小学校 1度目のいじめ
中学の話へ行く前に、まずは1度目のいじめの話をする。
相手は近所の同級生で、斉藤賀世子ちゃんという子。
小柄だった私に比べて賀世子ちゃんは背が高く腕っぷしも強く、威圧感があった。
意地悪で八方美人な、苦手なタイプだった。
気が弱かった私は低学年の頃から賀世子ちゃんの言いなりになる日が続く。
田舎なので、大体は一年生の頃から近所の子と毎朝登校するのだが、
合流していきなり話すように命じられるのが「昨日何をしたか」だった。
適当だと怒られる。事細かに、学校から帰ってどんな遊びをして、どんなごはんを食べて、何時に寝たかという流れを強制される。
言わなきゃいけない意味が分からなかったが、怒られるのが嫌なので取り敢えず毎日言われるがまま答えていた。
そして放課後は大体は近所の子と遊ぶものなのだが、彼女の場合は特殊だった。
部屋に入るなり、怖い顔をして私の机の引き出しを全部チェックされる。描いたイラストは散々バカにされる。賀世子ちゃんの気に入ったものがあれば、「コレ貰っていいよね?くれないとシメるよ?」……ジャイアン方式で没収される。
嫌だと言っても、私の言うことが聞けないのか!と怒られて、手首抓りやゲンコツを貰うのが嫌で結局差し出すことになる。
サリーちゃんのコンパクトのような大きなものは除外され、小さな物が選ばれていた。(可愛い鉛筆キャップやセーラームーンのカードなど)
引き出しを開けられるたびに、今度は何を言われるんだろう、何を取られるんだろうと毎回怯えていた。
(何年生の時だったか、親を通じて賀世子ちゃんから嫌な目にあわされているということを抗議してみた。
賀世子ちゃんの親御さんは凄い剣幕で、「うちの子がそんなことをするはずがありません!勝手なことを言わないで下さい!」の一点張りで全く話にならなかったようだ。
親に相談しても解決にならなかったので諦めた)
そういう『友達付き合い』が4年生の初めくらいまで続いた。