表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

今日は朝から筋肉痛。

「平君、逃げて!!」

「平!そこいたら死ぬぞ!早く逃げろ!!」

「平君」

「死ぬ気か、平。認めないぞ」

「すみません。。でも、皆さんの役に立つには、これしかない。。!」

「「「「平!!(平君!!」」」」

ピー。

画面に浮かび上がる、GAMEOVERの文字。

「あ、死んじゃいました。ライカ君」

「平君のバカ!五人対戦なんだから、死んだら余計に勝ちづらくなっちゃうんだよ!?」

「そうなんですか?」

「そぉ」

「ほんっと、お前バカだな」

「ま、仕方なかろう」

「むー。。乱闘ゲームは難しいです」


・・・いきなりのバトル展開&死亡フラグかと思いきや、ただのRPGゲームだったりする今日この頃。

このお気楽なやつらは、"一応"冒険者である。

彼らの話に移る前に、とりあえず紹介をしておこう。

まずは戦士のハルス。彼はこのチームの中で一番頭がいい。このチームの戦術は、すべて彼が考えていると言っても過言ではない。そして、戦闘力においてもチートである。

次に、魔法使いのナーヤ。彼女は少しおっちょこちょいなのがたまに傷なものの、冷静でハルスと同じようにチームを引っ張ってくれている逸材である。

彼女もまた、チートである。

同じく冷静な性格のアルマ。彼女は僧侶であり、その実力は歴代を遥かに越えている。ただ、彼女は基本的におとなしく、現代風に言うならばクールである。なので、あまり顔に感情が出てこない傾向がある。ちなみに、魔族である。

次に、魔闘家のレクシアル。彼は古風な、というより上から目線な話し方をするのだが、その理由は一重に彼が魔王だからである。

本来魔王である彼が仲間にいるというのは信じがたいことなのだが、いるのだから仕方ない。

気づいたらいた。気づいたらいつのまにか馴染んでいた。それが彼なのである。ちなみに、ここまで来ればわかると思うが、彼もチートである。

そして、最後はこのチームのリーダー・平君。

平君はごくごく普通の転生者で、特に何かしらに巻き込まれてきたわけでもなく、神の気まぐれでやって来た程度の訪問者だ。

基本的には敬語と標準語が入り交じっており、見た目・能力・魔力・戦闘力などなど、すべてにおいて平凡という、ある意味前代未聞の転生者だ。

普通なら悲観にくれるやらぐれるやら何かしらのアクションがあるのだが、平君はたった一言。

『あ、そうなんですね。いつも通り』

これだけですべてを受け入れてしまった人物でもある。

とまあ、これ以上話をすると区切りがつかないため、ここでやめておくとしよう。

とにかく、彼らはへんぴなチームなのである。

そんな彼らは今、最近この世界で大流行しているRPGゲーム、『Lite of storyⅡ~覚醒への兆し~』にドハマりしている。

ストーリーはありきたりなものではあるものの、それが人気となって大流行した作品である。

ちなみに、この一年間の売り上げは一作目を大幅に上回ったという噂だ。

彼らはこのゲームを丸二日ほどやり続けている。

徹夜、とまではいかないが宿屋から一歩も外に出てこないとはどういう事だ。

出てこい。そして旅をしろ、ゲーマーども。

このままでは廃人になりかねない彼らは、そんなことなど気にもとめずにゲームを続けているのであった。。


「というか、そろそろ冒険しませんか?僕達、一応冒険者ですよね」

よく言った、平君。

平君の言葉に、仲間達はゲーム画面から目を離す。

「いや、でもこんな中途半端なところでやめんのか?けっこーいいとこまでいってんのに」

ハルスが、さも当然のようにゲームの続行を訴える。

おいばか、やめろ。

「そうだよ、平君。平君も気になるでしょ?どうなるのか」

おいばか、まじやめろし。

「・・・したい」

ぐうかわ!じゃなくて。

仲間達はどうしてもゲームがしたいらしい。

平君は困ったように考え込んでいる。

考えるまでもなく旅に行けよ!!と思ったそこのやつ、あんただけじゃなくて、ほとんどのやつが同感してるぞ。

心配するな、あんたらの指摘は正しい。

「ふん。まあいいではないか。楽しみは後にとっておくのが美学というもの……続きは次の町についてから、というのはどうだ?」

レクシアルが正論を言った、だと……?

一番言うことを聞かなさそうなレクシアルが正論をいったことで今日は雨が降るような気もするが、彼の言葉で他の仲間達も旅を続ける気になったらしい。

次々に荷物をまとめ、朝食を食べてから宿屋をチェックアウト。

そして、彼らは長い長い冒険の旅を続けるのである。。


因みに。

「うぅ……」

「どうした?平。気分でも悪いのか?」

「いや。。昨日テンションを上がって暴れたせいで、筋肉痛が……」


追伸:平君達は昨日の晩テンションが上がりすぎて、全力投球枕投げというものを行った。

宿屋の方に多大なる迷惑を掛けたことを、ここに記す。

ここでのナレーターさんは、基本自分の感情と言葉で実況しているので、よくナレーターさんの心の声が反映されます。

ナレーターさんが何者なのかは、そのうちわかるかもしれませんし最後までわからないかもしれません。

もし気になる方がいらっしゃるのであれば、コメントに書き込んでください。

適当な場面で正体をお教えします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