表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/16

Eps9.敵襲

「敵襲!?」


 突然の事態に、周りには混乱が生じ、すぐさま騒ぎになる。


「・・・ん、どうしたんですか?」


 周囲の騒音が大きくなったことにより、リリィも目を覚ます。


「リリィ大変だ!!魔族が攻めてきたって!!」


「ええ!!!!!」


 混乱は収まらず、喧騒はさらに広まっていく。そこに、修道士の男性が声を張り上げ、全員が彼に注目する。


「皆さん、落ち着て下さい!!今から、聖堂に移動します。聖堂には、結界があり、安全です!慌てずに、移動してください!!」


 その言葉を聞いた人々の反応は様々で、落ち着いて行動する人や我先にと聖堂に行こうと走る人もいた。その中で、高齢の人や体が不自由だと思われる人が目に映る。


「どけっ!!!!」


 怒声を上げ、一人の青年がおじいさんを突き飛ばして、走り抜けていく。おじいさんは、バランスを崩し、地面に倒れてしまう。


「あ、大丈夫ですか!」


 俺とリリィは、怪我がないか確認するために近づく。


「ああ、大丈夫だよ。ありがとうね」


 おじいさんは、立ち上がろうとするが、足元がおぼつかないのか、よろけてしまう。


「肩を貸しますよ。掴まって下さい」


 肩を貸し、立ち上がる。


「ヨシモト様、私、他のところも見てきます!」


 リリィは、他に移動するのに苦労している人がいないか、見てくるようだ。


「うん。わかった!リリィも気を付けて!」


「はい、行ってきます!」


 俺とリリィは別れて、行動をすることにした。





 誘導に従い、道を進んでいくと、聖堂に着いた。

 聖堂の中は、とても広く、奥の壁には高窓があり。とても綺麗なガラス細工が施されている。その下には祭壇があり、誰かは分からないが男性を彫った彫刻がある。こんな状況でなければ、ゆっくりと鑑賞していたいが、そんな余裕はない。

 リリィも逃げ遅れている人を助けているし、俺も早く戻らないと!

 おじいさんを席に下ろし、誘導を行っている修道士やシスターの中に、俺たちを招いてくれたシスターを見つける。


「シスター!」


「あ、旅のお方!」


「まだ、逃げ遅れている人はいますか?」


「は、はい、まだ、全員は誘導できていません・・・」


「俺もお手伝いします」


「本当ですか!!ですが・・・」


 シスターは、申し訳なさそうな顔をする。


「気にしないでください!!恩返しのためでもありますから!!」


 若干、驚いた顔をされるが


「感謝します。お名前を聞いても」


「ヨリモトです」


「私は、フローラと言います。ヨリモト様、逃げ遅れている方の手助けをお願いします」


「はい!!」


 俺はフローラさんの言葉を聞き、その場から、駆け出すのだった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