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スキルってそうやるの!?

「ここはどこだ……?」


 気が付くと俺は謎の男と遭遇した場所に立っていた。

 周りは木々に囲まれており、空は赤黒く染まっている。

 俺は状況を確かめるために町に向かった。


「なん……だ、これ……?」


 俺が町に着くとその光景に絶句する。

 燃えているのだ、アルノスの町が。俺は気が付くと走り出していた。

 グレイさん、リエラさん、リアーナにシャルロットさん……!!

 俺は必死にリアーナの家に駆けた。

 しかし家は残酷にも燃え上がっていた。俺は膝を突き目の前が真っ暗になった。



「浩輝君! 浩輝君!!」


 誰かが呼ぶ声がする。


「浩輝君!! よかった目を覚ましたみたいだね」


 俺は目を覚ますと体中がひどい汗だった。


「うなされていたけど大丈夫かい?」


 目の前にはグレイさんが椅子に座っていた。


「どうしてここへ……?」


「先ほど部屋の前を通った時、うなされているのが聞こえてね。悪いとは思ったんだけど、入らせてもらったよ」


 俺は「ありがとうございます」と答え、少し考え昨日の事を詳しく話すことにした。


「グレイさん、昨日のことで話があるのであとで書斎を訪ねてもいいですか?」


「ああ。それよりもまずは朝食をとろう、話はそれからだよ」


 そう笑顔で言うとグレイさんは部屋から出て行った。

 とりあえずダイニングに行こう。

 そう考え俺は部屋を出る。


「あら、浩輝君。おはよう。体はもう大丈夫なの?」


 廊下を進んでいるとリエラさんに出会った。


「おはようございます。はい、おかげさまで元気です」


 リエラさんにそう答える。


「そういえば……リアーナも気になっていたようだから、話してあげてね」


「わかりました」


 俺は彼女にそう答えると改めてダイニングへ向かう。

 食堂に入るとシャルロットさんとリアーナさんがすでにそろていた。


「おはようございます」


 俺は二人に挨拶をすると二人はこちらを見る。


「おはよう」


「おはようございます」


 二人はこちらを見て、なんだか安心したような顔をした。どうやら心配をかけてしまったようだ。


「心配をおかけしました、すみません」


俺がそう言うと同時にグレイさんとリエラさんもダイニングに入ってくる。


「お父さまお母さま、おはようございます」


「旦那様、奥様おはようございます」


「二人ともおはよう。浩輝君はさっき振りだね」


「はい。先ほどはありがとうございます」


 そう言うとシャルロットさんはキッチンに入り、食事を運んでくる。


「私もお手伝いします」


 俺がそう言うとシャルロットさんに止められた。


「これは私の仕事ですよ? 浩輝様はお休みになってください」


「でも……」


「でも、じゃありません。浩輝様?」


「はい、わかりました……」


 なぜだろうか、シャルロットさんから有無を言わさないプレッシャーを感じる。

 このプレッシャーに比べれば昨日の魔物が大分かわいいものに思えてきた。


「あはは。シャルロットも浩輝君のことをかなり心配していたようだからね」


 彼は笑いながらそう言いうとキッチンから出てきたシャルロットさんが恥ずかしそうにして。


「だ、旦那様!?」と、


グレイさんにこれ以上ばらされないようにか止めようとする。


「ごめんごめん。まあそういうことだから浩輝君はゆくっりしてなさい」


「わかりました、ありがとうございます」


 俺はグレイさんとシャルロットさんの言葉に甘えることにした。

 そういえば俺は昨日帰ってきてからリアーナと話してないんだよな……。

