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第28話
目が覚める。
そんな気がするだけでも、やっぱり特別な感じがある。
ただ目を閉じているせいか、いまだ視界はゼロだ。
「おはようございます。本日から実験が始まりましたが、どのような調子でしょうか」
AIのような独特な抑揚の日本語が、どこからか頭の中で響いてくる。
「ああ、いまのところは順調ですね」
「敬語ではなくても大丈夫です。申し遅れました。私は今回の実験でこの世界の管理を担当しておりますAIでシャドーレイと言います。これから1週間程度、どうぞよろしくお願いいたします」
「こちらこそ」
挨拶を交わしてみてようやく俺は目を開けた。




