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第5章 パジルーンという村での出来事 010 〜おいたした人には罰を与えましょう!①〜

「さて、村に到着したけどクゥーはどこにいるのかな?」


 魔力の流れが途切れてないから、クゥーが無事なのは前から分かってた。もし無事じゃなかったら私が村を滅ぼしてたかもしれないけど。雪音ちゃんを怒らせると怖いんだからね?


 私はクゥーへの魔力の流れを追っていく。


「コバルトブルーの光の筋がこっちに流れてる! ラピ、こっちに行くよ!」

「はい、雪音ちゃん。こっちの道に進むのなら、クゥーちゃんがいるのは多分、村長様のお家ですねー」


「あっの くそじじーの家ね?」

「雪音ちゃん、言葉使いが悪いですよー。くそはやめましょうよー、くそはー」


「えー、じゃあエロじじー?」

「そ、村長様にエロじじーは」


 私は、自分の水着みたいなブラの下の半透明な布や 腰に巻いてある半透明なパレオをつかんでヒラヒラさせながら、


「だって、私やラピに、こんな布が透けてて肌が見えるようなヒラヒラした露出度の高い衣裳を着せて、私達を生け(にえ)として差し出したんだよ!? 私は大勢の村人達に (多分) 見られてないけど、ラピはそんな扇情的な衣裳で みんなの前で舞を踊ってたんだよ?」

「うっ、それを言われると恥ずかしくてたまらないのですがー」


 ラピ、顔を赤らめたその格好で、いやんいやんの仕草をしないでください。可愛いんだけど、イラッとするから、それやめて!


 ちなみにヒラヒラがくっついてるブラは生地が柔らかいので胸の形がよくわかる。私とラピの戦力差は2回りぐらい違う。見せつけられてるようでちょっと悔しい。私だってラピに比べたら小ぶりだけど形は良いもん。そのうち大きくなるもん! 転生前よりおっきくなってるし!私は、むぅーと唸りながらラピの胸を凝視し、


「それに踊ってるとブラの生地が柔らかいからおっきな胸がばいんばいんに揺れてて、すごかったんだからね! 村の男達の目は釘付けだったね、きっと! ワイト言ってたじゃん。その衣裳は我の趣味じゃないって。だから、じじーはエロじじーで良いんだよ!」

「あぅうーー、雪音ちゃん、そんな風に言わないでくださいよー。私、一生懸命に舞を踊ってたのですよー?」


「一生懸命ラピが踊ってたのは知ってるし、舞はとっても綺麗ですごかったよ♪ それはもう見惚れちゃうくらいに! ラピがいっぱい練習してきたんだろうな〜って思える舞だったよ!」

「えへへ〜♪ 雪音ちゃん、ありがとー♪」


「だからこそ!そんなラピの想いを(よこしま)な気持ちで踏みにじってたエロじじー達がムカつくのデス! ギルティだよね!!」

「雪音ちゃん、ギルティって何ですか?」


「ギルティってゆーのは、有罪ってことだよ! だいたい私、気づいたらラピと同じ衣裳をいつのまにか着せられていたんだよ? 私に眠り薬 盛ったエロじじーに着せられてたんじゃないかって考えたら、考えたら、うがぁーーー!!」

「あー、雪音ちゃんが壊れてしまったのですー。どーどーなのですよー。生け贄の巫女は供物としてワイトスネイカ様に差し出されるのですから、男達に変なことはされていないと思いますよー?」


「ハー、ハー。ちょっと取り乱しちゃったよ。ごめんね、ラピ」

「面白かったから大丈夫ですよー」


「ラピ、ひどくない?」

「えー、雪音ちゃんもさっき私に扇情的な衣裳だーとか、胸が揺れてて男の目を釘付けだーとか、ひどいこと言われたので、おあいこだと思いまーす」


「むー、ラピ、ごめんなさい。ちょっと言い過ぎだったよ」

「分かれば良いのですー。そんなこと言っているうちに村長様のお家の前に着きました! あっ! あそこにクゥーちゃんが木の棒に鎖で繋がれて眠っていますーー!」


 ズドドドーーーーーーーーン!!!!!

 バキバキバキッ!!!


 私はラピのセリフを聞いた瞬間、プチッときちゃって、エロじじーの家に特大の赤の雷を落としちゃいました。てへ♪


 村長の家の屋根が粉砕され、木の破片が辺りにばらまかれる。そして、村長の家は上の方がメラメラと燃えている。うん、暗闇を明るく照らす丁度良い明かりになったね♪


「クゥー、クゥー、起きて! 雪音ちゃんが迎えに来たよ〜!」


 クゥーを揺すっても揺すっても、なかなか起きない。薬で眠らされた後、疲れてたから、そのままぐっすり眠ってしまったのかもしれない。私はとりあえずクゥーを起こさないように首輪に手を当てて首輪を収納した。あのエロじじー、クゥーに首輪なんて勝手につけて鎖でつなぐなんて! じじー許さん!! 罪状追加だよ!


 それにしても、


「うーん、可愛い寝息たてて完全に眠っちゃってるよ。今日はクゥーにとって大変な1日だったから、すっごく疲れちゃったんだね」

「そのままクゥーちゃんを寝かせておいてあげた方が良いのではないですかーー? とっても幸せそうな顔で眠っておりますー」


「うん、そう」だね〜と言おうとしたら、


「ひー、ひー、な、なぜ雷が(わし)の家に!?」

雪音ちゃんを眠り薬で眠らせ、生け贄の巫女の服(踊り子の服っぽいの!)に着替えさせ?、生け贄として白い大蛇に差し出した村長の運命やいかに!?


① 雷に撃たれる

② 氷漬けにされる

③ 燃やされる

④ 赤黒く怪しく光る鎌に斬られる

⑤ 触れるものを切り裂く緑色の風をまとった槍で貫かれる


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