 そんなことを考えているとリアーナがこちらに話しかけてきた。


「あなた、昨日は大丈夫だったの?」


「ええ、何とか大丈夫でした。グレイさんたちも来てくれましたし。リアーナさんこそ大丈夫でしたか?」


「私は大丈夫よ。あなたが逃がしてくれたし。そのあとはすぐにギルドに行ったから」


 どうやら彼女は、俺が逃がした後ギルドに直行。その場にいたエルドさんとグレイさんに連絡したらしい。

 なぜグレイさんがギルドにいたのかを聞いてみると、アルノスには冒険者が少ないため、たまに依頼をグレイさんが手伝っているらしいく、今回は丁度居合わせていたらしい。


「それよりも、その……ありがと……」


「……? リアーナさん、何か言いましたか?」


「だから! ありがとうって言ってるの! 昨日私を助けてくれたでしょう!?」


 何やら怒られてしまったけれど、彼女は感謝してくれているらしい。


「いえいえ、当たり前のことをしただけですよ」


 そう当たり前なのだ。

 俺はあの魔物を倒す自信もあったし力もあった。

 それにリアーナは恩人であるグレイさんの娘さんである。

 さすがに助けないという選択肢はないだろう。


「だとしてもよ。普通、他人のために命を懸けるなんてできないわ」


 そうか……俺は命がけだったのか。

 最近いろんなことがあって、非現実的なことばかりだから、何か勘違いしていたらしい。

 命のやり取りをしていたはずなのに、俺にはその自覚がなかった。

 これは非常にまずい、いつか命を落としかねないな……。


「リアーナさん、大切なことを思い出させてもらいました。ありがとうございます」


「へ? 何よそれ……?」


「いいえ、何でもないです」


 俺はそう答えるとソファーに腰掛ける。


「そうだ浩輝君、エルドさんが今日ギルドに来るようにって伝言があったんだ。だからギルドまで行ってくれ。おそらく昨日のことだろう」


「わかりました」


 するとシャルロットさんがキッチンから出てきた。


「皆様、朝食の準備ができました」



 食事が終わると俺はみんなに挨拶をしてからギルドに向かう。

 ギルドには片手で数えられる程度の人しかいない。俺は受付に向かおうとすると突然二階から声をかけられた。


「浩輝! すまんがこっちへ上がってきてくれ!」


 俺はエルドさんに呼ばれ二階へと上がる。


「すまないな。昨日のことでこっちもごたごたしててな。なにせこの辺には魔物の出現した記録なんて残っちゃいない。初めて魔物が見つかったんだからな」


「そうなんですね。ところで私が呼ばれた理由なんですがそれも……?」


「ああ、昨日のことを聞きたい。お前さんがあそこで何を見たのかを……な」


「わかりました。本当は今日グレイさんにお話ししようと思ってたんです。それでなんですが」


「ふむ、謎の男……か。ちなみに外見で覚えてることはあるか? 例えば何歳ぐらいだったとか、顔に傷があったとか……何か覚えてないか?」


「すみません、外套を着ていたのでわかりませんでした。顔に関してもフードをかぶっていたし……そういえば! フードから零れた髪が茶色でした」


「そうか、ありがとう。その情報だけでも十分だ」


「すみません」


「話が変わるんだが、昨日の魔物のことだ。魔石の取り扱いのことなんだが、昨日美優が倒した魔物。ホワイトウルフというんだが、そいつを浩輝は合計で三十匹倒している。その中に一匹だけ群れのボス、シルバーウルフが含まれてた。これらの魔石をギルドに売るか自分で管理するか、そこを相談したくて今日は来てもらった」


「確か、魔石は売るか自分で利用するか……ですよね?」


 とりあえず金が必要だな。

 なにせ俺はまだこの世界に来たばかりだったからな……。

 俺は今無一文だし、ここは売却してお金にしようかな?

