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電脳ロスト・ワールド  作者: 万卜人
掟破りの解決
184/198

二人の女による対決

 ぎゃりんっ!


 タバサはヌンチャクの真ん中を繋いでいる鎖で、ゲルダの青竜刀を受け止めた。


 普通、ヌンチャクには鎖は使わない。本来なら麻紐などの素材が使われるのだが、かつて有名なカンフー映画で使用されたヌンチャクが、見映えのため鎖を使っていたので、それ以来、ヌンチャクを繋ぐのは鎖と決まっている。


 ぐぐっと押し戻し、さっと横に払って距離をとると、タバサは目にもとまらぬ速さで二つの棒を振り回す。


 ひゅん、ひゅんとヌンチャクが空を切る音がして、青竜刀を構えるゲルダの顔に、焦りの色が浮かんでいた。

 ゲルダには、タバサがまさかここまでヌンチャクを扱えるとは、思ってもいなかったのだろう。


 ぶんっ、と音を立て青竜刀が振り回されるが、タバサは寸前のところで躱し、逆にヌンチャクを振り回して、ゲルダの隙を狙う。


 一撃必殺の気合が、タバサの振り回すヌンチャクには篭められている。もとよりゲルダも【ロスト・シティ】の露店で買い求めただけあって、ヌンチャクの扱いには慣れている様子で、タバサの攻撃にもひらりひらりと身軽に避けていた。


 が、形勢は明らかにゲルダの不利であった。


 なにしろゲルダの持っているのは、重い、青竜刀である。いくらゲルダが強い筋力を持っていても、振り回し続けているのには、限界というものがあった。


 たらたらとゲルダの額から、大粒の汗が流れ出ていた。

 汗は瞼に掛かり、目に入って視界を塞ぐ。

 ぱちぱちとゲルダは何度も瞬きを繰り返し、必死になってタバサの攻撃を受け止めている。

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