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第10章 雪音ちゃんと村娘達 101 〜 雪音ちゃん一行、亡者達と戦う!③〜

 しばらく待っているとラピとラスィヴィアがやって来て全員がそろったから、さっき私とラピが食堂に行った時に2階の部屋で待っててもらって事情を知らない雪狼(フェンリル)のクゥーと爆乳ツインテール吸血鬼ラスィヴィアに、亡者達が村に現れたのはとある冒険者達がダンジョンの地面に刺さってた “亡者を引き寄せる試練の宝剣” を引き抜いて村にまで持って来てしまったからだったの!って話をしておいた!


「っで、しばらくしたら亡者達の第2陣が村にやって来ちゃうんだけど、どうしたら良いと思う?」

「そんな宝剣があるのでしたら、取り上げて敵国の中心地のどこかの地下室や下水道なんかにぶっ刺して置けば面白いことになりそうなのですわぁ〜ん」


「ラスィヴィア、そんなことさせないからね?」

「そ、そういう使い道もあって危険な代物だとお伝えしたかっただけなのですわぁ〜ん」あせあせ。

「そんな話を聞いちゃいますと、あの冒険者の方々に亡者さん達を引き寄せてしまう宝剣を持たせて置くのはマズくないですかー?」

「がぅがぅ」うんうんと(うなず)くクゥー。


「だからって、無理矢理奪う訳にはいかないでしょ?」

「でも、その人間の冒険者どもがその “亡者を引き寄せる宝剣” を国に売ったりしたら、宝剣を手に入れた国が(わたくし)の言った通りのことを実行する可能性大なのですわぁ〜ん。自らの手を汚さずに簡単に敵国を混乱に陥れることができますものぉ〜」

「では、あの冒険者の方々が国に売るって言う手段を取る前に、宝剣を持っていたら危険だって思わせて自ら手放させるように仕向けるしかないですねー」


「そんなことなさらなくても魅了(みりょう)を使って献上させてしまえばよろしいのですわぁ〜ん」

「うーん、そうだね、最悪の場合はそうするしかないかもネー」

「雪音ちゃん!? 本気ですかー!?」


「もちろん、まずは説得してみるよ? それでダメだったらラスィヴィアに魅了(みりょう)を使わせてラスィヴィアに(みつ)がせるように仕向けちゃおう」

「でも、宝剣を持ってるあの人って幼女好きなんですよねー? ラスィヴィアさんじゃ無理なんじゃないですかー?」


「ちょっと待って!? 魅了(みりょう)しちゃうんだから幼女とか関係なくない!? それに私、そこまで幼女じゃないし!!」

「あの幼女好きの剣士さんだったら、雪音ちゃんが上目遣いでおねだりすれば魅了(みりょう)なんか使わなくても差し出してくれたりするかもしれませんよー?」


「聞いてないし!? ってか、そんなんで宝剣差し出してくれる訳ないじゃん!?」

「じゃあ、雪音ちゃんが『私ぃ、格好良いロリコン剣士さんの持ってるおっきなエメラルドが埋め込まれた宝剣、欲しいなぁ〜? ねぇ、ロリコン剣士さん、その宝剣、私にちょうだぁ〜い? ねぇ、だめぇ〜? 私、そのすっごく黒光りしてるあなたの宝剣、欲しいんだけどなぁ〜? 一晩良い夢見させてあげるからぁ〜♪ ね? おねがぁ〜い♪ その黒い宝剣、私にちょうだぁ〜い♪』とか言って迫っちゃいましょー♪ そうすればきっと合法的に宝剣ゲットなのですよー♪」


「ちょっ!? わ、私にそんな恥ずかしいセリフ言わせるつもりなの!? そ、それに、ひ、一晩良い夢ってラピは一体何考えてるのよ!?」うきー!

「えっ、雪音ちゃんの魔法で気持ちの良い夢を見させてあげれば良いだけですよー? まさか私が雪音ちゃんの身体をあんな変態に好きにさせると思っちゃったんですかー? 私がそんなこと許すはずないじゃないですかー♪」


 ラピは片手を口に当てながら、もう片方の手をパタパタさせて笑っている!


