第十九話 風雷豪鬼!!
ヴァァァァァァン!!!
強い衝撃波の後にルイスはなく、ただ焼かれた石畳がそこにはある
他に音がするではなくただただ静かだった。
ヘレン:「いやぁぁぁぁぁ!!」
リーグ:「う、、そ、だよな?」
その場が凍りつき、誰もが予想だにしない事実を突きつけられていた
ロキ:「!!!!!」
ロキは絶句していた
バコン!!
倉庫のガラクタの中から崩れ落ちるような音がした
ルイス:「お、、おい、、勝手に殺すなぁ・・・」
無事とはとても言い難いが、ルイスは確かに頭から血を出しながらそこにいた。
ルイス:「いいか?、攻撃ってのはな。避けた隙間が紙一枚だろうが回避判定なんだよ
まあもっともその後、吹き飛ばされたのだけども・・」
ロキ:「ぷ!!、ははは、お前、それ自慢げにいうことじゃねえぞ?」
リーグ:「脅かすなよ、、、」
ヘレンは安堵したような顔つきでいる
???:「ッチ、死に損ないが・・お前たちに勝ち目がないのを知ってんだろ?」
ロキ:「うるさい、知るか」
???:「はぁ?てめえお前何言ってやがる」
ロキ:(ランディ:ガキみたいに旗をふり続けた、、
ああわかってる、覚えてるよランディさん!!)
ロキ:「よし、さっさと作戦遂行だ!!」
気合の掛け声を入れるとルイスは突き刺した杖に手を乗せ、術の準備を始めた
ルイス:「わかったよ」
リーグもコクリと頷いた
リーグ・ルイス:「行くぞ!!!」
ルイスは不死鳥へ、リーグは狂焔犬へと斬りかかった
ロキ:「援護する!風魔法:風力操作、強化魔法:刀身重化!!」
ルイス:「おお、、っとと。ナイス」
キィン!!フェニックスの翼にルイスの剣が相対している
リーグ:「うおおお!!」
キィン
ケルベロスの一頭の歯に剣が食い込む、
もちろん切れた訳ではない、しかし
リーグ:「ロキ、ありがとう、これで押し負けないで済む!!」
「ん゛、、あ゛ぁぁぁ!!!」
ドン!!フェニックスの翼にルイスが押し負け吹き飛ばされる
「なんの!!!」
自力の風魔法で体制を立て直したルイスは、そのままフェニックスの足を狙い切り上げ
シュッ!!!
ルイスの一斬はフェニックスの足に傷を入れる
ロキ:「よし!!」
ピリリリリ!!!
フェニックスはその甲高い声とともに、ルイスを地へと叩き落とした
ドン!!!
ルイス「ぷは、、、!!」
ルイスはうずくまると、フェニックスはさっきの光線の構えをとった
ロキ:「ルイス!!!」
ピィィィィィン!!
ドドォォォォォォン!!!!
ゴォォォォォ、吹き荒れる衝撃の中ロキには前が見えなかった。
ロキ:「どうなった?」
衝撃波の中から現れたのは先ほど同様、ルイスだった
???:「、、、なるほど」
ヘレン:「ねえどういうこと?なんでルイスは耐えれるの」
リーグ:「恐らく、あいつが使ってるのは、武術系魔法:”ペリー”」
ヘレン:「ペリー?」
リーグ:「そう、魔獣に魔法で遠く及ばない時代に作られた
下位魔法が上位魔法を打ち破る唯一の手段と呼ばれる魔法、」
キィン、カン
ケルベロスとの応戦中にもかかわらずリーグが思念魔法を飛ばす
「はぁ、はぁ、、、自分の魔力によって相手の攻撃魔法そのものを捻じ曲げられる、、、が・・・
相手との魔力に差があればあるほど負荷は大きい、あと何回持つか・・・」
ガク!
ルイスの膝が不意に折れ掛かる
ルイス:「はぁ、はぁ、はぁ、ッチ。クソ リーグ!!!」
ルイスはリーグに呼び掛ける
数秒の後何かを察したリーグは顔色を変え
リーグ:「ああ、了解ロキ、ありがとう、援護を解いてくれ」
ルイスとリーグは剣を構えると
ルイス:「風神怒涛!!」
リーグ:「雷神怒涛」
ジリ、、ジリリ、、、バリバリ!
ビュシュルルルルルルル!!
あたりに衝撃波が走り、恐ろしい魔力量が雷と風に変わっていく
???:「なに!?、お前ら死ぬ気か?そんな魔法打ったら、、、」
ルイス、リーグ:「ああ、覚悟の上さ」
ロキ:「やめろ!!いくら俺でもその魔法くらいは知ってる。危険だ!」
ヘレン:「やめて!!ルイス、ロキ、考え直して!!!」
ルイス:「さあ、化け鳥!!これで終わりだ!!!」
リーグ:「引導を渡してやるよ、化け犬!!!」
キュィィィン!!!ガン!
二人は目にも止まらない速さで石畳を蹴り跳躍した
彼の足跡はそのまま石畳にめり込む
ビシュルルルルルル!!
ジリリリリリリ!!!
風を切り、光すら置き去りにせんというスピードでルイスは風のドームを作り
片やリーグは蒼雷を身に纏い、敵に向かっていく
シィィィィン!!!!
轟音が鳴る中、共らが放った一閃の斬撃はフェニックスの右翼を消し飛ばし、ケルベロスの頭全てを蹴散らした
ギィィィィ!!
グルルルルルルルル!!!!
悲鳴か奇声かをあげフェニックスはそのまま光を失い、地へと墜落のさなか、
焼失する
ケルベロスもまた胴が気化を始めた
ヘレン:「二人とも!!!」
技を打ち終わり、墜落していく二人を風魔法で受け止めたのはヘレンだった
ルイス:「、、、、、ゲホ、オホ、はぁ、はぁ、はぁ
あれ?俺たち・・・生きてるよ」
彼らには息がある
ヘレン:「よ、よかった、もう、心配させないでよ、、、」
ヘレンは今にも泣きそうだった
リーグとルイスを寝かそうとした時。。。
バリィン!!!
ルイス・ヘレン・リーグ
音の元を辿ろうと3人が振り返ると、ロキが倒れ、
地面に刺したはずの杖は粉々に砕かれていた
3人:「ロキ!!!」
???:「ふ、哀れな者どもだ。奴が最後にお前らにかけた援護は”魔力共有”!!!」
3人:「魔力、、、共有?」
???:「ああ、一言で言えば魔力を他人と共有するための魔法、その用途は幅広く
協力して大規模な魔法陣を組むこともできれば、回復にも使える。」
ルイス:「ま、まさか、、、」
冷たい汗が3人に流れる
???:「ああ、そいつは今お前らが打った魔法の半分の魔力をそれぞれ”肩代わり”してんだよ!!!」
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