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第4章 村を目指して 019 〜回収ー回収ーっと〜

 私は村を目指す前に、倒した黒山羊達を回収することにした。


「ラピ、私、荷物を回収してくるから、ちょっと待っててくれるかな? 待ってる間、村に帰る前に1度ラピの実家でも見て来たら? クゥーもついてるし、何かあったら大声で呼んでくれればすぐに駆けつけるから。クゥー、ラピをお願いね?」

「がぅ♪」

「えっ? 雪音ちゃん、回収って? 一緒に行けば」


 ラピが何か言おうとしてたけど、「クゥーがいる場所なら感知できるから移動して待ってて〜」と私は言って走って移動した。そして、さっき風の槍で倒した 巻き角の黒山羊の体を回収し、その付近で氷塊に潰されてる黒山羊の姿を発見した。ソイツは螺旋状の槍のような角のヤツだった。


「クゥー、黒山羊の槍タイプ倒せたんだ! リベンジ達成だね♪ 後で いっぱい褒めてあげないと!」


 それにしても私が逃した1頭以外にもいたんだね。他にもいるかもしれないから、残りもさっさと回収して急いでクゥー達の所に戻ろう!


 私は氷塊と槍タイプの黒山羊の体を回収し、飛行魔法を使って低空飛行で、4頭の黒山羊達と戦った場所へ猛スピードで戻り、アイツらの体とか地面にほっぽってある魔法の袋を回収した。


 魔法の袋は便利だけど持ち運びしないといけないのが面倒くさい。私の魔法で中身を手元に出したり消したりできるようにしたのは良いんだけど、魔物と戦うことになったら魔法の袋は邪魔なんだよネー。かと言って、袋を持たずに旅してたら、それはそれで怪しまれるだろうし……。うーん。戦闘の時はメニュー画面のアイテム欄に収納しちゃえばいっかな? 戦闘の後、拾いに来るのは面倒くさいし、クゥーに毎回拾って来てもらうのもアレだし、うん、そうしよーっと。


 試しに、魔法の袋をメニュー画面のアイテム欄へ収納できる〜、魔法の袋をメニュー画面のアイテム欄へ収納できる〜と念じたら、魔法の袋が消えた。


「メニューオープン!」と言うと私の目の前に半透明の板が現れた。相変わらずの未来感満載な仕様だ。メニュー画面には魔法の袋の項目の下に、アイテム欄という別の項目ができていた。アイテム欄をタッチすると、その一覧の中にちゃんと魔法の袋というアイテム名が書いてある。


「うん、成功だね、あはっ♪ そう言えば前に神様が、メニューになんか追加することがあるとか言ってたような気がするけど、別に増えてないよね?」


 私はメニュー画面をスクロールさせて見てみるも、私がいま増やした項目の他に追加されてる項目はない。


「別に困ってないから、まっ、いっかー。さあクゥー達の所に戻ろーっと」


 私はクゥーへの魔力の流れを意識して、魔力の流れをコバルトブルーの光として視覚化させる。


「あとはこの光を追っていけばオッケーだね。レッツゴー!」


 そう言って私は飛行魔法を使って猛スピードでクゥー達の近くまで低空飛行で飛んで行き、あとは歩いていった。歩いていく途中、魔法の袋をアイテム欄から取り出しておいた。ついでに、空の魔法の袋の中にリンゴ1個と水袋2個を入れておき、龍の杖を手に持っておくことも忘れない。さっき忘れて手ぶらで行っちゃったんだよね。あれは失敗だったよ。


「とうちゃーく! みんな、お待たせ!」

「くぅ〜ん、くぅ〜ん♪」と鳴いてクゥーが近づいて来る。寂しがり屋め、ういやつよの〜とか思いながらクゥーの頭をなでてあげる。

「雪音ちゃん、回収って、その袋のことだったのですねー?」


「そうそう! さっきは急いで来たから、うっかり置いて来ちゃったんだよ」

「あと、その短い杖! なんか凄そうな杖ですねー。その杖の効果とかで、あんなにすごい雷の魔法が使えるのですかー?」


「うん、あーこれね? そう! これのおかげで旅も困らないんだ〜。クゥーもいるしね〜」と言いながらクゥーの背中をなでなでする。

「がぅ♪」そうだよ〜って感じで、しっぽを振りながらクゥーが鳴く。


「そうですねー。クゥーちゃんも凄い わんちゃんですものねー♪ あんな氷の魔法、私、初めて見ました! もう、びっくりですー!!」

「がぅ♪ がぅ♪」とクゥーが嬉しそうにラピに近づく。魔法を褒めてもらえたのが嬉しかったんだろう。


「えっ、うん、そう! クゥーって凄いんだよ! だから旅も怖くないんだよ〜」


 あちゃ〜、クゥーの氷の魔法見ちゃったんだ〜。でも、今回は仕方ないよね。クゥーが氷の魔法使わずに黒山羊達をなんとかするのは無理だし。この子は良い子そうだから、お願いすれば秘密を守ってくれるはず……多分。


「あ、あのね、ラピ。お願いがあるんだけど……」

「はい、私にできることでしたら、なんなりとー」とにっこり私に微笑むラピ。うん、可愛いね〜。私が男の子だったら一目惚れしちゃうかもしれないね。


「クゥーの氷の魔法については誰にも言わないで欲しいんだ。ほら、特別だと狙われちゃうから……」

「はい、分かったのですー! クゥーちゃんと雪音ちゃんは私の命の恩人ですー。私が死ぬまで誰にも言いません。ご安心ください!」


「えっと、死ぬまでって、死んだら誰かに話すの?」

「死んでしまったお父さんとお母さんに、とってもキュートな雪音ちゃんにすっごい雷の魔法で助けてもらったこととかー、白くて綺麗な毛並みのクゥーちゃんが、すっごく大きい氷を落っことして、ベーゼゴウトを倒したことを報告してあげるのですー。私、すっごい体験したよーって。きっとびっくりしてくれますー」


「そ、そう? じゃあクゥーのことは秘密でお願いね!」

「はい、ぜーーったい、誰にも言いませんから大丈夫ですよー。えへへー」


 ラピがそう言った時、私はなぜか彼女の笑顔が少し気になった。気にはなったが、特になんと言っていいのか分からなかった私は、


「ラピの実家はもう見たの? 特に持って行くものとかない?」


 と当たり障りのない質問をした。父親と母親のことを思い出して感傷的になってるのかもしれないと思ったから。


「はいなのですー! 大事なものは心の中にしまってあるから大丈夫です!」とラピから返事が返ってきた。


「なら、ラピの村目指して出発しよっか?」

「はい。私が雪音ちゃんとクゥーちゃんを村までご案内しますねー♪」とラピは上機嫌だ。

「がぅ♪」とクゥーも元気よく鳴く。


 さあ、異世界初の、人のいる村に向けて出発だよ! どんな所かな〜? 良い村だと良いな〜


.










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