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それなりに  作者: 凪 治津衣(なぎちづい)
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新しいお父さん

 母が再婚を決めた一番の理由は恐らく、弟が出来たからだろう。母が妊娠してから、目まぐるしく環境が変化し、気がつけば母が連れてきた見知らぬ男と一緒に暮らすこととなった。


 男のことをお父さんと呼ぶように強制されたが、それにとてつもない嫌悪感を抱いた子供ながらの勘は正しかった。 


 引っ越した初日。まだ子供部屋が片付いていないからと、比較的片付いていた和室で兄と寝ることになった。


 慣れない環境でなかなか寝付けずにいた私が、やっと船を漕ぎ出した頃に男はやってきた。


 私の隣にそっと横たわると、寝巻きの上から臀部を撫で回してきた。私は咄嗟に狸寝入りをしてしまった。

 

 兄を起こしてはいけないと思ったからなのか、新しい家族関係を守ろうと思ったからなのか、ただの恐怖心なのか、今となっては狸寝入りをした理由は思い出せない。


 しかし、この時の行動が男をつけ上がらせたことだけは確かであった。

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