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電脳ロスト・ワールド  作者: 万卜人
掟破りの解決
190/198

 大小無数のブロックが次々と〝門〟に飛び込み、シャドウの居城は徐々に解体されていった。天井を構成していたブロックも続いて、隠されていた真っ赤な空が見えてくる。


 ひゅう……。


 風が吹き込み、シャドウの長い髪を弄んだ。


 目映い光に、二郎は目を細めた。


 光?

 二郎は振り返った。見ると〝門〟が金色に発光している。二郎は目を瞠った。あの光も【パンドラ】プログラム改造の結果なのだろうか?


 いや、違う。

 いつの間にか、シャドウも〝門〟を見詰めているが、驚きの表情を浮かべているのを認めた。

 シャドウの目が、まん丸になった。


「なんだ、あれは?」


 いよいよ〝門〟の光は、強烈に輝いた。

 もう、まともに見ることも困難なほどだ。光には蒸汽軍も、真葛三兄弟も、もちろんタバサもゲルダも気付いていた。全員その場に立ち止まり、呆気に取られ光に顔を向けている。


 ゆらり……と、光の中に何かが動いている。人の形に見える。が、途方もなく大きい。ぐーっと人の形は、その場から立ち上がり、やがて光は弱まって、三面六臂の巨人が姿を表す。


 巨人はゆっくりと頭を動かし、二郎とシャドウに視線を向けた。シャドウは、ぱくぱくと口を動かしているだけで、声も立てられないほど驚いている。


「何だ、あれは?」


 やっと掠れ声が出た。二郎は答えていた。


「【裁定者】だよ。仮想現実の守り神だ」

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