そんな事を言うな!
ブレザー制服に制帽は合わないな。
御棺の小窓から、ニヘラッと笑う、かつての俺の写真を見ながら思った。
なんか俺は転生して中2ん時の肉体ん成っちまったが、また2年後にはこの姿になるんだな、とも思った。
『バカか直は!?違うだろ。僕が付加されてるんだから、中々成長はしないはずだ。何せ僕は神様だからな。わずか2年くらいじゃ、こうは成らないなってわかってるだろう。仮にも直は僕の半神なんだから』
ジネンが罵倒してきた。
それにしても、この神様、口が悪いな。
『仕方ないだろう!僕のこの顕現思考体のベースは直、ちょっと前の、尖りきってた瞬間のお前なんだから、その頃のお前の口が悪かったって事なんだからな』
……つまりジネンのベースんなってるのは、尖りきってた瞬間、そう、反抗期で中二病真っ只中の時の俺だったのか。
神様からしたら、何年か前も'ちょっと前の瞬間'かよ。
よりによって、その時期をチョイスされるとは。
「直柔は、朗の部屋に泊まるでしょう?」
幸子伯母さんに言われた。
今日俺はここに泊まるのか?
「客間にしろ、客間に!」
朗兄が不平を言う。
「じゃ直は客間ね、で、りょうちゃんとサナちゃんが元の可帆の部屋で良いわね」
そう言えば、ここ才谷本家の一人娘の可帆ちゃん見て無いな?
「明日は、お通夜だから、明日の朝にまで可帆は戻れば平気よね?可帆はちょうど塾の夏季合宿に行ってて、呼び戻したから、タクシーで戻って来るから」
幸子伯母さんが、才谷の矢平父さんに聞いてるな。
そうか、可帆ちゃん塾の合宿か。