【変異種】と【強化種】
迷宮生物は、迷宮遺跡で生活を営む生物であり、生物である以上環境に適応したり、進化をしたりする場合がある。
通常種では考えられない様な性質を持つ個体のことを、我々【ギルド】の人間及び〈冒険者〉は通常種と区別して扱う。
先天的な色違いや奇形な個体のことを【変異種】と呼ぶのに対し、凶悪性攻撃性が桁違いで形態や生態、大きさが大きく異なる個体のことを【強化種】と呼ぶ。
前者は単なる突然変異だと考えられるが、後者は上位種の縄張りあるいは本来ならば生存に適していない環境に適応し、生き延びることで単独で進化を果てして成れると考えられている。それ故に気性が荒く、凶暴なのだろう。
【変異種】ならば脅威度は通常種と変わらないかむしろ劣るが、【強化種】は脅威レベルが桁違いで、通常種の2つ上の危険度を想定して行動する必要がある。
また、【強化種】を目撃した場合は、詳細な場所や形状特徴等を【ギルド】に報告する義務があるので、本書を熟読する〈冒険者〉諸君は決して怠らない様にすること。情報共有を円滑に行う為に"二つ名"が贈られる。
首級迷宮生物と【強化種】よく混同されやすいのだが、定義がまったく違うので誤用しないように注意が必要。