「もうラピ、私をからかって遊んでたでしょ!? 大体、古代の(エインシェント)武器(ウェポン)の魔剣をおねだりしたぐらいで簡単に(もら)える訳ないじゃない!」

「えー、男は酒と女とギャンブルで身を滅ぼすってお話、よくあるじゃないですかー? 雪音ちゃんの気を引きたいあの幼女好きの剣士さんだったらイケると思ったんですけどねー?」

「あのぉ、ラピ様は雪音様がそんなおねだりをラピ様以外の人間にするのを許せるのかしらぁ〜ん?」

「がぅがぅ」ラスィヴィアの言葉にうんうんと(うなず)くクゥー!


「宝剣を無理矢理奪う形にならずに済みますしー、私は、顔を赤らめて恥ずかしがりながら演技をする雪音ちゃんの可愛い姿を拝むことができますよねー? みんなハッピーになれると思う良い案だと思うのですよー♪」

「いやいやいや、みんなハッピーにはなれないよね!? 私、恥ずかしい思いしなきゃなんないし、ロリコン剣士さんはともかく、そのお仲間さん達には何の利益もないでしょ、その案!?」


「はっ!? 言われてみれば、そうだったのですー! はぁー、恥ずかしがる雪音ちゃんが上目遣いしながらおねだりするところ見たかったんですけどねー、残念さんなのですよー」


 私はラピの頭の残念さにため息をつきたいよ……。はぁー。


「それで今後の方針はどうするのかしらぁ〜ん?」

「じゃあ、あの宝剣を買い取る方向で行くのですかー? かなりのお値段になっちゃうと思いますけどー?」

「私達に使い道ないんだから買い取るなんてお金がもったいないことできないよ。とりあえず、あの冒険者達がラスィヴィアの言った方法を思い付いて国とかに高値で売りつけようと思う前に、亡者の群れが何度も(おそ)って来て、持ってたらヤバい宝剣(モノ)だって思わせて自ら手放させるように仕向けるのが第1案かな?」


「雪音ちゃん、それも私が言ったものだと思うんですけどー?」

「がぅがぅ」

「そう言えば、そうだったね? あれ? じゃあどうして変な流れになっちゃったんだっけ?」


 私とラピとクゥーは一斉にラスィヴィアの顔を見た!


「わ、(わたくし)のせいにしないでくださいまし!? (わたくし)、一応、穏便に済ませる方法を言ったつもりなのですわぁ〜ん!?」

「まぁ、確かに魅了(みりょう)使って宝剣を献上させちゃうのは穏便だよね? ( 違法行為になっちゃうけど…… ) あー! そうだ、そのあと、ラピがおふざけに走っちゃったから話が変な方向に行っちゃったんだ!! ラピが悪い! 帰ったらお仕置きだからね!」

「うぅ、私も割と真面目に本気だったのに雪音ちゃん、(ひど)いのですー」


(ひど)いのはラピの思考だよ!」

「趣味と実益を兼ねた良い案だと思ったのに、がっかりなのですー」


「相手がロリコン剣士さんだけだったら有りだったかもね! もう、宝剣(もら)う代わりに私が魔法を使って私の血で作った剣をあげることにしちゃおっか?」

「雪音ちゃんの血で出来た剣なら空間を超えて雪音ちゃんから魔力を引き出し放題ですから、剣を強化する魔法とか炎を(まと)わせる魔法とか使い放題になりますもんねー♪ 使い勝手の良さは亡者を引き寄せるだけの宝剣なんて目じゃないのでロリコン剣士さんも大喜びだと思いますー♪」

「もうそれで良いのではないかしらぁ〜ん? 人間には過ぎた物のような気も致しますけどぉ〜?」


 ラスィヴィアが投げやりな発言をして来た! どうも、この話題に飽きてしまったみたいだ! 実は私も、どうして私達がこんなに悩まないといけないんだろうと思っていたところだったりするから、もうこれで良っかと結論を出すことにした!


