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3つの謎〜俺と貴方の魔導文草〜  作者: 山田一朗
聖女救出編
10/22

第十話 呪われた聖女

ロキは普段どおり授業をおえ、ルイス、リーグ、ヘレンたちと、家路についていた。


「そういえば、ジール、あの後どうなった?」


ロキはリーグに聞いた。


「ああ、あいつはあの一件で退学になったよ。


一族も、闇ギルドとの関係性が明るみになって、この街にはいられなくなったらしい」


「なるほど・・・」


「意外と冷静なのね」


「え?」


「だって、同じクラスに闇組織と繋がる危険人物がいたのよ?


もう少し驚いてもいいんじゃない?」


「ああ、まあね(カルロスさんから正規ギルドじゃないっていう話を

事前に聞いてたからな、、)」


ドカ!!!


突然の前方からの強い衝撃に面食い、思わず転んだ。


「ああ、ごめんなさい、大丈夫ですか?」


「ああ、はい・・・って父さん?どうしたんだよそんな慌てて?」


「ん?、、ああ、ロキか、実はまた魔獣討伐の依頼が来たんだよ」


「え、、確か昨日もそんなこと・・・」


「ああ、おっと、時間がない。悪いがもう行く。母さんに夕飯はカレーにしてくれと伝言を、、、」


そう言うととてつもないスピードで大通りを疾走していった。


「大変だな、ギルド所属の冒険者も、、、」


「ああ、ここ最近バカ忙しくしてんだよな。」


________________________________


次の日、ロキがクラスに入ると何やらクラスメートたちがざわついていた。


長机の一角にいつも通り座ると、ルイスが話しかけてきた。


「おい、ロキ、モニカシスターの噂聞いたか?」


「いいや別に、、、」


「それがさ、モニカシスターって、どうやらもと勇者パーティーの一員だったらしいんだよ。」


「ほんとか!?それはすごい。。」


「話がそこで終わってりゃ良かったんだろうけど、今回はどうやら勝手が違うらしい」


「どういうことだ?」


「それがなあ、、、、、」


(ルイスの話を簡単にまとめるとこうだ。


先日、ギルド院がここ最近の魔獣の異常発生の原因を

ギルド院の共同新聞に報告書として掲載した。


今日のここカロフース領における魔獣の異常発生にはいくつかの理由があるが、云々というらしいが、

要はこの学院に強力な呪いをかけられた生物がここ一週間の内に潜り込んだことが主な理由と書かれている。


もちろんこの学院に魔獣の生物実験を行える程の設備はない。そして、一週間の間に潜り込んだと言われれば

誰もが、最前線帰りのモニカシスターを疑うのはもはや必然だった。)



「それで、ついたあだ名が『呪いの聖女』なんだってよ」


「な、なるほど、、、」

_______________________________


ーロキの精神世界にてー


(もしもし?)


(え?、ん? わぁ!!)


(もうこの展開にもいい加減慣れてくださいよ。)


(いやだって、最近姿を見せないと思ったら、、)


(ご安心ください、私はただ貴方の前に自由に現れることができるというだけですので。)


(先に言ってください。もう。)


ロキの驚いた反応に微笑を漏らしつつ、カルロスはおもむろに話し始めた。


(さて、おせっかいが板についてしまった貴方に一つ忠告しておかなくてはなりません)


(忠告、、、ですか?)


(はい、結論から申し上げますと、私が貴方と交代できる時間は非常に短いという事です。)


(え、あ、はい。でも俺は今後あなたには、、、)


(はい、貴方の覚悟については承知の上で話しています。


具体的には5分、長くて7分、最大限無理をして10分といったところでしょうか。


よって、貴方がいかにピンチでいかに友の命に危機が差し迫ろうとも、


貴方の交代することはできません。私はあくまで”後始末”を専門にします。)


(な、なるほど。あ、ついでにこちらから一ついいですか?)


(はい、何なりと。)


(貴方は一体何者なんですか?ただの放浪者には見えない。


現場の残骸を見ました。あの状況で、魔力なしでどのようにあそこまでのことを?)


(ここで全てをお話しする訳には行きませんが、いいでしょう・・・・


私の名はカルロス・リーネルト。世界で初めて魔王と相対して国を創った者にして


ゼルク帝国初代皇帝をしていました。)


(ゼルク!?ゼルクってあのゼルクですか!?)


(おや、まだ滅亡していなかったのですね。もう8000年は経ったと思ったのですが、、、)


(いや、その面積、富、軍事力、ともに世界最大と呼ばれています。


無学な俺が知ってるくらいですから間違いありません!)


(そう言われると確かに、、、そうなのかもしれませんね。)


ロキは一瞬何かに引っかかったがそれでも気にせず話し続けた。


(歴代の皇帝達は皆、一国の軍隊にも勝る力を持ち、非常に聡明だったとされています。)


(私の知る限り、かなり誇張されてますね。。。)


そういうとカルロスは深くため息をついた。


(まあ、構いません。あともう一つの質問に関しては、また機会を改めさせていただきます。


それでは、ご武運を、、、、)


そういうとカルロスは闇へと消えていった。

ご購読ありがとうございます。



少しでも面白い!と思っていただけたらブックマークと評価の方をしていただけると幸いです。



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