらいなら大丈夫だと思います」

「ふむふむ……」

 意味が解らん。まぁ必要であるなら従おう、なにせ魔法だ。

 そして、彼女は大きなリュックからB4程度の茶封筒を取り出すと、ローテーブルの前にどっしりと座り込み、封筒から何やら艶のある紙を取り出した。次に、それを机に広げ、コタツの上にあったカンカンから極太マジックをおもむろに掴むと、ドヤ顔でその言葉を一気に書き上げた。


[売家]


「オイッ!」

 つい突っ込みを入れてしまった。

よく見ると紙には○○不動産と書かれ電話番号やら注意事項なども書かれていた。

 貸工場や空き家に張ってあるよくあるアレだ。

「えっ 何か??……」

 俺が軽く突っ込むと彼女のついさっきまでのドヤ顔が一転。何か私、悪い事しました? 的なリアクションに変わる。

 本気か?

「魔法……だよな」

「はい、魔法です!」

満面の笑みでそう答えた、悪びれるところを含まない純粋な笑顔だ。

それがさらに俺を困惑させる。

「じゃあ、コレお願いします」

「お……おう」

意味はさっぱり解らなかったが、取りあえず、なんか断りにくい雰囲気だったので、「ドアの前でいいのかな?」などと適当に答えて、彼女は、それに「はい」とだけ返事し、すぐに使わなかった残りの紙を茶封筒に戻し、リュックの整理を始めた。

何だコレ?

 とりあえず、俺は彼女に言われた通りに、玄関に出てその紙を張り付けてみる。

 すると、不思議なことに……何も起こらない。

まぁ当然だよな。

まだ何か必要な事があるのだろうか。

 まずいな、地味な外見に惑わされたが、実は電波なのか?

 しかし……コレ、見つかったら見つかったで大家さん絶対に怒るよな。巫女ちゃん(中学生巫女さんを、俺はこう呼ぶ)にでも見られたら……

 そう思って辺りを見回したが、運がいいことに誰もいない。

 うん、あとでこっそりはがしておこう。

 そう心に決めて部屋に戻る。

「これで、後はどうするの?」

「以上です」

 まじかぁぁぁぁああ――

「コレで意識的にこの場所を捜索しない限り、あいつらに見つかる心配はないと思いますけど……」

「そ……そうなんだ」

 魔法か? コレ。

 もっと光る魔法陣とか、呪文とかを期待していたのだが……いや、嘘でもそれっぽくね。

 ――まぁそうだよな。今回はちょっと頭のゆるい子が、俺の家に押しかけているって設定なのだ。だったら、そう、あの大きな荷物も全部説明がつく。家出娘の道楽に付き合って、気が済んだらおしまい。あいつらっていうのは、自分を探している家族か何かで、今回の俺の仕事は、この子の悩みを聞いて、少しでも解決に向かうこと。

コレ、今はやりの中二病ってやつか?

一瞬、危険なことがあるのじゃないかって、ヒヤヒヤしたけど、やっぱり危険なんてものはないに越したことないのだ。

 うん。

そうやって俺が《異変》に関する情報を自己完結させていると、その間、慣れない部屋に落ちつかないのか、彼女は不自然にきょろきょろしたり、黙ってうつむいたりしていた。

ふむ。

 その反応に俺もなんとなく気まずくなって、何も言えないまま数分の時間が流れる……

 この子、中学生くらいだよな。学校は今夏休みだからいいとして、このような荷物を持って歩いている以上、家出……。 ――か、やっぱり。しかし、家出までする事情となると、何か複雑な家庭の問題があるのだろう。

 ただでさえ思春期の女の子なのだ、それが家出するとなると……

俺は、何かこの空気を晴らす話題を探そうとするが、中学生の女の子の好む話題など、まったく思いつかない。TVもドキュメンタリーなどの渋いやつしか見ないし、バラエティやお笑い番組は好みではない。

そうなると、一気に話題がなくなってしまう。

ならば、TVを付けようとしたが、彼女がブレーカーを落としてしまったので映らなくなってしまっている。

気まずい。

二人して押し黙ることさらに数分。

彼女は、こちらが喋り出すの待っているのか、何も喋ろうとしない。

そうしているうちに、また数分が経過する。どうしていいかわからず、ただ見つめていると、彼女は段々顔を赤らめ、一層うつむいて固まってしまった。

しまった、見つめすぎたか?

本当に、俺とこの子はどんな関係なのだろう……。あまり複雑な事情ならズケズケと踏み込まないほうがいいのかもしれないし――向こうから話してくれるとありがたいのだけど……そういった兆候はまったくない。

 そうしてさらに数分が経過すると、ついに耐えられなくなってしまったのか、赤くなったまま下を向き勢いよく立ち上がる。

「あの……私 お茶煎れますね」

そう言いきって、返事も聞かずにパタパタと台所に向かっていってしまった。

「あ…ありがとう」

 助かった。俺は別段女の子に免疫が無いわけではないが、この空気には耐えられそうにない。

 そうして一息つき、手持ち無沙汰に本棚から文庫本を取り出そうとしたところで、台所からガチャガチャと何かに苦戦する音が聞こえてきた。なんだろう? 何と格闘しているんだ?

