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エピソード6 8月9日③

あけましておめでとうございます!

新年早々、物騒な内容ですみません…。

 タクシーを使った美奈は、電車を使う達也よりも早く高田ビル付近に到着した。


 今日の美奈のミッションは、達也が本当に殺人を犯しているのか、そしてチームXとの関わりがあるのかを確かめることだ。もしあのメール通りであれば、高田ビルの裏で何かが行われるはずだ。美奈はその可能性を強く信じていた。


 高田ビルは8階建てのマンションで、1階と2階には飲食店が入っている。国道に面しているため、何かが行われるとすれば、ビルの裏側の人通りの少ない場所だろう。美奈は、国道と反対側にあるその場所で何かが起こると予想していた。


 ビルの向かいにある大手コーヒーチェーン店で、美奈は達也がこちらに到着するのを待った。そして、その10分後、彼が高田ビルの脇道に入っていくのを確認した。


 慌てて追いかける。元暗殺者という名の通り、美奈は隠密行動が得意だった。


 しかし、彼女が目にしたのは、達也が見知らぬ男と共にいる姿だった。彼の表情は普段の穏やかさとはまったく異なり、険しい緊張感が漂っていた。美奈は息を飲んだ。


 そして達也が共にいる男に何かを指示する姿が目に入った。その瞬間、男は頷き、次の瞬間、何かが閃光のように目の前で起こった。美奈は驚愕した。達也が、まさに目の前で冷酷に男を殺害したのだ。彼の手にはナイフが握られており、瞬時にその刃が男の喉元に突き立てられた。


 美奈はその光景に目を背けたくなったが、目が離せなかった。達也の行動は、彼女が知っている優しい夫のものではなかった。彼の目には冷たい光が宿り、まるで別人のようだった。彼がチームXの一員であることを、今、確信した。


 恐怖と混乱が彼女の中で渦巻く。どうして達也がこんなことを?彼女の心は、夫への愛情と恐れの狭間で揺れ動いていた。美奈は自分が何をすべきか、思考を巡らせた。ここに留まることは危険だ。


 美奈は静かに後ずさりし、物陰に隠れた。そして達也たちが遺体の処理に集中している隙に、その場から逃げ出した。心臓はまだ高鳴っていた。


 達也がこれ以上の殺人を犯さないように、何とかしなければならない。美奈は強く誓った。彼を救うため、行動を起こす決意を固めたのだ。



3日連続の投稿となりました。見てくださり本当にありがとうございます。

ここからは、結構更新頻度が下がってしまうと思います。(でも、なるべく頑張ります。)

一週間に最低3話は更新したいな…という感じです。

もしよろしければ、作者のやる気のためにもポイントやブックマークをお願いします!

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