表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/27

18

色々とごめんなさい。先に謝っておきます。


15話で、ゲーム開始から日本時間で四日目でした。五日目と書いてました。

今回の話が5日目です。すみません。

「おじいちゃん」若い男性の声が聞こえて、街の中の方に振り返ると、獣人虎?の格好をした戦士が立っていた。

 孫娘かと思ったが、ゲームをしている事は伝えていないし、キャラ名だって分からないはずだ。しかも、この街まで実力で来ているとなると相当やり込んでいるはず。孫娘のはずがない・・・。

 もしかして学校にも行かず引きこもってゲームばかりしているの?やっぱり引きこもりなの?混乱をしていると、


「すみません。有名な方なので思わず声に出ちゃいました。私は戦士で猟師の百万匹狼といいます」と言って手を出してきた。


色々突っ込みたいところではあるが、握手をしつつ

「えーすといいます。魔法使いで薬師です。よろしくお願いします」

 どうやら気にしすぎたようだ。あせったよまったく。百万匹狼は、私の装備や様子を見て不思議そうな顔をしている。


「私はLV五フルPT六人で、先ほど何とかこの街まできたのですが、えーすさんは、どのようにしてこの街まで来られたのですか?私の知っているえーすさんは、その・・・兔に負けるくらいの方なので、気になってしまって」


 う~ん。これは困った。PTで来ていると伝えれば納得するかもしれないが、一人行動しているところを見られたらバレてしまいそうだし、嘘によって更に印象が悪くなるかもしれない。脱兎を使っていることを言うのも嫌だし。よし[ここまでの思考は約二秒]


「基本戦闘は回避してきました。戦ったのはヤマアラシ一匹だけです。死に戻り前提なので、何かあれば気にせず死んでます」これなら嘘はいってない。早々に切り上げよう。


「あっそうなんですね。いやPTを組んでいる様にも、一人で戦える様にも見えなかったので、もしかしたらPTメンバーが全滅して困っていらっしゃるかも知れないと、心配になったものですから」


何この子、良い子じゃない!


「でも、何でこんな先の町まで来ているのですか?」


 しまった。立ち去るつもりだったのに、感慨にひたってしまってタイミングを逃した。武器購入と兎肉や皮を売りに来たのが理由だが・・・。

 この子らも狩りをしながらここまで来たのであれば、何かしら売る物を持っているだろう。ギルドに売りに行けば相場が異なる事が分かるだろうし、私が肉や皮を大量に買い求めているのも、有名?らしいから隠してもバレてしまうだろう。

 そうなると差額による商売はそろそろ諦めないといけない。だとすれば正直に話したほうが良い印象に繋がるな。[ここまでの思考は約二秒]


「装備を買いに来たのと、街によって相場が異なるので、クローネシュタットで安くなっている肉や皮を買い付けて、売りに来ているんですよ」

「え?そうなんですか。でも相場が違うとか重要な情報なのに教えてしまっても良いのですか?」

「良いと思いますよ。ゲームなんですから、楽しくできれば」出来るだけ好印象になるように、優しく笑いながら言ってみた。


雑談を少し交わし、

「気をつけてお帰りくださいねー」と言って手を振りながら、街の中に入っていった。いやー緊張した。ゲーム内で会話するなんて、殆どNPCだけだったからな。


 気を引き締めてこの武器の使い勝手を試そう。お、穴の中から猪が出てきたぞ。

「猪を倒しました。経験値二十が入りました」

コイツの名前は猪なのか、漢字だったり、カタカナだったり、英語だったり、日本語と英語が混ざったり、このゲーム作成者はどんな教育を受けてきたんだ。まったく。細かい事は気にしないタイプだから気にならないけど。ブツブツ。


 しかし、出てきたところを突いたら、直ぐに転がってヒクヒクして、もう一度突いたら倒してしまった。何かおかしい、こんな簡単なはずがない、これじゃ比較にならないな。

猪に剥ぎ取りナイフを刺したら、猪肉四個、猪の皮一枚になった。


 装備を木の杖に戻して再び猪と戦う。猪が突進してきたのでサイドステップで避ける。再び突進してくるので同様に避ける。突進後は少し先まで走り去ってしまうので、避けた後では殴り難い。

 このままでは埒が明かないので、杖を大きく上段に構え、相手の突進を待つ。

 猪の突進に合わせて顔面を打ち込んだが浅い、ダメージを与え切るよりも突進がまさり、跳ね飛ばされる。

 体が一回転して地面を転がる。HPが赤色になりAIが切り替わった。久しぶりのダメージに思わず薬草を食べる。

 接近する手段がない。突進を避けた時に殴っても、大したダメージは与えられそうもない。何か良い方法は無いのか?・・・あれはどうかな?

