小鬼の岩窟❶
小鬼の岩窟攻略開始!
6/30と7/1は6時、12時、18時の更新です。
『小鬼の岩窟』は全体名称だ。
小鬼=ゴブリンの作る集落が全てそれに当たる。
ゴブリンはだいたい岩屋や洞窟に巣を作る。
そして爆発的に増えると一気に手に負えなくなる。
なので4等星への昇給試験の一つになる事が多い。
「あそこか…」
歩いて1時間。山の麓にある廃窟に数匹が紛れ込み集落にしたらしい。
既に周りの村落に被害が出始めていて、それらからの共同依頼だ。
(『看破』…)
物音を立てずに入り口付近に近寄ると、『看破』で敵の総数を見抜く。
(20、21、22、23…後は大きい反応が2つと、後は連れ去られた人達か…)
そこそこ数が多い。
大きい反応はホブかも知れない。
ゴブリンと違い人間の大人サイズへと種族進化を果たしている個体だ。
ゴブリンは数とその中から頻繁に出てくる個体進化で面倒な存在だ。
しかも、個体進化で知能が上がると、集団を纏めたり武具の使い方も上手くなる。
(さて…)
オレは直ぐに弓に矢を番え、『看破』を使いながら欠伸をしている『門番』を狙撃する。
今まで使った『看破』は『現在』。これから使うのは『未来』だ。
『未来』はほんの少し先の未来を予知し、オレの目にゴブリンの残像を映している。
ヒュッ!
一本の矢を放った後に、直ぐ次の矢を番える。
「ギャッ!?」
「ギャギャッ!!ギャ〜」
もう一人の門番が騒ぎ出す寸前に、もう一本の矢が2人目の門番の頭を射抜く。
(23、22…)
『看破(現在)』で辺りを見回し他のゴブリンがいない事を確認すると、オレは暗闇の中へ吸い込まれていく。
『看破(現在)』をパッシブ状態にして、1匹づつ仕留めていく。
今オレがは対象を洞窟にも広げているので、まるでスキル『夜目』の様に
洞窟の中が手に取るように分かる。
そして、普通不可能な洞窟の中で灯りなしの狙撃、待ち伏せで1匹づつ終わらせている。
「ギュッ…」
(残り10匹か…)
残りは奥の方に固まっていて、今のオレが待ち伏せからの刺殺で倒したヤツが洞窟内を徘徊している最後の1匹だ。
(後の奴らは…座って何かを囲んでいる?)
恐らく酒盛りをしているのだろう。
スキル『隠密』をパッシブ化させ進んでいく。
最後の曲がり角から片目だけ覗かせると、既に出来上がっている奴らが焚火を囲んでいる。
その場に9体。ホブが1匹、残りはゴブリン。
最後の1匹は恐らく奥へと続く穴の先だろう。
ただ…何か嫌な予感がする…さっさとここを片付けてしまおう。
片足を折り、膝を立て、矢を番え弓を引き狙いをホブにつける。
ギリ…ピュッ!
弓を素早く置き走り出す。
2章まで一気に投稿します。
後はゆっくり投稿で行きますのでどうぞ宜しく。
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