実践
武器、出来ました!
久しぶりにおっちゃんに会いに行く、新武器を受け取る為だ。
「おっちゃーん!」
「おぅ…来たか…」
「おっちゃん!?」
目の下にクマを作り頬も削げ明らかに一週間前のおっちゃんじゃない。
ふらついたおっちゃんに肩を貸す。
「出来てるぞ…、余りもんで色々作っておいた。使え…」
それだけ言い残すと、ガックリと眠りに落ちた。
目の前には二振りの刀と弓、面あて、小手、具足が置いてあった。
恐ろしやおっちゃんの職人魂…。
裏の休憩室に寝かすと、おっちゃんは勢いよくイビキをかきはじめた。
相当疲れたらしい。
有り難く使わせてもらおう。
早速、新・小烏丸を手に持ち引き抜くとしっくり来た。
面あて、小手、脛当ても軽く、その割に十分な硬さを確保してあるようだ。
今ある衣服の上から装着すると、これもまたピッタリと張り付くようだ。
加えて小手にはギミックを仕込んでいるようだ…抜け目ない…。
残った素材でこんなものまで…。
製作料割り増しして、いつも通りおっちゃんの口座に振り込んでおこう。
「ありがとな…おっちゃん」
爆睡中のおっちゃんに感謝して、おっちゃんの工房を出て、ギルドへ向かう。
奴等がいない事を外から確認すると、手早くオススメの討伐依頼を2つ程見繕って街を出る。
この頃、ギルドに入ると何となく視線を感じるようになった。
どうせ陰口の類いだろう。気にしちゃダメだ。
認めてくれる人はいる。その人達だけの評価で十分だ。
今日の依頼はオークやコボルドの討伐だ。
何方も徒党を組む傾向がある。
そこでソロのオレとしてはなるべく一匹一刀で斬り伏せていかなければならない。
まぁ、そこまで上手く行くことはないだろうが色々と試してみよう。
薬草採集の森の更に奥へと進むと影森がある。
影森は密林のようになっていて昼でも暗い。
それでも『看破・現在』はどう言った地形なのか、何処に何がいるのかを的確に教えてくれる。
(いた…オークだ)
3匹1組で歩いている。
早速小手に内蔵されたギミックを使い、大き目の木の枝へ移動する。
弓に矢を番え『看破・未来』『纏術』を強く念じる。
弓全体に雷術を施し、矢を加速する考えだ。
ヴィシッ!
矢を放つと大きめの音がした。
(高い隠密性を要求される場合には向かないな…)
雷術の攻撃力は高いが、込める雷術の強さに比例して音も大きくなる。
これは考えものだ…。
けど、威力は本物だ。
矢は1匹のオークの頭を易々と貫通して、先の木に深々と突き刺さった。
(こえー……さて…行くか…)
残り2匹のオークは、直ぐ様警戒態勢に入る。
しかし、真上からの攻撃には対応しきれない。
『看破』で先読みした数秒先の未来に合わせて、体重を載せた垂直の一撃がオークを襲う。
2匹目のオークは脳天から顎へ貫通する一撃を受け絶命。
3匹目は持っていた粗末な槍で突きに来る。
けれど数秒先の未来が見えているので躱すのは楽勝だ。
摺り足で前に出ながら一撃を躱す。
そして火術を纏った小烏丸が、元々の切れ味のまま脇腹を易々と切り裂く。
その切れ味は分厚いオークの胴の1/3を切り裂いた。
絶命…とまではいかないがかなりの出血で虫の息だ。
既に息絶えている2匹をカード型収納に納め、3匹目もトドメを刺してこれも収納した。
現在ゆっくり投稿中(本編更新は朝6時)ですのでどうぞ宜しく。
あっ、宜しければ★を押していただいたり、感想などを書いて頂くと嬉しいなぁ…。




