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いつまでも可愛くしてると思うなよ!  作者: みまり
いいかげんにしないと怒るからね!
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師匠と弟子の間に……⑥

(おそらく、リデル様に直接魔法は効きにくいと思われます。研究者としては興味はつきませんが、そういう体質なのでしょう)


 え、そうなの。魔法を使う人に会うことはめったにないから、気付かなかった。

 あ、でもルマでイクスの金縛りにばっちりかかったから、全く効かないという訳ではないのかも。それとも、あれは魔法でなくて、イクスの特殊能力なのだろうか。


(むろん相手の力量にも寄りますし、そもそも物理的に作用する魔法については、魔法抵抗力も何も関係ありませんので)


 オレの内心を見越したようにトルペンは補足する。


「物理的? 違いがわからないんだけど」


(直接、リデル様自身に魔法をかけるのではなく、例えば大きな岩を落とすとか大量の水で溺れさせるとか物理的に魔法を作用させた場合のことです)


「なるほどね。じゃあ、オレも何か対抗策を考えておかなきゃならないな」


(いえ、リデル様。そのままがよろしいでしょう。下手に策を弄するより何も考えない方が上手く事が運ぶように思えます)


 トルペン……それは言外にオレに頭を使うなと言ってる?


「ところでリデル様。これからどうするおつもりで……」


 オレの内心のわだかまりに気付かないのか気付かない振りをしてるのか判断はつかないが、トルペンはこれからのオレの行動を聞いてくる。


「もちろん、ユクやシンシア達を助け出すに決まってる。そのために、トルペン、あんたの力が必要だったんだけど……しばらくは無理そうだな」


(面目ございません。私が不甲斐ないばかりに……)


「そう自分を責めるなって。向こうは準備万端に用意してきて、こっちは虚を突かれた格好なんだ。こうなったのも仕方ないさ」


(そうでありましょうか)


「そうさ、起こってしまったことを悔やむより、次の手を考えようよ。それに、今のオレとしてはユク達の身の安全だけ心配なんだ」


(そうですね。それを考えると、私も居ても立ってもいられなくなります。こうして、じっとしてるのが歯痒くなります)


「たぶん……ユク達、命の危険ない」


 ずっとオレにくっついたままのノルティがぼそりと呟く。


「え、ノルティ、どういう意味?」


「話、簡単……ユク、リデルと師匠両方の人質……殺すの損」


 そうか、確かにユクを押さえられるとオレもトルペンも身動きが取れなくなる。確かに、こちらの最大戦力と目されるトルペンと政敵のオレの両方に有効な手駒をガートルード達が安易に手放すとは考えにくい。


「ノルティ……賢い?」


「ああ、さすがノルティだよ」


 得意げなノルティの頭を撫で褒めてやりながらも、オレの気分は晴れなかった。


 命に別条は無いけど、酷い目に遭っている可能性はある。

 それを考えると、トルペンではないが一刻も早く助けなきゃと心が焦ってしまうのだ。


 それにシンシアの件もある。ただの皇女付きの侍女と見逃してくれればいいけど、オレの関係者だと知られると、オレに恨みを持つガートルードに殺されてしまう危険性だってある。


「でも、ノルティ。ユクは安全かもしれないけど、宮殿にはシンシアやオーリエ、アレイラもいる。だから、出来るだけ早く救出もしくは事態の収拾を図らなければならないと思ってるんだ。何か良い知恵があったら教えて欲しい」


「ん、わかった。考えてみる」


 もっともシンシア以外は当面の間はユクと同様、命の危険性はないだろう。


 ガートルードの後ろ盾がバール商会だけでなかったとしても、さすがにオーリエを害してグレゴリ傭兵団と敵対するとは考えにくいし、そもそもデイブレイクが庇護するに決まっている。

 他方、アレイラは侯爵家の娘だ。こちらも、国内有数の大貴族を敵に回す策を、いくら強気のガートルードでも選択するとは思えなかった。


 ここにクレイがいなくて良かった。

 あいつなら、シンシアのことは切り捨てて、アエルが到着するまで長期戦の構えを主張するに違いない。内心では助けたいはずだけど、オレの事を優先してそう判断するに決まっている。


 オレは、そんなクレイの心と裏腹の提案を聞きたくなかった。

 まるで、オレの存在がクレイの自由な意思を捻じ曲げているようで、気分が落ち込むのが目に見えていたからだ。


(やはり、この身を犠牲にしてユクを転移させれば良かったのです。シンシアさんなら単身で脱出できたかもしれません)


 表情は青い球体のせいでよくわからないけど、トルペンは再び悔恨の念に囚われているようだ。


「それなんだけどさ。さっきから気になっていたんだけど」


 トルペンの台詞に先ほどから少し引っかかっていたので確認してみる。


「オレがアリスリーゼ行きを決めた際に聞いたら、転移魔法は術者本人しか跳べないって言ったよね?」


(はい、確かに申し上げました)


「じゃ、何でユクを転移させようとしたんだ? 他人は無理なんじゃないのか」


 トルペンに疑問をぶつける。

 もし、他者の転移が出来るのなら、オレのアリスリーゼまでの旅の意義が揺らいでしまう。

 まあ、道中で得るものも多かったから全く無意味とは言えないけど。


 返答によっては見過ごせない問題だ。


現代物は難しいですね。

なかなか資料が集まりません(~_~;)

プロの作家さんなら、取材という手もあるのでしょうが……。

やはり、私にはミステリーの才能は無さそうですw

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