第五章 時代は今も進む
1951年……、彼女が来てから一週間。
年が進んだ。
「クリスマスのときのチキンは美味かったなぁ…。久々の酒も」
クリスマスのときの話を部下のアイヒマンに言う。
「いつでも、いえば酒は用意できますよ。
大佐」
彼は笑顔こう言う。
レコードは「親衛隊は敵地を進む」流している。
どんなときもこの曲で落ち着いていられる。
そう、どんな時もだ。
「失礼します。エリカ・ブットシュテットです。ヨアヒム・オイゲン・ゲート大佐に面会に来ました」
ドアを3回ノックし、彼女は言ってくる。
「わかった…。アイヒマン…、悪いがこれから彼女と話さないといけないことがあるんだ
席を外してもらってもいいかな?。」
「わかりました。総統万歳」
彼は右手を上げ、部屋から出ていった。
「エリカ、入りたまえ。」
「失礼します…。」
エリカは扉を開け。声が弱々しく言う。
「まぁ…。久しぶりだな…。エリカ」
今の自分の頭の中で出た言葉はこれだけだ。
「お久しぶりです。ヨアヒムお兄さん」
というと5年前と変わらな顔を見せる。
「ところで、聞きたかったんだが。なんで親衛隊なんか来たんだ?」
私は冷たい視線を向ける。
彼女が何を考えているか、上官として知っておくにはいい機会だ。
「ヨアヒムお兄さんに憧れて…。親衛隊に入隊しました。
五年前のあの日から…。」
顔を赤くして彼女は言う。
「だが…、貴族なのに親衛隊にくるんだ…。
いくら憧れがあると言っても。ユダヤ人を殺している……。犯罪者組織のようなもんだぞ……。」
そうだ…。ここは彼女がここに来るところじゃない。
「わかっています。ですが…。あの日から誓ったのです。親衛隊に入ると」
「わかった……。君がそこまで言うのなら
何も言うまい。……、頑張ってくれ…?期待しているよ。エリカ・ブットシュテット少尉」
彼女は何も言わず出ていった。
「ドイツのために創造し、戦うということ。彼らの原動力はゆるぎない信仰である。」
私はこの言葉を口に出す。
我が全国指導者ラインハルト・ハイドリヒ閣下のお言葉である。
あの日から……。言い続けている。
私は何も言わず。所長室からでていき、ユダヤ人がいる工場へ向かう。
---工場
「まったく…、煙臭い」
私は煙の臭いが苦手だ。
幼少期からずっと……。
私はユダヤ人の一人に近づき。
腰のガンベルトにつけている、ルガーPをだし…。ユダヤ人の頭上に当て発砲する。
あたりは血濡れている。
怯えが声が辺りで聞こえる。
それをかき消すかのようにもう一発発砲する。
これだけじゃ物足りない…。
ドイツのために創造し、戦うということ。彼らの原動力はゆるぎない信仰である。
この言葉を口に出し。
もう一人のユダヤ人の頭上に照準を合わせ。
発砲する。
軍服や顔には劣等人種の血がついてる。
外は雨が吹き降り、雷が鳴る。
私はもう…、五年前の自分ではない。
ベルリンの時の優しい自分はもういない。
エリカの言う、憧れでもない。
全国指導者、ラインハルト・ハイドリヒ
に万歳