第五話 友達記念日
第五話です!!
少し前の話に比べて長いです。
やっぱり小説書くの楽しいですね(*‘ω‘ *)
そしてなんと!!総合Pv数が100を超えました!!
ありがとうございます!!
こんなに見てくれるとは思わなかった( ;∀;)
これからも投稿していきますのでどうぞ
よろしくお願いします!
朝ごはんを食べ終わり、しずくとお姉ちゃんは玄関の前にある鏡で髪の毛や服をチェックしていた。
「いいなー、しずく。私服で登校できて。制服面倒くさいんだよねぇ。」
「その制服可愛いでしょ。しずくは憧れてるよ。早く着たいよー」
しずく達の学校は中学生から制服を着ないといけない決まりだ。
でもしずくは制服にずっと前から憧れていて、いつもセーラー服のような服を学校用に好んで着ている。
でも下は動きやすいのでスカートではなくズボンだ。
制服も同じくセーラー服で、リボンに襟、スカートがピンクだ。しずくは水色を基調としたデザインでリボンだけがピンクだ。
それぞれ支度が整った。
「行ってきまーす」」
そう言って家を出た。
○学校 静空の教室○
キーンコーンカーンコーン。
朝のホームルーム開始のチャイムがなった。
クラスメイトがそれぞれ席につく。
今日は集会があるみたいだから点呼はなかった。
先生が話をしている間なんとなく視線を向けると、
あのいじめっこと目があってしまった。慌てて目を逸らす。この後何か言われるだろうか。
あのいじめっこは古田霧人というらしい。昨日学食で同じクラスの子が彼の噂をしてたのを小耳に挟んだのだ。
ちらっと見ると、もう古田はこっちを見ていないようだった。とりあえず一安心する。
ホームルームと集会が終わった後、授業が行われ、
ついに午前の授業が終わろうとしていた。
そして日直の号令がかかった後、しずくはすぐに立ち上がり、隣を向いた。そしてぎゅっと手を握り締めて、隣の、あの助けてくれたうちの一人の茶髪の女の子に思い切って話しかけようとした。だけど茶髪の女の子はしずくに気づかずそのまま立ち上がり歩き始めていた。
…まずい。このままだとまた名前も聞けないことになってしまう。
「待って!!」
思わず女の子の手を掴んだ。女の子はゆっくりと振り返った。
「お、転校生ちゃんじゃん。どしたん?」
そしてなんとか声を振り絞ってその子に話し出した。
「あのっ…その、しず……私と学食食べない…?その、
もっとちゃんとお礼したくて。私のお姉ちゃんも来るんだけど…いいかな?」
いきなりだし断られてしまうだろうか。
しかし女の子は即答した。
「ええよー。うちもおねーさん見てみたいし。あとしずっちともっとお話したいし。」
「え、あ、いいの?……ん?しずっち…?」
「しずくだからしずっち。かわいっしょ。」
女の子はそう言って笑った。
急だったけど、思わず頬がゆるんだ。
「あ、あの二人も誘うっしょ。多分まだしずっちお礼言えてないよね。うち誘ってこよーか?」
察しが良くて助かる。
あと二人は恐らく助けてくれた残りの男子達のことだろう。
「あ…じゃあお願いしていいかな。」
「おけおけーじゃ先に学食行っててもろて。」
そう言い残して女の子はその男子二人のとこに行った。
○学食○
学食にて、お姉ちゃんとあの三人を待っていた。
「あー、早く会いたいなー。どんな子たちだろ♪」
お姉ちゃんはすごくあの三人に会えるのを楽しみにしている。
「そういえばお姉ちゃん、石井さんたちとかと一緒にいなくて大丈夫だったの?」
石井さんたちとは、お姉ちゃんの新しくできた友達のことだ。
「うん。今日は事情を説明して断ってきたの。」
「なら良かった。」
そんな会話をしながらあの女の子のことを思い返す。
なんだか口調とかが少し変わってると言うか、なんというか、ギャルっぽい感じがする。
「おまたせ~」
振り返るとあのギャルっぽい助けてくれた女の子と男子二人が立っていた。
相変わらず女の子は髪に紫のヘアピンをつけている。
あの明るそうな男子の髪型はアップバングで、色はかなり明るめだ。もう一人の暗そうな、ああ、そうだ、ひかるくん。その子は少し髪が長いようで、後ろで結んでいる。
その子たちの顔を見るなりお姉ちゃんが、
「あ、こんにちは!私静空の姉です!よろしくね!」
と言って笑った。
「あ、とりあえず、座ってよ」
そして女の子がしずくの隣に来て、明るそうな男子がお姉ちゃんの横に座り、その隣にひかるくんが座った。
「あ、しずっちのおねーさん?よろ〜!てか、めっちゃビジュ良くね?後で一緒に写真撮ってよ〜」
「そんなことないよ〜wあ、てか、みんな静空のこと助けてくれたんだよね?」
あ、そうだお礼。
「うん。みんな昨日は本当に助けてくれてありがとう、本当に助かったよ!」
