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悪魔の翼  作者: 黒昆布
6/8

覚悟


 「まず最初に翼。お前はもう悪魔と契約した、ただの人間じゃないってことだけ頭に入れておけ。お前の人生を変える代わりに悪魔の仕事を手伝ってもらう。これが契約内容だ。


次に、さっき翡翠も言っていたがお前は2年A組の36番としてうちに転校してきた生徒となっている。表向きは普通の生徒だが、裏は違う。お前にはこれから天使と戦うためにそして、お前自身の人生を変えるために特訓をしてもらう。昔の二の舞が嫌なのであれば全力で取り組むことをお勧めするよ。


最後に、だ。黒月魔術学園の裏に隠れている悪魔の組織、通称 雲隠(くもがくれ)という物が存在する。学生ではあるが、もう悪魔と契約したものたちはそこの一員として働いてもらう。


緊急時、もしくは仕事が割り振られた際はしっかりとこなしてもらう。それができるように、訓練を怠らないように。


……とまぁ、こんな感じだ。堅苦しくはなったが、そう気負わなくていい。これは学園長の意向で、新入生が来たときにはこんなふうにやってるらしい。まぁ俺は知らんけど」


シキが笑いながら説明する。なんか安心したな。また初手から殺されるのかと思ったよ。


「そういえば、シキって悪魔なんだよね?」


「あぁ。そうだけど?」


「この学校の先生もやってるの?」


「いいや、そういうわけじゃない。というか、教師は基本人間がやってるよ。悪魔と契約した奴らか、悪魔に命を救われた奴らかが働いてる。もちろん、生徒には悪魔なんて知らない子もいるがな。


正直、知らないのならそれが一番だ。一度かかわってしまったら、その因果から抜け出すことはできない。悪魔は基本人間にバレてはならない。悪魔がいることが人間の間に広まったら、良い印象を持つ者なんてごく少数だろう。それに、天使が人間を味方につけたら俺らに勝ち目はない。だから、互いのためにも適当にやるわけにはいかないしな。


っていう理由で、悪魔は教師ができないんだ」


なるほどな。シキも苦労してんだな。まぁ苦労してなかったら俺のところになんて来るわけがないか、


せっかくもらったチャンスだ。人生変えるために。今までの無力の自分を消し去るために。覚悟を決めるぞ、俺。やるべきことをやるんだ。


「それじゃあ翼。まずは、学園長のとこに挨拶に行こうか」


「うん。その前に、手錠外してもらっていい?」


「あぁ悪い、忘れてたよ」


こうして、俺の悪魔としての生活がスタートした。



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