 ポシェットに手をいれて、ヤマアラシの針を出して地面のそこらに刺す。猪が突進してきたので、大きく飛び避ける。猪がヤマアラシの針をふみ暴れている。

 駆け寄って、大きく振りかぶってお尻を殴る。こちらを向いてきたので顔面に杖を殴りつける。突進してきたので大きく飛び避ける。突進力が弱くなっている。

 再度ポシェットからヤマアラシの針を出して、地面のそこらに刺す。猪が突進してきたので大きく飛び避ける。再び針を踏み抜いたようで暴れまわっている。近づいて叩いて叩きまくる。

「猪を倒しました。経験値二十が入りました」

ふー疲れた。どう考えても木の杖は無いわ。これはお買い上げで良いかもしれないな。でももう少し十文字槍で戦ってみるかな。


 その後、猪を十匹、ラージヤマアラシを五匹倒した。猪の肉は三~五の範囲で皮は出たり出なかったり、ヤマアラシの針は五十~百の間だった。兎と同様に固定で出ると思っていたが違うようだ。


 新しいAIの調子も良い。敵の攻撃がどうしても足元に集中するので、発動するのはサイドステップだけだが直ぐに反撃が出来るのが良い。

 武器も良い。猪なら二、三回、ヤマアラシでも、三、四回当たれば倒せる。攻撃範囲が広いので戦いやすい。もうお買い上げしかないな。


 ゲーム時間十二時、日本時間二十二時半というところか、とりあえずクローネシュタットに帰るかな。

「脱兎」----「脱兎」----「脱兎」----・・・

しかし、この武器は移動する際は邪魔だ。長いので変な持ち方をするとぶつかりそうになる。よって前に槍先を構える形で移動している。


 脱兎と休憩をしながら帰る。街道を見るとNPCのパーティが戦闘をしている。狼の群れのようだ。この辺にも狼がいるのね。余所見をしながら脱兎していたら、目の前の藪を抜けると角のある兎が直ぐそばに見えた。

 ドカッ!兎を槍で突き飛ばす。物凄い勢いで兎が吹っ飛ばされて、兎の角が木に刺さってヒクヒクいる。チャンスなのでそのまま十回位攻撃すると。

「アルミラージを倒しました。経験値三百八十が入りました」

なにこれ!経験値高!どれだけ強い敵だったんだ。剥ぎ取りナイフを刺してみた。兎の肉百個、兎の皮百個、アルミラージの角になった。

 しかし何で避けなかったんだ?今までだって当たりそうな時はさけてたのに・・・。そういえば、AIから避けるモーションを外していたな、なるほどそのせいか。でもこれ使えるんじゃないか?

 遠くを歩いているアルミラージに向かって脱兎を発動する。相手は戦闘体勢に入っていない状態で槍を喰らって、気がついたときには吹っ飛ばされて、地面に刺さったり、木に刺さったり、岩にぶつかったりして、ヒクヒクしている。

 難なく止めを刺す事が出来る。その辺を普通に走るとアルミラージが出てくるので、一旦脱兎で離れて、再度脱兎で戻って吹っ飛ばす。これは楽だな。

 最初のと合わせて十三匹のアルミラージを倒して、アルミラージの角三本、肉と皮を千三百個。それと兎の涙大粒を手に入れた。

兎の涙大粒・・・兎から極々希に出る。透明の石の大粒。宝石としての価値が有る。レア度:七

アルミラージの角・・・獰猛なアルミラージの角。膨大な魔力が宿る。転職アイテムの一つ


 転職も気になるが、そろそろ夜も遅くなって、急激に睡くなってきた。脱兎で街に帰る。街に入り商会に報告し、西門ギルド出張所に入り、ログアウトドアからログアウトした。


 ゲーム開始五日目、ゲーム時間九時、日本時間九時、ログインしてお詫びを受け取る。ギルドでクエストの完了報告と買取をしてもらう。

・クエストの報告:九千五百マール

・猪肉:四十五個*二百四十マール

・猪皮:六枚*二百四十マール

・ヤマアラシの針:三百六十本*二十マール

合計:二万八千九百四十マールを入手した


以下は相場確認のみ

・兎の涙:百万マール

・兎の涙大粒:千万マール

・アルミラージの角:三個*百万マール

・兎肉と皮:千三百個*十二マール 


ギルド内のNPC女性に転職について質問をしてみた。

・戦闘職は、転職アイテムで転職が可能

・一次転職はLV十から神殿で行う

・魔法使いであれば、以下の三種の職に別れる

ヒーラー:癒し、バッファー:各種補助、ウィザード:攻撃


 まあ魔法も使えないしレベルも低いしまだ関係ないかな。LVUPの窓口で、LV四にアップした。LV五は一万必要とのこと。


とりあえず串焼きを買って食べながら今後の事を考えてみる。

・武器を強化のためにアイゼンハルトかノイケーニヒシュロスに行く。兎の涙が使えるかも知れないし、使えないかも知れない

・調合スキルを使ってみて、商売に役立てる方法を考える

・エールラーケに、兎肉と皮を売りに行く。ポシェットの中を大分専有しているからな

・経験値を稼いでLVUPする。転職を目指す。アルミラージの角は一個で一枠使うから邪魔なんだよなあ。でも高額だし、レアっぽいので売るのが勿体無い

・アルミラージを倒してレアアイテムを狙う。

・人型モンスターと戦闘して防具の入手と回避スキルの経験を積む


どれも魅力的ではある。でもポシェット枠が結構埋まっているのが気になる。


 よし、エールラーケに兎肉と皮を売りに行く、ついでにお使いクエを受ける、途中でアルミラージを倒して経験値と売るための肉と皮を補充する、レアアイテムも出たらラッキー、これで行こう。


