表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/27

5

8/11 改行を増やしました

 周りでも兎狩りや野犬狩りが行わている。私は街から少し離れた森に向かって歩いている。

 基本死に戻りが前提なので帰りの移動時間は気にしなくて良い。

出てきた兎を優先的に狩れるほうがありがたい。早速目の前の地面から穴があいて兎が出てきた。

 フフフ。この前私と今の私は違うぜ!

「ファイヤボール!!」

 と叫ぶ。・・・。当然なにも起こらない。魔法使いだから使えるかなと思って言ってみただけだ。周りに人がいなくて良かった。

 兎はそんな空気を察することもなく、突進してくる。相変わらず避けるのが難しく足に攻撃を食らってしまう。カジガジ足を噛んでいる。

 体勢を崩して膝で兎を押さえつけるような感じになった。おや?兎が苦しんでる。杖で殴らなくてもダメージを与えられるのか?

 兎を膝で押さえ込んだままポーチから剥ぎ取り用のナイフを出して、グサグサと刺す。兎が暴れて離れてしまったが、確実にダメージが入っているようだ動きが鈍っている。

 兎に杖を振りかざして叩きつける。叩く。叩く。叩く。はぁはぁ。


「ジャイアントラビットを倒しました。経験値三が入りました」

 よし倒したぞ。剥ぎ取り用のナイフを刺す・・・。やっぱり刺さっただけだ。なんで他の人は兎は違うものに変化したんだろう。特殊スキルだろうか?

 変わらないものは仕方ない。腹を開くもやっぱりゴミっぽいものしかない。兎の血が流れ出たところでポーチにしまう。HPが減ったので少し座ることにする。

 座ったり、寝たりするとHPの回復が早いらしい。さっきギルドの中で会話している人の話を盗み聞きした情報だ。

 地面の草を見ていると、さっきもらった用紙にあった毒消し草によく似ている。毒消し草と思われる草を摘んで眺めてみる。


毒消し草・・・調合することで毒を消す効果を発する。そのまま食べても何も起きない。


 そのままじゃダメだったらしい。これなら今の私には役に立たないしクエストとして納品しても良いだろう。他にも毒消し草があったので摘んでおく。


 体力も回復してきたので兎を探して彷徨う。穴があいて兎が出てきた。よし釣り餌作戦だ!足を前に出して兎の攻撃を誘う。当然餌は自分の足だ。

 素早い兎を倒すのは大変だから自分の足にかじりついたところを攻撃する。私は天才だな。

 感心していると兎が突進してきて足にぶつかる。そのまま足にかじり・・・つかないで通り過ぎる。

 再度こちらに向かって突進し足にぶつかる。そのまま足にかじり・・・つきません。

 えー噛まないの?そこは噛むチャンスでしょ。作戦が失敗している。HPが既に赤に近づいている。

 諦めて杖をバットのように持ち一発逆転の一撃を狙う、兎が再度足に攻撃してくるので、足元めがけて杖を振り抜く。杖は空振り、兎は足に噛み付く、HPがドンドン減ってそのまま倒れる。

「最寄りの村に戻りますか? はい いいえ ※注意:LV十までは死んでもデメリットはありません」


 ”はい”を選択して街にもどる。先ほど街を出たときと比較して、経験値が三入って、兎の死体想定百マール、毒消し草五個、後五個で二百マールだから百マール相当かな、

 四戦して二勝二負かあ。スポーツとかなら結構善戦といえるんだろうけど、四十年以上前にやったRPGなら死に戻りとか殆どしなかった気がする。向いてないんだろうか。

 しかしゲームを始めたばかりだし、勝率五割だけど勝つことだってできてるし、孫娘や三ヶ月後に来るだろうトムとハジメともゲームがしたいしな。もう少し頑張るかな。


 HPは半分だが移動している間にも回復するだろうし、先ほどの森の方向に歩き出す。兎が出たらとりあえず杖で殴って噛み付かれたら、それを逆手に取ることにしよう。

 途中で薬草が生えている場所を発見。摘んで眺めてみる。


薬草生・・・摘み取ったばかりの薬草。このまま食べても回復効果は少ない。加工または調合することで効果があがる。


 クエストも受けているし、これも納品用に保管しておこう。地面に穴があいて兎が出てくる。兎が突進してくる。

 とりあえずその方向に杖を出す感じにしてみた。兎が杖に突っ込み少しよろける。杖で殴ろうするが避けらてしまう。思考に操作が追いつかなくてタイミングがずれる。

 杖を滅茶苦茶に振り回すと少し兎が離れる。これは前と同じ状況だな。距離が離れた兎はまっすぐ突進してくるはずだ。

 あとは来るだろうタイミングにあわせて振り抜くしかない。杖を振るのやめてしっかりと杖を握り締める。

 兎の様子をジッと見つめる。兎が動いた。私も杖を振りかぶる。

バキっとジャストミートした感触が手に届いた。兎は数m飛ばされてヒクヒクしている。

 兎に近寄りボコボコと杖を振り下ろす。

「ジャイアントラビットを倒しました。経験値三が入りました」


 少し慣れてきたのかもしれない。剥ぎ取り用のナイフを刺して腹を裂く。変化しないことはわかってるから無駄に待つことはしない。

やっぱり何も出ない。血が抜けたところでポーチにしまう。

周りをみると薬草と毒消し草があったので摘んでおく。



 森に近づく、兎が穴から出てくる三羽だ。これは死ぬ間違いない。

二羽が左右に走った。取り囲んで倒すつもりなのかもしれない畜生の癖に頭が働くなコンチクショウ。

 諦めて正面の一体に向かう、兎もこちらに突進してくる。杖では間に合いそうもないので足で蹴る。

 ドコッ!!兎が宙をまってる。そのまま杖を振りかぶって兎に叩きつける。兎は地面に叩きつけられて更に跳ねて、転がってヒクヒクしている。

 きっと兎が来ているだろうこのままじゃ殺される。

 破れかぶれだがラッキーパンチを期待して、思いっきり体を後ろに振り返りながら、杖を振り抜く・・・。二羽の兎は少し離れたところで様子を伺っていた。

 なんか恥ずかしい。とりあえず倒れている兎に向かい止めを刺した。いつもなら表示されるウインドウが表示されない。戦闘中はウインドウが表示されないのかもしれない。

 再度兎に向かって突進する。正面の兎を杖で叩きつけたところで、もう一羽の兎が首に噛み付く。杖を手放して噛み付いた兎の耳を持って地面に叩きつける。

 今度はもう一羽の兎が手に噛み付いてくる。そこで体力がなくなり地面に倒れた。

「ジャイアントラビットを倒しました。経験値三が入りました」

「最寄りの村に戻りますか? はい いいえ ※注意:LV十までは死んでもデメリットはありません」


 ”はい”を選択して街にもどる。やっぱり戦闘中だとウインドウが表示されないようだ。

 経験値は入ったが死体は手に入らなかった。百マールが・・・。落ち込んでいても仕方ない。再度挑戦だ。もしかしたらさっきの場所に行ったら死体が残っているかもしれない。

 HPは減っているが先ほどの場所に向かって走り出す。ちなみに走っているときは体力が回復しにくい。


 走っていると私の前の地面から穴があいて兎が出てきた。


 接戦したがHPが足りなかったので死亡した。七戦三勝四負になってしまった。また街に戻る。

8/6 誤字修正

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