 俺はそう決断しエルドさんにその旨を伝える。


「エルドさん、それならホワイトウルフ24体分、買い取ってもらえないでしょうか?」


「いいのか……?」


「え? 何がですか?」


「いや、この辺には魔物が出現しなかったからな。魔石はものすごく高値で取引されてるんだ。だからか冒険者がギルドを介さずに売買しやがる」


 それはそうだ、この辺で手に入らないとなると遠くから運んでくる

 不法で売買をするやからってどこにでもいるんだな……。


「なるほど…。ギルドを通さないほうが高値で売れるから、ですか」


「そういうこったな。だから買い取ってくれなんて言われることがなくてな、驚いちまった」


 俺はそれよりも、今この世界の金銭感覚がわからないことが問題だ。

 仕方ない……後でグレイさんたちに聞いておこう。


「それでいくらほどになりますかね?」


「今回の魔石はどれも状態が良かった。そうだな……合計96000メルほどだな」


「96000メル……ですか。わかりましたそれでお願いします。」


 俺はそういうと手続きを済ませるギルドを出る。


「ただいま戻りました」


「おかえりなさいませ浩輝様」


 家に戻ると、シャルロットさんが出迎えてくれた。


「すみません、グレイさんがどこにいるかわかりますか?」


「旦那様なら書斎におられると思います。リアーナ様もお部屋におられますよ」


「ありがとうございます」


 グレイさんだけじゃなく、リアーナの居場所まで?

 俺は疑問に思いながらも、グレイさんの部屋へ向かった。


「失礼します」


 俺はドアをノックし、返事を待ってから部屋に入る。


「やあ、浩輝君。ギルドには行ってきたみたいだね」


「はい。それでグレイさんに報告と質問がありまして」


 俺は出現した魔物のこと、そして謎の男について話した。


「以上が昨日の報告です」


「わかった。それで浩輝君、質問っていうのは何かな?」


「金銭について、です。私はずっと森にいたものですからお金とは無縁だったので」


「そうだね、一月生活するのに大体300メルほどかな。節約して生活すれば200メルくらいになると思う。ちなみに毎日宿暮らししたら、という計算だ。家を持てばおそらく最初は揃えなければならないものがあるから……初めの月が10000メル、次の月から250メルほどかな」


 ふむ、じゃあ今回手に入った96000メルって結構な大金なのでは?


「それで美優君、魔石を売ったそうだね。いくらくらいになったのかな?」


「96000メルでした」


「そうか、かなりの高値が付いたんだね。まあそれはいいとして、浩輝君……どうして金銭の話を?」


「いつまでもグレイさんのお世話になるわけにもいかないですし」


 俺がそういうと、彼は焦ったように言ってきた。


「私たちは迷惑とは思ってないよ。浩輝君さえよければ、うちに住んだってかまわないさ。ま、まあ私が口出しするようなことじゃないんだが……」


 なんだろう? 

 グレイさんは出て行ってほしくないのか? 

 ああ、そうかリアーナが言ってたな。

 グレイさんは俺と亡くなった息子を重ねてるかもって。


「ですが、まだまだ常識を学びたいので、もう少しの間よろしくお願いします」


「ああ、急がずともゆっくりしていくといいよ」


 なんだか安心したような顔で、グレイさんはこちらを見てくる。

 

「それではこの辺で失礼します」


 俺はそういうとグレイさんの部屋を後にする。

 リアーナは確か自室に居るってシャルロットさんが言ってたな

 俺はそういっていたのを思い出し、彼女の部屋を訪ねてみる。


「誰かしら?」


 俺がノックすると、中からリアーナが返してくる。


「浩輝です。今お時間いただいてもいいですか?」


 俺がそういうと彼女はドアを開けた。


「失礼します」


 俺はそう言って部屋に入る。


「リアーナさん、昨日はあんなことになってしまいましたけど、また改めて案内をお願いできませんか?」



「そうね、昨日はできず終いだったものね。いいわよ、それじゃあ明日でもいいかしら?」


「大丈夫です。ありがとうございます」


 俺が礼を言うと彼女は顔を赤くしそっぽ向く。

 俺は少し話した後、彼女の部屋を出る。


「さてと、行くか」


 俺はシャルロットさんに外出すると伝え、森に向かう。

 

