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戦国生存記  作者: 現実逃避
177/180

177 親王

お久しぶりです。

少しづつですが執筆が出来る状態に戻ってきました。

ペースはかなり遅いですが完結まで続けたいと思います。

どうぞよろしくお願いします

連合軍本陣に誠仁親王が鎮座し、連合軍の中で官位が一番高い朝倉義景が代表して挨拶をする。知らなかったが、いつの間にか正四位になっていた。


誠仁親王の前には近衛信尹と二条兼孝の二人。

そして一緒にやってきた義尊は何故か俺の側にいる。


「義父上、申し訳ありません。帝より最後の勅命にて断れませんでした」

義尊は密かにそう言うと他の者と一緒に口を閉ざした。

義景が挨拶をした後、親王様より激励のお言葉を頂きこれからについて説明を求められた。


義景が代表して説明するのだが大分違った事を言い始めた。数日後に総攻めをするのだが先陣をうち(村上)と毛利家が行い包囲をすべきと言った者達を外したのだ。しかも、前線で指揮を義照自ら取ると。恐らくこの戦の後のことを考えてだろう。村上、毛利の戦力を削れるし、運が良ければ義照も排除出来ると思ったのだろう。



「右近衛大将(村上義照)よ。隠居をしたそなたが自ら太刀を振るうのか?」


「殿下、私は既に位を返上し無冠でございます。それに流石にこの歳になれば無理でございます。前線にて指揮は取りますが、太刀を振るうのは私では御座居ませぬ。三家(村上、毛利、朝倉)で一番若い朝倉殿が!連合の精強なツワモノども率いて太刀を振られます。どうか!朝倉殿に殿下より御言葉を賜りたく伏してお願い奉ります」


官位が無いためこちらから喋ることが出来なかったが殿下がお声をかけてくれたおかげで、義景を引きずり込むことが出来た。


「義照何を勝っ」「それは頼もしき事を!朝倉殿が日ノ本の武を南蛮共に見せつけて下さるとは。親王様、朝倉殿に何卒御言葉を……」


義景は慌てて否定しようとしたが、反論する暇を与えず信尹が親王様へお声をかける。親王様もそれは心強いと喜ばれ、この戦が終わった暁には右近衛大将を与えようと興奮しながら仰せになった。

こうなってしまっては義景は何も言えなくなり、ただこちらを殺意を込めて睨むしかなくなるのだった。


親王様一行が本陣を出られたが多くの武将がまだ残っていた。


「村上!貴様!ワシを殺す為に先程のことを申したな!」

「いやー右近衛大将とは。朝倉家も安泰ですなー。まさか親王様より頂いた有り難い御言葉を無視するようなことをする不届き者ではありますまい」


「左様、親王様よりあのような御言葉を頂けるなど御家の格を上げ未来永劫語り草となるであろうな」


怒鳴り叫ぶ義景、それを無視し煽る義照、それに同調する隆元と本陣は混沌と化していた。

隆元が義照に同調したのは勝手に毛利を巻き込んだ為であり、完全に義景の自業自得である。



「それで、朝倉殿が前線に出られる以外は予定通りでよろしいか?」

「島津殿、他は予定通りと行きましょう。何かご不満がありましたら朝倉殿の先陣以外は聞きましょう」

「村上殿、煽るのはそれくらいで。朝倉殿もこれ以上勝手に変えるのは辞めて頂きたく。さて、他は予定通りと行きたいが何かあるか?」

島津義久が聞いてきたので答えるが隆元に釘を刺される。他の者達にも尋ねるが異論が出なかったので解散しようとしたが一人の武将が手を挙げる。


「義父上(義照)、私も先陣を務める事をお許し頂きたくお願い申し上げます」


「義尊……。言っておる意味がわかっているのか?」

名乗りを上げたのは足利義尊だ。先陣ということは敵の鉄砲の砲火の中突き進むことになる。

義尊は静かに頷く。


「なら義尊。うちの隊に来い。義照、それならいいだろう?」

「仁科様……」

義勝が義尊を引き受ける事を言い、誰も口を出さない。兄を見た後、義尊を見る。義尊の覚悟は固く、もう守られるだけの存在ではないと示していた。


「分かった。兄上、お願いします」

「あ、ありがとうございます!仁科様、よろしくお願い致します」

義尊は一緒に行く義勝に頭を下げる。義勝は目で任せろとこちらに言ってきた。


「隆元殿、義尊が参加する為部隊の再編成を行いたいがよろしいか?」

「相分かった。総攻めへの再編成及び配置は全て任せる」

 最後まで黙っていた総大将の隆元は再編を認め、部隊編成及び配置の全てを任せてくれた。それは他の武将達も認めてくれる。しかし義景だけはかなり不機嫌になる。自分が前線で太刀を振るうことにされそれを親王の前で認めさせ、部隊の編成や配置を好きに決められるからだ。


「あぁー朝倉殿、先陣は変更ですので先程のことはなかったということで」


それだけ伝え本陣を離れる。おそらく、安堵と怒りで顔がコロコロ変わっているだろう。


本陣から戻り主な者達を集めた。と言っても村上、仁科、足利、近衛とメンバーは錚々たる者である。



「それで、紀伊の方は問題ないのか?」


「はい。孫一殿や三淵、細川等の元幕臣達に任せております」


「そうか。虎松……すまん、直政、持ってきた兵器は何がある?」


「はい。大筒を始め基本装備は一式持ってきております。ただ、数は先の戦で使った残りですので……」


直政が持ってきた物の目録を出して渡してくる。こういう仕事も早くやってくれるので助かる。


「……。棒火矢がかなりあるな。それにこれがあるか……。これからの策を話す」


そうして、これからの城攻めについて話していき、足りない部分を他の家臣達が意見し決めていくのだった。


そして三日後


南蛮と日本連合との最後の戦いが繰り広げる。






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― 新着の感想 ―
[良い点] 更新ありがとうございます。 [一言] リアルと身体が一番大事ですので無理なく執筆なさって下さい。
[一言] またこの小説の続きを読むことが出来て嬉しいです! 村上家の結末、見届けたい!
[良い点] 続きまってました!
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