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Eps3.まるで英雄みたい

 目が眩むような光が突如生まれる。


 私は思わず、両手をかざし視界を塞ぐ。指の隙間から光の中にいる人が見える。その人は、魔獣に一切怯まず、私を守るように立ちはだかり、拳を構えている。


 その姿は、まるで、おとぎ話で語られる<英雄>のようだ。


「かっこいい・・・」


 口からそんな言葉が漏れてしまう。この人は一体何者なんだろう。直前まで魔獣に襲われていた恐怖心はなくなっており、目の前の人物のことで頭がいっぱいになる。


 もはや、私の目は、まばゆく輝く閃光にしか見えていなかった。


 △▼△▼△▼△▼△▼ △▼△▼△▼△▼△▼


(何か光った⁉)


 突然、自分の体が発光するという謎の現象が起きた。なぜ、そんなことが起こったのか意味不明だが、これで何とかなるかもと期待感も生まれる。考えなしに飛び込んだはいいものの、目の前にいるデカい犬?に対してどうするかまったく考えていなかったので、これは有効な手になるかもしれない!と思っていたが


(あれ⁉弱くなってね⁉)


 体から発せられる光がだんだん弱くなっている。


(え⁉まじ、光るだけ⁉なんかないの⁉)


 この後にすごい効果があると期待していたのに、ただ光ってただ目くらましだけという事実に焦る。

 今すぐこの場から離れなければまずい‼光が弱まり、視界が明けてくる。すぐに逃げようと、少女の方に向きなおそうとするが、目の前に、何もいなくなっていることに先に気付いた。


(よかったー‼)


 野犬が光にビビって逃げたのか、どうなのか分からないが、危機を脱したことに安堵する。俺は、少女が無事かどうか確認するために後ろを振り向く。


「えっと、大丈夫?」


 少女は、尻もちをついたままこちらを無言で見上げている。よっぽど怖かったんだろうと思い、どうしようと思っていると


「う、う、うわーん‼あ、ありがとうごいましたー!!!!!!!!」


 その場で、泣き崩れてしまった。


 俺は、どうすればよいか分からず、戸惑ってしまい、少女が泣き止むまで、その場で、右往左往することしかできなかった。


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