 ギルドでお使いクエを受けて商会に行き街を出た。途中ジャイアントラビットが複数襲ってきたので一撃で返り討ちにする。強くなったな。


 脱兎を繰り返して、アルミラージがいる場所に到着。歩いているアルミラージに向けて脱兎を行う。アルミラージは吹っ飛ばされて、地面を転がりヒクヒクしている。そして止めを刺す。


 いやー刺身にタンポポを乗せる仕事より簡単だわー[菊です]

剥ぎ取りナイフを刺すと、肉と皮が百個とアルミラージの角が出た。

いいね。この調子で行こう。


 休憩と狩りを繰り返し、合計アルミラージを十七匹倒して、角三個、肉と皮を千七百個、そして兎の涙一個手に入れた。端数分は持てないので肉百数個と皮数枚を捨てることにした。兎の涙はスタック出来るアイテムだったので、売らずに取っておくのも良いかも知れないな。


 ポシェットも一杯なのでエールラーケに向かう。脱兎と休憩を繰り返し、エールラーケが見えてきたので徒歩に切り替える。


 茂みの中から大きな蛙が出てきた。先手必勝!槍を突き刺す。蛙は前にジャンプし懐に入った。槍を引き戻すよりも早く蛙の口が動き、霧の様なものを吹き出した。

 サイドステップが発動したが、広範囲なので霧を受けてしまう。大したダメージはないようだ。威嚇系の攻撃なのかも知れない。

 槍を少しだけ短く持ち、軽く突く。蛙がジャンプするが手元に槍が戻っているので再度突き出す。十文字槍の横の刃が当たり、蛙が横にずれた。槍を横に振り、落ちたカエルに横の刃を刺す。

 蛙がヒクヒクしているので、今度は渾身の力を込めて刺す・・・?死んだように見えるがウインドウが表示されない。何度か刺すが表示されない。


 不死身なのか?と思っていると霧のようなものがあたりを包む。視界全体が緑がかり、HPが急激に減りはじめた。HPバーの横にドクロと骨が×に交差したようなアイコンが表示されている。

 振り向くと蛙が二体いて、舌が中段と下段に同時に伸びてきた。サイドステップでかわす。蛙が左右に分かれた所で脱兎を発動させたが、HPがなくなったためその場に倒れた。


「最寄りの村に戻りますか? はい いいえ ※注意:LV十までは死んでもデメリットはありません」


 久しぶりに死んでしまった”はい”を選択すると、クローネシュタットの南門だった。なんで?そしてウインドウが表示される。

「フロッシュを倒しました。経験値百二十を得ました」

今度はドイツ語かよ!


孫娘を期待された方、申し訳ございません。

良くテレビドラマやアニメなどで、期待させる展開があるものの、

肩透かしという話があります。ちょっとやってみたくなりました。

豆腐メンタルなので怒らないで下さい。


話がやっと進み始めましたが、本当ならもっと早く展開しているはずでした。

そろそろまいていかないと、無駄に長くなってしまう。

どう省略するか、なんですがその辺を悩んでます。

いきなり一ヶ月後なんてのはマズイですよね。

関係のない周りの人のレベルも上がって貰わないと展開が進まないのですが、

私の脳内だと一日数時間の狩りだと中々レベルが上がらないようです・・。


私は結果だけ知りたい派なので、戦闘シーンや会話が多すぎると、

冗長かなと思ってしまいます。

いい感じの省略が思いつかないと、もう少し話がこんなペースで続きます。

アルミラージ[兎に角]話を進ませたい><


装備品

ランタン、布の服上下、布の靴、十文字槍、ギルドカードEランク


ポシェット*二個の中身 六十枠

薬草四十三個、毒消し四十五個、HP回復ポーション四十五個、

テント一個、剥ぎ取りナイフ、火種四十六個、木の杖、

アルミラージの角六本[六枠]、兎の涙二個、兎の涙大粒一個

兎肉二千百個[二十一枠]兎皮二千二百個[二十二枠]


所持金三十二万八千二百マール

LV四  経験値:一万九百九十三


お使いクエ

・納期が十日後[当日含まず]、一品目千マール。一日短縮で百マール追加



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