小鬼の岩窟❹
悪魔戦終盤!
6/30と7/1は6時、12時、18時の更新です。
(火術、雷術…?
この異常なまでのスキル習得速度はもしや…
『看破』・『鑑定』・『観察』・『模倣』スキルの並列常駐効果か…?
それなら…)
オレは岩から飛び出して、オレを探して背を向けた悪魔を斬りつけた。
HPは後少し、やれるだけの事はやろう。
火球は躱し、雷撃はナイフに避雷させる。
勿論ナイフは回収して使う。
杖での攻撃を避けその時は来た。
帯電が始まり、仗へとエネルギを移していく。
オレはより深く『看破』『鑑定』『模倣』『観察』に意識を集中する。
ピッ!
よし!来た!
開けたままのスキルウインドウに「『纏術』を獲得した〜」と言う文言を確認した。
ヤツのHPからしてコレが最後の一撃だろう。
それなら全力で発動して、相討ちを狙いに来る。
「グゥゥゥオオオオオ!!!」
(来た!)
仗を掲げ、道連れの雷撃だ。
「哈ァァァァ!!」
オレの目の前にありったけのナイフをばら撒く。
そしてオレは顔面を両腕で覆い、身を縮めた。
ピシッ!ヴァァァァン!!!
◆ ◇◆ ◆◇◆
◆ ◇◆
◆
辺りが雷撃によって焼かれ焦げ臭い。
悪魔は目の前の人間が動こうとしないことで、何とか面目を保てた気になり口角を上げた。
が…
「うっ…あぁ……いてぇ…」
「グゥ……人間如キガ……」
驚愕の顔でこちらを見ている。
そしてその身体はあちこちが崩れて来ている。
オレの粘り勝ちだ。
オレは分散された雷撃の直撃寸前に自身を帯電状態にした。
それが雷撃を受けても生き残れた理由だ。
ただでは済まない賭けだったけど。
オレはスキルウィンドウを見渡す。
◆◇◆◇◆
スキル
◉看破(LV4)
:鑑定(LV10)
:過去(LV3)
:現在(LV2)
:未来(LV1)
◎小剣(LV5)
◎短弓(LV5)
◎偵察(LV3)
◎隠密(LV3)
◎解除(LV3)
◎監察(LV1)
◎模倣(LV1)
◎体術(LV1)
◎火術(LV0)
◎雷術(LV1)up!
◎纏術(LV0)new!
◆◇◆◇◆
来た、『纏術』。
コレが恐らく仗等に雷気をエンチャントしていたモノだろう。
そして『術』は『魔法』と違い、恐らくMP依存じゃない。
だから悪魔が火球をバカスカ撃ちまくってもMPは減らなかったんだろう。
これからのハンター生活がかなり楽になる。
確認してニヤニヤしていると悪魔がこちらを見てイラついている。
仗を振り上げるだけの力もないんだろう。
そんな悪魔を横目にナイフを拾い収納していく。
(安い投擲用のナイフでも買っておくもんだな)
「さて…早速実験台になってもらうぞ?」
オレは今し方手に入れたばかりの『纏術』を死にかけの悪魔で思う存分試した。
2章まで一気に投稿します。
後はゆっくり投稿で行きますのでどうぞ宜しく。
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