表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
電脳ロスト・ワールド  作者: 万卜人
衝撃!【ロスト・ワールド】の侵略
43/198

劇場

「凄い、人の列ねえ……」


 待ち合わせたタバサと二郎は広場で落ち合い、劇場に向かった。劇場の切符売り場には観客の長い列が伸びて、最後尾は延々と一キロ以上に渡って続いていた。最後尾から劇場を臨み、タバサは二郎を振り返る。


 今日の二郎は、洒落たスーツを身につけ、シルクハットを被っている。首許はネクタイではなく、バンダナを巻いて替わりにしていた。手にはステッキではなく、乗馬鞭を握っていた。足下は乗馬ブーツで、休暇中の若い貴族といった思い入れである。


 タバサのほうは、この前の支給されたドレス姿のままだ。会うたびに二郎は姿を変えているが、いったいどうやって身につけるものを調達しているのだろう?


「これで開演に間に合うの?」

「どうだろうな」


 二郎は関心のない素振りで、ぼんやりと呟く。タバサは苛々と足踏みをする。


「あんた、あの劇場で何か起きるって、言ってたじゃない? 公演を見に行くの、行かないの?」

「勿論、公演は見に行くさ」


 二郎の様子に、タバサは首を傾げる。


「だったら……」


 二郎の腕が伸び、ぐいとタバサの手首を掴んだ。

 タバサは思わず「えっ?」となった。

 二郎は、にやりと笑うと、無言でタバサを引っ張っていく。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