道程
走る
早朝ギルド前。朝靄がかかっている中、ダイゼンさん、ムラサキさん、ミツキ、そして宣戦同盟第二部隊のメンツが集合していた。
(いや、宣戦同盟必要なくないか?)
「ムラサキさん宜しくお願いします」
(頭下げてる。あぁ…見送りに来たのか…)
「おい、デュプリケイター」
「あ、はい」
苦虫を噛み潰したような顔で、
「うちのリーダーを頼む」
オレにも頭を下げた。
「分かりました」
「頼むぞ…」
もう一度念を押された。
「いいか!宣戦同盟は規約によりオレが一時的に指揮をとる!」
宣戦同盟のメンバーが一斉に声の主を見る。
「ムラサキさん達が早急に塔迄の道を切り開く!それ迄俺たちは鋭気を養い!救出の為の牙を研ぐぞ!!」
「「「「「「おぅ!!!」」」」」」
宣戦同盟のメンバーは各々の武器を掲げる。
(朝っぱらからやかましいなぁ…近所迷惑だろ…)
とは言わない。
「じゃぁ行こうか?」
「はい」
「ミツキ、気を抜かないように」
「はい」
「気を付けていけ、無茶はするなよ?」
ダイゼンさんは抑揚に出さないけど心配そうだった。
◆ ◇◆ ◇◆◇
◆ ◇◆
◆
ガランさん達のパーティーは大体1週間程度で鈴なりの塔に到達している。
しかしこの臨時パーティーはオレの『看破』を使い、モンスターの動向を伺いつつ、最短のルートを導き出している。
そして極端なまでに戦いを避け、休む時は隠行の結界を張ってリスクを低減した。
結界は『術』と言うことだけあってイメージを形にする。
より繊細で強固なイメージを練り上げ、頭の中で枠に当てはめること。
1人で長時間戦い抜く為の武器になりそうだ。
「マオってなんでもできるんだね」
こうミツキに言わせたのは料理だ。
レンジャーのサバイバル知識をふんだんに使い、簡単だが味を向上させる料理を作った。
それに、調味料も豊富に持って来ている
以前はちょっとした調味料も優先度が低い為、街の外に持っていくのは渋られていた。
だけど、空間魔法を利用したカードが普及してからは食糧や戦利品、重量のある装備の運搬に困らなくなり、ハンターの生活は激変した。
加えて今まで持ち帰られなかった戦利品や、魔物製の物品が世に出回り始め、一般層まで恩恵を受けれるようになった。
これを機にハンターは地位を高め、ハンター協会は更なる発展を目指す。
そして今後は収納用だけではなく、休息用の空間を作り出し、睡眠時の安全を確保する為の開発も行っているようだ。
そして3日目、既に全道程の7分の6を踏破し鈴鳴りの塔目前まで迫っていた。
「明日、午前中には塔付近に到着して拠点を張るから、準備をしていて欲しいとマスターに念話を入れて」
「はい」
長距離の念話もだいぶ慣れて来た。
傀儡状態のオレへの命令に使われていたスキルだが、自分で使っているとこんなにも便利なスキルはない。
『……っと言うわけで、明日の昼には到着の予定です』
『分かった。気を付けて行けよ?あ〜ミツキはどうだ?』
『特に問題無いですよ』
『そうか、俺たちが仕込んだとはいえまだ犯人前だ。何かあればサポートしてくれ』
『はい』
「終わりました」
「ん。有難う」
「なんかちょっと長く無い?」
「そうかな?」
「どうせお父さんからなんか言われたんでしょ?」
「い、いや、そんな事は…」
「マオは嘘をつけないな」
ムラサキさんがクックっと笑っている。
ミツキはムスッとしていてご立腹のようだ。
「それじゃぁ、明日も早い。交代で寝るよ?」
「「はい」」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
スキル
◉念通(LV3)up!
◎結界術(LV2)up!
☆思念形成(LV2)new!
現在ゆっくり投稿中(本編更新は朝6時)ですのでどうぞ宜しく。
2日に1回程度の更新になります。
あっ、宜しければ★を押していただいたり、感想などを書いて頂くと嬉しいなぁ…。




