第13話
午前8時直前。
追加の参加者科学者3人がやってきた。
見たことがある2人と見たことがない1人。
全員が白衣を着ている。
彼らは用意されていたそれぞれの席へと座っていく。
昨日俺のところにやってきていた彼女も科学者として列席するつもりのようだ。
ほかに誰かが来るということはないようで、副総司令官が扉の閉鎖を命じ、近くにいた副官が会議室から出ていくと同時に、外側からカギをかけてしまった。
「……さて、ここからの話については一切部外秘、完全な機密として扱わせてもらう。全員が、武装社長閣下も含めて知っていることではあるが、すでに地球は滅亡する。正確に言えば地球は生命環境としては著しく不適格となる星となる。そのため国連は他の組織とともに惑星外移住あるいは隕石の経路変更の可能性についてを練ってきている。それらでもダメな時、我々の技術の出番となる。ここまでは共通認識として知ってもらっていると思う」
トントンと机を副総司令官が指でたたくと、彼の後ろの壁に図が1枚提示される。
「ここからは科学者の人らのほうが詳しいだろう。説明をしてもらいたいのだが、いいだろうか」
「ええ、もちろん」
昨日はいなかった1人が立ち上がり、同時に持っていた資料をバサバサと地面に落として、答えた。
その資料はたくさんの紙やファイルでできていて、同僚の人らが一生懸命拾っていた。