「この辺でいいか。それじゃあ……始めますか!」


 俺は、昨日魔物と戦った場所に来ていた。

 俺は直剣を取り出すと、心を落ち着けてから何度か剣を振る。

 しばらくの間振るい続けると俺は気にもたれかかり息をつく。


「やっぱりだめか……」


 俺がここに来た理由は主に二つ。

 一つ目はスキルの使い方を理解すること、二つ目は刃技じんぎの得とくである。

 スキルはどこのRPGにでもあるようなのもで、刃技はこの身体のもと。

ムスペル・レギルス・オンライン特有のもので、いわば必殺技である。


「さてどうするか……」


 俺は、神様にチュートリアル中のアカウントを模して再構成された。

 つまり使える技も武器もチュートリアルで使えるものになる。

 そして、このムスペル・レギルス・オンラインのチュートリアルはお試し期間のような扱いであり、すべての武器種とほぼすべてのスキルが使える。

 そして刃技に至っては各武器ごとに九個ずつあり、それをプレイヤーの戦闘傾向に合わせ割り当てられる。


「とりあえずいろいろ試すしかないよな、そしたらまずは……」


 それから俺は、ゲーム内でのスキル発動時の動きをまねしたりなど、いろいろと試し始めた。


交差する翼クロスヴェイン!!」


 俺は叫びながら細身の双剣を振るう。

 すると刀身が青白く光り、目の前にあった岩や木が音もなく崩れる。


「やった成功だ! にしてもこれは……」


 ダサい!! スキル名を言わないとだめなの超ダサい! この調子なら魔法も詠唱とかじゃなくて名前叫ぶだけとか? いや詠唱も名前言うのもどっちにしろ恥ずかし過ぎる。

 だってよく子供のやってる、〇イダーキック! 的なやつだ。

 それをこの年でやらなければならないのだ。

 ただの公開処刑だろ!?

 そんなこんなで落ち着きを取り戻した俺は周りの状況をようやく飲み込んだ、次からは威力を調整しよう。

 周りの木々は切り倒され、岩は切り裂かれている。


「……薪が大量にできたと考えよう」


 俺はそういうと、切り倒してしまった木々を、武器をしまっている袋に気を押し込んだ。

 そう言えばなんとなくで使っているが、この袋もどれくらいの容量が入るのかも調べておこう。


「それじゃあ、いろいろ試してみますか!」


 それから俺は薪を量産し続けた。


「さてと、これぐらいにして、次は刃技と行きますか!」


 刃技は積み重ねで習得するものだったがこの世界でもそうなんだろうか?


「刃技の方も一応技名言ってみるか……?」


 俺はスキルと同じ要領でやってみる。

 しかし反応はなかった。

 しばらく考え実行を繰り返すが、発動のはの字も見えてこない。


「仕様がない、今日はこの辺にしておくか」


 俺はそういうと町へと歩き出す。

 妙に胸がざわつく、なんだろこれ。

 そんなことを考え空を見上げると、町の方から尋常じゃない煙が立ち上り空が赤黒く染まっている。


「っ!?」


 俺は思わず走り出した。

 今朝見た夢の通りになっていないことを願って……

 今回読んでくれた方ありがとうございます! 

最近は眠気もすごくて、投稿するためにキーボードと向かい合ってるのに寝てしまい、タブ閉じからのデータドーンを経験しました。

 さてさて今回は浩輝がスキル使えるようになりましたね。

 名前を叫びながらスキルを使うとか、少し前の子供たちのヒーローごっこの必殺技を放つときみたいでしたね。

 しかし刃技とは何なんですかね? そして魔法も学んで使えるようになるのかな? 

 そしてアルノスの町から煙が立ち上っているということは火事ですかね?

 でも水が豊富な街で火事が起きて消されないのはなぜですかね?

 次回は火事の中、浩輝が勇気を振り絞ります!

           では次回またお会いしましょう

                               それでは皆さんよい読書を!!

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