「私も礼を言うよ。静空を助けてくれてありがとう。」
そう言って二人で頭を下げると、あの明るそうな男子が首をぶんぶん横に振った。
「ううん、全然!俺急にあいつが転校してきたばかりの子にそんなこと言うからびっくりしたよ!」
「本当にありがとうね。…そういえば…みんなってその、名前何ていうの?」
やっとそう聞くと、
「うちは里宮水萌。改めてよろ〜」
「……えと、俺は津野光、です。よろしくお願いします」
「俺は石井そら!よろしく!」
水萌ちゃんに、光くんに、そr…
ん?石井?って、もしかして。
しずくが何か言うより先に、お姉ちゃんが驚いて言った。
「石井って…もしかしてそらくんって、夏南の弟?」
「…姉ちゃんのこと知ってるんですか!?」
…やっぱり。
「うん!私の友達なんだよ!」
「そうなんだぁ…」
「…?なんでそんな複雑そうな顔してるの?」
思わず聞くと、光くんが、
「あー…こいつ夏南さんと仲あんま良くないんすよ」
そう言うとお姉ちゃんが、
「そうなの…いい子だと思うけどなあ」
そう言うとそらくんが話題を逸らすように、
「あー…そういえばしずくちゃんのお姉ちゃんって名前はなんていうんですか?」
「あ、申し遅れたね。氷花っていうんだ。あと、みんな敬語使わなくていいし呼び捨てでいいからね!」
お姉ちゃんの優しい雰囲気にみんなすっかり和んでいた。本当にお姉ちゃんのそういうとこには憧れる。
すると、ちょうど昼休憩終わりのチャイムが鳴った。
「あ、じゃあみんな今日はありがとね。じゃあ、またね!」
お姉ちゃんはそう言って教室に戻っていった。
「じゃあうちらも戻ろっか。てかひょーちゃん優しかった〜」
「ひょーちゃん…」
「可愛くね?」
「うん、可愛いw」
「またあだ名付けたの…?まぁ可愛いけど」
しずくと、水萌ちゃん、そらくん、ひかるくんが口々にそう言う。
なんだろう。安心する。
教室に着いた。
改めてみんなの席を確認した。
水萌ちゃんはしずくの隣。ちなみにしずくは窓際から
四番目で、いちばん後ろの席だ。そらくんは、いちばん廊下側の席で前から二番目だ。光くんはその隣。
そして…念のため確認するが、あの古田は…しずくと同じく窓際から四番目の、上から二番目。…怖い…
その後午後の授業も無事終わり、帰る時間になった。
昇降口を出ると、あの三人がいた。
「お、しずっち。また明日ねー」
「じゃなー!」
「……また明日」
…明日だと言えなくなってしまうかもしれない。
だったら、この勢いのまま。
「…待って!」
しずくは三人を呼び止めた。
振り返った三人は不思議そうな顔をしている。
怖かった。すごく。でもこの人達なら。
しずくは言った。本当は昨日言いたかったこと。
大きく息を吸い込んだ。
「あの…しずくと、友達になってください!」
心臓がバクバクしている。
三人共目を見開いていた。
駄目だっただろうかと目を瞑った。
「…ぶはっ」
…え?
「あははっ、しずっち何言ってんの…w」
見ると、水萌ちゃんとそらくんが吹き出していた。
ひかるくんは少し驚いたようにこっちを見ている。
まさか…友達なんてなるわけないと言われるパターン?
「もう俺ら友達でしょ!w」
…あぁ
そうか
トモダチ。友達。
できたよ。
できたんだよ。
思わず三人を抱きしめていた。…体が勝手に動いた。
「ちょ、くすぐったいー」
「…え、あ、…っ」
光くんがすごく動揺している。なんだか面白い。
ようやく離すと水萌ちゃんが、
「しずっちって意外と積極的なんね。」
と少し照れくさそうに言った。…なんだろうこの気分。
「あの…友達って俺も入る感じ?」
と光くんが言ってきたので、
「当たり前だよ。君も助けてくれた内の一人だからね。」
って言って自信満々にビシッと指を差したのだが。
「…それとも嫌…?」
不安になってしまった!
「あ、いやそういう訳じゃなくて」
「じゃあどういう意味…?」
「いやその…俺も入ってて良いのかなって…」
「…なーんだ、良かった。もちろんいいのでお願いしますッ」
そう言って初めて光くんの頬がゆるんだ。
そしてしばらく四人で笑ってたのだが、、
そして今更気づく。
ここ、公共の場だ。
お姉ちゃんがニヤニヤしながら立っていた。
…穴があったら入りたい……
見ると、三人はダッシュで逃走していた。
新しい名前が出てきたと思うのでまとめておきます!
古田霧人
里宮水萌
石井そら(石井 そら)
津野光
読んでくれてありがとうございます(●´ω`●)
追記 すみません!誤字をしていました…!
夏菜ではなく、夏南です!ごめんなさい(TOT)
修正済みです!
ごめんなさい!!またまた誤字をしていました…
お話に出てくる水萌の名前が宮里になっていました…
里宮です…!修正しました…!