宣戦同盟第二部隊
宣戦同盟の実力
10分もたたないうちに、カードの上に転移陣が形成される。
「来たか」
そこから光が湧き上がると4人の影が出て来る。
宣戦同盟第二部隊主要メンバーご一行様だ。
「ムラサキさん有難うございます」
「いや、礼ならマオにするといい、最短距離を殆ど魔獣に会わずに踏破出来たからな」
コーウェンはこちらを向き左胸に拳を置いて頭を下げる。
「先日の非礼を詫びる。今後お前をデュプリケイターと呼ばないし、我が宣戦同盟第二部隊にて呼ばせはしない」
それに続いて付き従っていた3人もならう。
「あ、いや。そこまで畏まらなくて良いですよ。謝っていただければ…」
コーウェンは頭を下げたまま続ける。
「4等星ハンターマオに宣戦同盟第二部隊、部隊長コーウェンから要請する。宣戦同盟第一部隊ガラン率いるパーティー救助に助勢をお願いしたい!」
「えっ?」
ムラサキさんはこうなる事が分かっていたのだろう、目を伏せている。
「ギルドマスターから貴方の所持するスキルが鈴鳴りの塔攻略に役立つとの助言を得ている。どうか…お願いしたい」
(まぁ乗り掛かった船だしな…それに…困っている人を助けるのは…『悪くない』)
「分かりました。それじゃぁ現状を詳しく話しましょう」
◆ ◇◆ ◇◆◇
◆ ◇◆
◆
コーウェンさんはガランより2つ程年下で信頼も厚い。
宣戦同盟入隊は、ガランにパーティーを救われたことに起因するらしい。
だからこそ、ガランの窮地にいても立ってもいられない。
そんな事を聞かされた。
オレは宣戦同盟をクビになったけど、ガランの評価はガランを取り巻く人たちからすると悪くない。
寧ろこれでもかというくらいに信頼されている。
(ガランはオレに何を見ていたのだろうか…?)
いつか聞いてみたくなった。
「それではこれから、宣戦同盟第一部隊救出作戦を開始する!」
「「「「おぅ!」」」」
「いいか!宣戦同盟はマオを守りつつ進行する。もし、ガーゴイルの攻撃があるようならガーゴイルも殲滅する。その時マオは後ろに下がり極力戦線に関わらないでくれ」
「分かりました」
数十メートル先はガーゴイルが待ち受ける広場だ。
先制攻撃を嫌い、ゆっくりと警戒しながら歩を進める。
広場に足を踏み入れる直前。
「来ます!」
コーウェンの前面に斧槍が投げつけられる。
「おぉぉぉおおお!!」
すかさず盾で弾く。
「くっ!重いな!」
コーウェンは痺れる左腕を握り締めながら、ガーゴイルを睨みつける。
更に追撃でガーゴイルの火炎のブレス襲いかかる。
「風よ!」
コーウェンの背後から突風が吹き荒れ、火炎を消し飛ばす。
魔法使いのリーゼさんだ。
「落ちろ…」
2本の矢が空を裂きながらガーゴイルの眼前に迫る。
「ヴロロロッ!」
弾かれる矢。けれど3本目の矢は2本に紛れ、腹に突き刺さる。
「ヴォ!?」
ガーゴイルの体制が崩れると同時に落下する。
「何をしたんですかノーマンさん!」
オレの目はノーマンさんの矢に今まで感じたことのない不思議な力を感じた。
「魔力混濁の矢を撃ち込んだ。飛べないうちに叩き潰せ」
「凄い…」
確かに、石の塊がよく宙に浮いていられるなって思ったんだが…魔力か…。
「すぅぅぅ!はぁ!」
ズシン!
「えっ!?」
「先ずはいっちょ上がりだ」
振り向くと、メイスの打撃に闘気法を上載せして、ガーゴイルの頭部から胸に掛けて叩き潰したコーウェンの姿があった。
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