「うん、考えるのおしまい! 亡者の群れが何度も(おそ)って来て、あの冒険者達が自ら宝剣を手放せばオッケー! 手放さなかったら私の血で出来た剣を1本作って宝剣と交換してもらうことにするよ!」

「冒険者さん達は4人いますけど、1本で良いんですかー?」

「ラピ様、宝剣1本と交換なのですから、それで構わないと思いますわぁ〜ん。雪音様の血を下等な人間にそれ以上与えるくらいでしたら、(わたくし)用の武器を作って欲しいですわぁ〜ん」


 私はまずラピの質問に答えてから、そのあと、ラスィヴィアの質問に答えることにした!


「4本も古代の(エインシェント)武器(ウェポン)みたいな剣を渡したら他にももっと持ってるんじゃないかって思われて噂になっても困るでしょ? 宝剣は1本なんだし交換するのも1本で十分なんじゃないかな? あと、ラスィヴィア、聞くだけ聞いてあげるけど、ラスィヴィアはどんな武器が欲しいの?」

(わたくし)の爪のように伸縮自在の鉤爪(かぎづめ)型の武器が欲しいですわぁ〜ん」


 自分の爪を長く伸ばしたり短くしたりしながら、そんなことを言うラスィヴィア!


「ラスィヴィアさん、自分の爪があるのにそれではダメなのですかー?」

「雪音様の血で出来た鉤爪(かぎづめ)型の武器でしたら、口がもの寂しくなった時にいつでも()めることができるのですわぁ〜ん♪ あっ、ラピ様の血で出来た鉤爪(かぎづめ)型の武器でしたら、もっと嬉しいのですわぁ〜ん♡」


 ラスィヴィアがすっごく物欲しそうな表情をラピに向けている!


「そうですねー、私を守って亡者退治を頑張ってくれたら雪音ちゃんに頼んで作ってもらっても良いのですよー? 良いですよね、雪音ちゃん?」

「ラピが良いなら構わないよ」

「ほ、本当ですの!? わ、分かりましたわ! (わたくし)、全力を尽くしてラピ様を亡者どもからお守りして差し上げますわぁ〜ん! あぁ、ラピ様の血を好きな時に()めることができるようになるなんて、(わたくし)感激なのですわぁ〜ん♡」


 ラスィヴィアがめっちゃ上機嫌になった!


「くぅ〜ん? くぅ〜ん?」クゥーが甘えた声を出しながら私の足にじゃれついて来た!


「なに、クゥーも私の血でできた鉤爪(かぎづめ)型の武器が欲しいの?」

「がぅがぅ♪」尻尾振り振りしながら元気な声でクゥーが吠えた!


「もちろん良いよ♪ 今度作ってあげるね?」

「あぉ〜ん♪」


 クゥーが嬉しそうに飛びついて来て私を押し倒し、私の顔をぺろぺろして来た!


「ちょ、クゥー!? 嬉しいからってそんなに顔ぺろぺろしな、く、くすぐったいから、止め」

「がぉ!?」

「ほら、クゥーちゃん、雪音ちゃんが困っていますから離れてくださいねー?」


「がぉー」


 クゥーはまだ喜びを全部伝えきれていないのにラピに抱きかかえ上げられたため、ちょっと不満そうだった!


「クゥーがすっごく嬉しいのは分かってるから、そんな顔しないで? ラピ、私に抱っこさせて?」

「クゥーちゃん、良かったですねー♪ 雪音ちゃんが抱っこしてくれるそうですよー♪」

「がぅ♪ くぅ〜ん♪ くぅ〜ん♪」


 私がクゥーを抱っこすると、クゥーは顔を私のお胸にスリスリさせて来た!


「ぁん♪ もう、クゥー? それもくすぐったいからジッとしてて? それとも地面に降ろされたいのかな?」

「がぅ!? くぅーん」


 せっかくご主人様に抱っこしてもらえたのに、ここで地面に降ろされるのがイヤなクゥーは雪音ちゃんに言われた通り、雪音ちゃんの腕の中で大人しくなった!


「うんうん、良い子、良い子♪ じゃ、方針も決まったことだし、村に戻ろっか?」

「はーいなのですよー♪」

「分かりましたわぁ〜ん♪」

「がぅ♪」


「あっ、そうだ、帰る前に大雨降らせておかないと!」


 私は魔法を使って、燃えてほぼ骨と化したゾンビ達の周りに大雨を降らせて火事が周りに広がらないようにしてから村に戻ることにした!

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