第10章「救い」
はい!どうもディーです!
さて、ガイダン達と別れた奏太は偶然にもゴルグ達の方へたどり着いてしまいます。
ポーマスはどうなっているのか。
奏太は?ゴルグは?
そんな記念すべき第10話始まります!
ガイダンとクレェから別れて小一時間。左の通路から悲鳴とリザードマンの雄叫びが聞こえる。
「俺はまだ死なない!死にたくない!来週には甥に剣術を教える約束が残ってるんだ!好きな人もいるんだ!親だってまだ残ってるんだ!」
リザードマンがそんな言葉を他所に剣を振り上げる。
「間に合うか…」
僕は自分の剣にこの人を自分へ近付けるようなイメージを放った。
剣が紫に光る。悲鳴をあげていた兵士が自分へ引き寄せられる。
「キシャアァァァァァ!」
リザードマンは剣を振り切る前にこちらに視界を向けた。その姿に、今、どんなに強い能力を持ってる僕も怯んでしまう。
しかし、自分よりも怯えている兵士を見ると、すぐに我に変える。
僕はさらに剣に2つのイメージを流し込んだ。このなまくら刀でも相手の獲物を切り、相手を斬れるくらいの鋭さにするイメージ。そして、もう1つは…
「キシャッ…」
時間が止まるイメージだ。
「キエアァァァ…」
たくさんのリザードマンが丁度同じタイミングで崩れる。リザードマン当人から見れば全てを一瞬にして倒したように見えるだろう。
だが、これで分かったことがある。
「くうぅっ…」
これはたった数分でも、僕の魔力がどんなに優れたものであっても、相手たかが数体で僕の魔力消費の負荷が重かった。
ガチャっと扉が開く音がした。
「てめぇら、よくもポーマスを…」
「ゴルグさん!?なんでここに…」
「そりゃこっちのセリフだ。なんでお前がここに…そうか…ポーマスを救ってくれたのか…ありがとな…」
「いえ…通りすがったので…それに腕は…」
「い、いえ、まさか命が助かるなんて思ってなかったですので…」
「甥に剣術は隻腕だができるみたいで良かったな。」
ゴルグは笑ってるが、正直とんだブラックジョークだ。
「ははっ、よしてくださいよ…」
こちらの方は笑っても、顔に疲れが見え、気絶してしまった。
「さて…おい奏太。こいつ運ぶぞ。負荷ももう納まってるだろ。」
「…ほんとだ。結構早くに戻るんですね。」
「なわけねーだろ。お前が特別なだけだ。魔力出力が高い奴は魔力回復も早い。俺もついさっきやらかしたが、まだ完璧には回復してねぇ。」
「ふぅ…んじゃ後は止血頼むぜ。」
「了解しました。」
運び終わった兵士をゴルグは看護師に預けた。
「おい奏太、実は施設入口前のリザードマンを他の奴らが抑えてるんだが正直心もとない。手が空いてるなら手伝ってもらいたいんだが。」
「分かりました。元々誰かの応援のために手分けしてここまで来ましたから」
「そうか、よしこうしちゃいられない。今すぐ向かうぞ。」
「はい!」
実は今回投稿が遅れてしまいました笑
お許しください!汗
それとこれを読んでくださってる皆様!Twitterでもなんでも構いません!感想をください!たまに文字や表現が誤っていたりしているので。
では、来週。