第四章 時間ずれの訪問
まったく……、彼女にちゃんと言ったのに。
「何があったんだ……。」
ベッドの中でそう呟く。
誰かが扉の前を通る気配がするが、まぁ…いいだろう。
明日は何が起こるかわからない。
それに、ユダヤ人を殺さなければならない。
今日も遅い寝るとしよう。
こうして一日は終わった。
翌日
「大佐、今日は…。エーリッヒ・フロム・ゲート上級大佐が視察に来ます。」
部下のアイヒマンが言ってくる。
「なんだって?。」
私は戸惑いしかない。
エーリッヒ・フロム・ゲート上級大佐は自分の兄だが…。
何故今日なのだ?。
兄には、電話を寄越こすと言ったのに…。
まぁ…。問題ない。
「さぁ…。私にもわかりません。
来るのは今から二時間後です」
今は朝の9時……。
まぁ…、大丈夫か。
「わかった…。ありがとうアイヒマン」
兄とは、久々に合うな…。
最後にあったのは一年前か……。
私はコーヒーを飲みながら呟く。
2時間後。
「大佐、上級大佐が来ました。」
「わかった、すぐ行くよ」
---収容所入口にて
「会いたかったよ、弟よ」
フォルクスワーゲンから出てきた、
兄のエーリッヒ・フロム・ゲートが私に近寄って、こういった。
「こっちこそ、会いたかったよ。兄貴」
自分は笑顔でこう返す。
さっきから、所長室の窓から視線を感じるがまぁ…。心配はないだろう…。
「んで、収容所の働きぶりはどうだ?。」
兄が聞いてくる。
「順調そのものさ、」
私はこう返す。
それから時間が過ぎるのを早く感じた。
まぁ一年振りだからだろうか話したいことがたくさんあった。
あれ、ユダヤ人がどうとか…。
ユダヤ人が電気柵について文句を言ってきたり。
そんなことばかり話す。
楽しいことはないのかと兄貴に言われたが、
自分は「ユダヤ人を殺すことだ」と言い返した。