俺の日常
高校2年となる最初の登校日...
俺こと椎名 秋は学年が変わるだとか、クラス替えだとかそういうイベントなど忘れているかのようにいつものごとくボーっとしながら通学路を歩いていた。
「おはよー!秋!今日からまた学校だな〜朝から学校ってこと忘れててまじ焦ったぜ」
「おはよー夏樹。今日も相変わらず朝から元気なやつだな」
後ろから話しかけてきたこいつは俺の数少ない?友達の春野 夏樹だ。
一応幼稚園から同じとこに通う幼馴染ってやつ。ちなみに部活も同じバスケ部に入っている。
「宿題した?数学見してくんね?」
「は?またかよ!お前夏休みでこりたって言ってなかったか!?」
「うっ、痛いところを... 頼むよー!次からはちゃんとするからさ!ほら!部活後に飲み物おごってやるから!お願い!」
「わかったよ。その代わり昼ごはんも奢りな!」
こんなたわいもない会話をしつつ学校へ到着しHRが始まるのを待つ。またいつもの学校生活が始まろうとしていた。そうだ、この時まではいつも通りだったんだ。
「はーい!席について!HR始めるぞ〜 おい春野、お前ちゃんと宿題してきただろうな?」
「大丈夫でーす!ちゃんと出すよ優ちゃん!」
「こらこら生徒の前で優ちゃんは止めろって何回も言ってるだろ?お前のせいでみんなにそう言われてんだよ」
「えーいいじゃんよー」
担任であり部の顧問の永井 優咲と夏樹との会話から始まったHR。これが終わったら始業式だ。
「おっと、終わる前に転校生の紹介をするぞ!」
「まじ?転校生?男女どっち!?」
「話は最後まで聞けよ春野... 女の子だぞ」
「やったな!秋!」
「なんでだよ...」
「はいはい、いい加減待たせてるから入れるぞ。おーい入ってきなさい!」
扉を開けて入ってきたのは想像よりもずっと可愛くてで、それでいてとても元気そうな女の子だった。
「初めまして!加藤 桜です!よろしくお願いします!」
これが俺と加藤 桜との初めての出会いだった。