<序幕>
これから少しずつ書いていきます。拙い字ですが、暇なときに読んでみてください。
<序幕>
私は周りの子に比べて、人一倍知りたがりだ。皆も子供のころ何にでも興味を持ち、納得するまで考えた経験があるのではないだろうか。
私はその規模が違った。目についたもの、人から聞いたもの、ふとした時に触れてみたもの、他の子が納得したその先に興味を持った。興味を持つ範囲は、道端に咲いている小さな花から宇宙の端に至る程広かった。
その中で私が特に興味を持ったのは、実在が不確定なものだった。例えるなら、宇宙人、地底人、妖怪、幽霊、未確認飛行物体。そして、龍。
私は幼いころから、火のない所に煙は立たない、そう考えている。そのため、いま伝えられている逸話、伝説などは実際にあったことだと信じていた。知らないことを知る時間は、楽しくて仕方がなかった。でも、そういったものは新しい情報がなかなかに出てこないものだ。
ある程度の知識を手にしたその先は、想像の世界に過ぎなかった。ほんの少しだけ限界を感じていた。楽しい時間が終わってほしくない、そう願っていた。
そんな私に、興味の限界点を超える出来事が起きた。
これは、ほんの少しだけ想像を超えることが起こる、小さな世界に生きる、一人の大きな日常物語である。
華はようやく芽吹きます。