入浴には必須です!
才谷本家の風呂場は、離れに成っている。
脱衣室で脱いで渡り廊下で風呂場に向かうのだ。
ここはパパっと脱いで……!!
おい!
御子様状態に成ってるぞ!!
『直はバカか?今のお前は、肉体的には中2当時のお前だ。当時のお前はツルツルだろがよ!』
それはそうだが!
何か恥ずかしいぞ!?
あ!
ジネン、マズイ!
何だか部分的な変化が!
『それは、お前が恥ずかしいとか思った、精神的な刺激で、敏感な中2の身体が反応しただけの、生理的反射だ』
ジネン!
これじゃ、朗兄の前に出られん!
確実に変質者認定されて、避けられる!
何とかしろジネン!
『それは中2生としての身体が生じさせた、生理的反応だろ!あきらめて朗に、変質者認定されてしまえば後々楽だぞ』
そんな提案は断る!
『しかたないな。直、お前ば僕を嫌がった事があったよな。イメージ体をこの空間に創れ!お前ば僕の半神なんだから、眼でも閉じれば出来るんだ!やれ!』
ギャンギャン、ジネンががなりたてる。
んん、じゃぁ、目をつぶって。
あの場に、俺が居る、俺が居る、俺が居る、俺が居る、俺が居る、俺が居る、俺が居る、俺が居る…………………………。
おい!
肩が重い!
首に負担が!
ちょっと生暖かいし!
待てぃ!
今、顔に生暖かい物体が!!
この感覚は、前に!
『今だ、目を開けい!』
嫌な予感しかしないが、イメージで目を開け……!!
「ンギャァアアア!!」
顔に!
直に!
何してくれてんだ!
ジネン!
部分的な変化が、急速に治まって通常化していくのがわかった。
『僕が、平常時の姿になれば、直の、こんな事なんか、書き換えなんかしなくても雑作もない事だ』
俺に前から肩車していたジネンは飛び降りて、ふてぶてしく笑ってふんぞり返った。
「ジネン!何て物を俺の顔に押し付けてくれたんだ!」
『でも、僕のお陰様で、治まったろう?さっさと風呂場行け』
そういうジネンは、風呂にピッタリの服装をしていた。
つまり丸裸。
つまり俺の顔に押し付けられていた、生暖かいのは……気持ち悪い吐きそう。