 数秒思い悩むと、すぐ原因に思い当たった。

そういえばポットが壊れたままだった。俺はすぐに、

「あっ、今、いま俺んちのポットが壊れているんだよ、お湯はそこの鍋使って沸かせばいいから」

 そういうと、すぐに返事が返ってくる

「あっ、はい」

「…………」

 確かに返事は聞こえたが、何故か物音がしない。

 ??? おかしいな? 鍋のあるところがわからないのか? そう思い当たり振り向いた時、作業を止めてこちらを見ている彼女と目が合った。

「あの……」

「えっ…なにか?」

「ポット………出しましょうか??」

 彼女は、モジモジと恥ずかしそうに提案する。

 出す? 出すって何だ。

 あの大きなリュックにはポットすら入っているのか?

 侮れないな家出少女。

 しかし、そんなもん入れていたら、それだけで鞄いっぱいになるだろうに。

 もとい、

「あっ……そう。じゃ、お願いしようかな」

 断る理由もないし、そうお願いしてみると、彼女は元気よく、はい、と答え、リュックではなく巨大なモンキーレンチのほうに駆け寄って、それを掴むと、得意げにポーズを決めた。

「じゃあ、いきます!」

「えっ?」

 一瞬、彼女が何をするのかまったく想像がつかなかった。

 レンチを振るうとポットが出るのか? それじゃあまるで……

 そんな俺の動揺を尻目に、彼女は息を深く吸い込みながら巨大レンチを限界まで大きく掲げ、それを勢いよく畳に向かって振り下ろす。

カツーン! 畳に接地したのに、リノリウムの床を叩くような渇いた音が部屋中に響いた。

同時に、その接地面から一陣の風が勢いよく吹き抜ける。

 何だ? 何が起こっているのだ?

 直後、レンチの接地点より、さらに一辺が約45センチ程の逆正三角形の金色に輝く魔方陣、ならぬ逆正三角形で囲まれた郵政局マーク? (〒)が出現し。周りに煙と共に、灰色の文字が浮き上がっていく。

 アニメでよく見かけるエフェクト……しかし郵政局?

 彼女は続けて「甲種電気用品、通商産業省告示第1号、形式認可・第91―38XXX号、非認識、連続待機モードで、対象物を永続クラフトします」

 ――と意味不明な詠唱。そして、それに呼応するように逆正三角の魔法陣? 外周の灰色の文字が、金色に輝いた。明らかに日本語の文字と番号の羅列、そして、その他複雑な図形が次々と追加で描かれ、それは、あっという間に半径1mを超える巨大な魔法陣となった。

「な………」

 俺は一瞬、言葉を失った。

 次の瞬間、強い風と渦巻く煙が、魔法陣を中心に小さな竜巻のように吹き荒び、俺の視界を奪っていく。

そして、その風と煙が少しずつ弱まった所で、少しずつ電気ポットがその姿を現し始めたのだった。

 ――そう、それは間違いなくリアルだった。

 今、俺の目の前ですごく不思議なことがおきている。

しかも電気ポットを出す魔法っていったい何だ? ファンタジー要素0の日本語で? 科学と魔法設定が混在しているのか。それにしてもポットって……

 やばい、俺、今すっげえ興奮している。

 だってそうだろ? 魔法を目の前にしたら誰だってそうなるはずさ。

 何せ俺は………

「…………」

その時、思考が一時停止した。何か不吉な予感が次々と頭をよぎる。

 そして気づく、自分が犯してしまった過ちに………

数秒前の興奮はすでに消え去り、あせりのようなものが見え隠れする。

嫌な汗が体中に噴出してくるような感覚。


『一嵩さん! どうしよう……あいつらがもう』


そうだ、彼女はそう言った。追われているような言い回し。何からだ? 敵? 魔法という存在が本物ならば、彼女が恐れる危険もまた本物という事になる。

彼女――本物の異能を持つ魔女をして逃げざるを得ない『あいつら』とは何物なのか?

『あいつら』……少なくても敵は複数いる?

俺はなんて勘違いを……

まずい、判断材料――ヒントになる情報が少なすぎる。

そもそも敵とは何だろう?

 勝つ事に条件(ルール)があるのか? それとも、どちらかが負けるまで戦いは続くものなのか? その際に命のやり取りが行われるのか?

 だめだ、ありえない。軽く想像しただけでも、これは最大最悪のケースかもしれない。

 《異変》を発見した時点で、昨日までの俺の壊れていたのに…………魔法が実在して、危険が実在して、そんな世界に塗り替わっていたのに……

 そういえば、彼女が入ってきてから俺は何分の時間をロスした? 敵の襲撃までに情報をきちんと聞きだせる時間はあるのか? 対策のための時間は? まず、何を聞かなければいけない? 彼女が警戒する以上、敵は近いうちに必ず現れる。その敵とやらがここを見つけるまでに、後何分の時間が残されている?

 俺は時計を確認する、現在、午前6時38分。彼女がこの部屋を訪れてから、30分以上の時間が経過している。つまり、カウントダウンは30分も前から始まっていたのだ。

 風と煙はいつの間にか止んでいる。

 彼女は召喚したポットを大切そうに抱きかかえると、100点をとった子供のように、満面の笑みを浮かべながら、それをこちらに差し出した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