少女と旅立ち
「やった…!倒した!」
リオンが嬉しそうに飛び跳ねている。
「これで、村のみんなが困ることはないんだ…。」
リオンは喜びを隠しきれない笑顔でシドロに向ける。
「そうだな。リオンのおかげだ、ありがとう!」
「いいってこと!私も結構やるもんでしょ?」
杖を掲げて得意気な顔をする。
「村のみんなに伝えてきていいぞ、リオン。」
「そうだね!みんなにここでお祭りができるよって!もう怯えて過ごさなくても大丈夫だって!」
リオンが村に走っていく。が、その足を突然止めて振り返る。
「シドロも、いこう?」
「えっ?」
「約束したでしょ?村のお祭り、見ていくって。」
「あぁ。でもな…。」
「呪いのことなら、私がみんなを説得する。今の戦闘のことちゃんとみんなに説明する。だから…。」
リオンが必死な顔でこちらに問いかけてくる。
「シドロ様…。」
「悪いな、リオン。俺はきっと行かない方がいい。」
「でも…。」
「今日までありがとう。久しぶりに誰かと話して戦えて楽しかったよ。」
シドロの紛れもない本心だ。シドロにとってここまで普通に話せたことが最早普通ではなかったのだ。
「……わかった。私も楽しかったよ。助けてくれてありがとう。」
リオンは後ろを向いてそう答えた。
「でも、シドロ1日だけ待ってくれる?」
「えっ?」
リオンはなんだか少し大人びた表情でリオンに言った。




