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突入

アサシンの巣窟へ!

後で聞いた話、突入した建物はアサシンメンバーからは魔窟と呼ばれていた。


傍目からは3階建ての古びた建物にしか映らなかったが、中は入り組んでいて、地下や隣接する建物と繋がっていた。


ギルマス(ダイゼンさん)と精鋭メンバーは、正面から突入して片っ端から罠ごと破壊して進む。


ギルマスの手に持つ大剣が破壊槌に変えられていて、訳の分からない膂力で振り回されるだけで驚異だ。


戦慄を覚えたのか、蜘蛛の子を散らす様に外に出たアサシンギルドの構成員は憲兵隊に取り押さえられた。


ギルマスがアサシンギルドのギルマス捕縛に3階を目指している頃、オレは地下2階の牢屋へ向かった。


色々と血生臭い場所で、壁や床に飛び散った血や体液が染み付いていた。


その中を『影』さんに追従しながら進む。


一番奥の部屋は厳重に鍵で封じられていたが、『影』の人が瞬く間に解錠した。


オレも解除のスキルを持っているが、こんな鮮やかに解錠出来る人を見たことがない。


中にアメリアさんがいる事を確認した時、脇の部屋から数人のアサシンが出てきた。


『看破』対象をアメリアさんにのみ当てていた為、『隠密』で気配を消していたアサシン達を見落とした。


「行きなさい…」


トンっと背中を押されオレが中に入ると、扉がバタンっと締まりキュキュキュと奇怪な音が鳴った。


しかし、それよりもアメリアさんだ。


目と口を布で覆われ、椅子にロープで固定されている。


(直ぐに解いてあげないと…)


背後に回ろうとした時…


ヒュッ!


間一髪で躱し…てない。


左腕に小さな傷をつけられた。


飛び退いた勢いで扉の前まで転がる。


ドクンッ


(うっ…)


(コレは…毒?)


「どうですか?マオさん」


「何で…」


目の焦点が合わなくなってきている。


足がガクガクと力が入っていかない。


アメリアさんがスッと立ち上がる。


「こんな縄、いつでも解けるの。これでもギルマスなんですから」


妖艶な笑みを浮かべ近づいて来る。


「う…ぁ…」


(ヤバい…影さん…や、ダイゼンさ…んが来るま…で時間…を稼が…なきゃ…)


思考が上手く定まらない。


「ねぇマオ君。私結構君気に入ってたんだよ?」


「ど…うして…」


「あれれ?時間稼ぎかな?でもそれ相当強いからいつまで耐えれるかなぁ?」


「う…ぅぅ…ぅぉおお!」


それならスキルを総動員して迎え撃つ。


火球だ。


「な、何?」


アメリアさんも面食らった様だ。


オレの目の前に浮かんだ火球が動き出す。


「嘘…こんなスキル持ってなかったよね?」


それでもアメリアさんは笑みを絶やさない。


オレに打ち込んだ毒が強力だと分かっているからだ。


しかし驚異的な回避スキルだ…。


いくら毒の影響で狙いが定まってないとは言え…。


「もう、追加しちゃおう」


数本のナイフが放たれる。


「がぁぁぁぁ!」


火球を撃ちまくった。


けど、下手な鉄砲はどれだけ撃っても当たらない。


ドスッドスッ…


肩と足に突き刺さる。


ドックン!


「ガハッ…」


口の奥から血が溢れてくる。


「君さ?折角私が誘って上げたのに断った挙句…」


身体の中を毒が廻る。


けど、それに抵抗する熱さも感じる。


ピッ


(くそ…こんな時にスキルアップかよ…)


「私の大事なもので壊そうとするんだもん。酷いよね?」


カツカツと、昨日までなら好意的だったヒールの音が絶望的な音へと変わる。


ガツッ


「ぐふっ」


思いっきり左頬を蹴られ、倒れ込む。


ドスッ


意識が朦朧としているのに、呼び戻す様に腹をヒールの先で蹴り上げて来る。


「ゴホッ…」


痛みで意識が手放せない。


ピッ


(またか?)


異常なまでのスキルアップの速さ。


身奥で燃える抵抗の熱が上がってる。


「私、ここで生まれたんだ。お父さんもお母さんもアサシンだったの…」


アメリアさんが語っている今も、少しづつ毒が中和されていくのが感じる。


「アサシンの修行はキツかったけど、みんな優しかった。殺したら殺しただけ、嵌めたら嵌めただけ喜んでくれるの」


「く…狂ってる…」


オレの人生でそんな事は一度もない。


「えぇ?」


ドスッドスッドスッドスッドスッドスッ


何回も何回も執拗に腹を蹴り上げる。


ふわりとしゃがみ込み、髪を引っ張って笑顔をくれる。


「マオ君だって、生活に必要なものを殺して食べたり、売っ払ってお金に変えるじゃない?それと同じだよぉ」


「ち…違う…」


「ハァ〜」


ドスッドスッドスッドスッドスッドスッドスッドスッドスッ


スッと立ち上がって更に蹴り上げる。


「グ…ハァ…グゥ…ハァ…」


喉に詰まった血を上手く吐けない。


「ねぇマオ君。今からでも遅くないよ?私のアサシンになりなさい」


ピッ


けれど、身体の中のスキルは直着と育っている。


強力な毒を喰らって高速回復と耐性が毒と体内で鬩ぎ合っている。


スキルは自動的かもしれないけど、確実にオレを生かそうと諦めてない。


それならオレが諦めてはいけない。


(それなら…)


「い〝や〝だ!!」


血を吐きながら雄叫びを上げる。


急に息を吹き返した様なオレの挙動にアメリアさんは咄嗟に飛び退く。


「なになに?ハンター様の意地かな?」


ゆらゆらと歪な火球達が、肘だけ付いて身体を支えているオレの周囲に現れる。


「い…け…」


火球を適当にばら撒く。


けれど、さっきよりも弾幕を厚くする。


「あはははっ!もういい!!死になさい!!!」


またナイフが放たれる。


オレは右腕で床を突き上げ、ゴロゴロと床を転がる。


「あははは!しぶといね?」


どうやらオレの火球の乱発が最後の悪足掻きだと思っているらしい。


でも、まだだ!!


「グゥゥゥオオオオオ!!!」


また歪な火球が宙に浮かび上がる。


然も、さっきよりももっと多く。


「ふ〜ん」


グイッと椅子を掴んでこっちに投げ飛ばす。


「!!」


反射的に火球を集中させると、その陰からアメリアさんが飛び出す。


「もう…手間をかけさせない!!」


ピッ


頭の不調が嘘の様に取れた。


スキルが毒を上回ったらしい。


もうワザと火球を下手に発動させなくてもいい


這い蹲っていた状態から左腕を上げてアメリアさんを指差す。


「ハッ!」


ピシッ


「あぁぁぁ!」


一閃、正確性を増した雷撃がアメリアさんの右手のナイフに直撃した。


「つっ…こ、こんな!?」


跳びのきながら右腕を庇う。


恐らく右腕が上手くうごさせないんだろう、ナイフが床へと落ちていく。


すかさず、


ピシッ!


右手を抑えた為に前に出た左足に雷撃を向かわせた。


「あ〝あ〝あ〝あ〝!!!」


着地出来ずアサシンとは思えいないくらい無様に倒れ込む。


「これでもう避けられないな」


まだ完全とは言えない身体を引きずり起こし、ゆっくりと立ち上がった。

現在ゆっくり投稿中(本編更新は朝6時)ですのでどうぞ宜しく。


あっ、宜しければ★を押していただいたり、感想などを書いて頂くと嬉しいなぁ…。

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