第3章 雪狼 004 〜油断大敵なのです〜
後半グロ注意です。
そう言って、クールビューティーは体から水色のオーラを発し、自分の周囲にブリザードを発生させた! まるで竜巻のように彼女の周りをグルグルと回っている。回転する猛吹雪が彼女を守っているかのように。
私は白い狼改め雪狼を戦いに巻き込まないように、羽を出して大きく右後方へと飛んでいき、クールビューティーから距離をとった。
私は念のため自分に盾の掛け直しをする。これでクールビューティーの攻撃は多分防げると思う。配下の狼達の攻撃だって問題なく防げたし。私は彼女に声を掛ける。
「えっと、私、あなたと戦うつもりなんてないんですけど。怪我とかさせたくないですし」
「わらわを侮るか、この魔族めが! これでも喰らうが良い!!」
そう言って彼女は空に右手を掲げ、手の平から少し上に氷の槍を3本生み出し、私に向かって投げてきた。
私は、迫り来る氷の槍を横に飛んで避ける。避ける。避ける。
彼女が今度は両手を空に掲げている。まさかっ!?
「3本でダメなら、6本でどうじゃ!喰らうのじゃ!!」
えーーー!? 私は迫り来る氷の槍を5本まで飛んで避けたが、最後の1本を盾に受けてしまった。盾は青く光って氷の槍を弾いたが、ヒビが入っていた。
私は焦った。残念ビューティーとか思ってたのに、魔法は強かった。私は考えた。全方位に盾を展開してたから、盾の装甲が前方だけに展開してた時よりも薄くなっていたのではないかと。
私は龍の杖を両手でつかんで振り下ろし、
「全方位の盾解除! 前方にのみ盾を二重展開なの!!」
そう叫んで、龍の杖の前方に二重の盾を展開させた。でも安心できない。氷の槍1本で盾にヒビが入ってしまった。2本目を防ぎきれるか分からない。今は盾を二重にしたから2本までは防げるはず。3本目以降は……。イヤな汗が流れる。
「ふむ。なかなか当たらないの〜。それならこうじゃ! 吹き荒れろ、ブリザーーード!!」
彼女がそう叫んだ途端、彼女の周りを回転していた猛吹雪が急速に広がり、辺り一帯がブリザードで真っ白になってしまった。
ホワイトアウト。吹き荒れる吹雪で視界が極端に悪くなる状態。本で読んだことあるけど、こんな時に体験したくなかったよーーー!!
見えない。何も見えない!こんな状態で盾のない部分を狙われたら、たまったものじゃない!! 私はブリザードを抜けるため急上昇した。
「ふぉっふぉっふぉ。慌てておるようじゃの〜」
クールビューティーの声が真下から聞こえる。まずいっ! 盾を真下に構える。でも、真下はブリザードのため真っ白で何も見えない!!
「じゃが、良い的じゃ。上空に逃げるのは悪手じゃったの!」
クールビューティーはそう言って両手を空に掲げ、槍先を上空へ向けた6本の氷の槍を大きく横一列に並べる。
「これで仕舞じゃ!!」
そして、雪音に向かって6本の氷の槍を投擲した。
ガキーン! ガキーン!
雪音の展開した盾が2本の氷の槍を弾く。しかし、盾の左右から氷の槍が飛んでくるのが見えた。
「えっ!?」
グサグサッ! グサグサッ!
大きく横一列に並べられた氷の槍の6本のうち、外側4本の射線上に盾はなく、雪音にダイレクトに突き刺さる。
「×%#¥&%#@ーーーー!!!」
声にならない悲鳴をあげながら、雪音は地面へと落下していった。




