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なんで呼ばれた俺!!


「あれ? ここはどこなんだ!?」

 俺、嘉瀬宮浩輝かぜみやひろきは、心の中で人生初めて、お父さんお母さん俺もうダメかも発言をしてしまった。

「俺、夢でも見てんじゃねーの……?」

 つぶやいても、誰も答えてくれるわけもなかった。なぜなら、辺りはうす暗く、白く光る扉がぽつんと一つあるだけの、訳も分からない場所にいるのだから。


<数時間前>


「会員証の提示をお願いします」


「ちょっと待ってください。……はい、お願いします」


 いつも通りのやり取りを済ませ、バインダーを受け取ると、指定されたボックス席へ向かう。


「さて、ゲームが先か漫画が先か……悩みどころだな」


 そうここは漫画喫茶。大好きな漫画に、備え付けPCからブラウザゲームまでできる、俺のオアシスである。

 ここだけは、誰にも邪魔されずに、好きなものに没頭できるのだから……。


 俺は嘉瀬宮浩輝は大学一年だ。

家族は父の透一郎とういちろう、母の美琴みこと、双子の妹の美寿紀みずきの四人家族で、どにでもあるごくごく普通の家庭……とは言い難くい。

 長男だから○○をしなきゃダメだとか、大学は絶対に出るべきだ、専門学校なんてもってのほかだ。

 などなど、自分の意見を突き通そうとして、俺の意見はまるで聞かないタイプ。今まで俺の意見が通ったことがない。

 母は、父さんの言うことを聞きなさいタイプで、割とこうして漫画喫茶に来るのも楽じゃなかったりする。

 妹の美寿紀に関しては父が甘いので、割とわがままだ。


「お、この漫画の新刊置いてるじゃん」


結局、俺は漫画から読むことにした。今手に取ってるのは、俗にいう異世界ものである。

物色していきボックス席に戻る。持ってきた漫画を読み終わると、眠たくなってきた。


「少し寝るか」


漫画を返してきた後、用意されているブランケットをかぶり、瞼を落とした。





「そしたら、これだもんな……。はぁ……とりあえず前に進んでみるしかないか」


 俺はそうつぶやき前へ歩みを進めたとたん、何かにつまずき、何か柔らかいものの上に倒れこんでしまった。

「ぐぇっ!」と、何か声したので怖くなり、急いで後ろに下がる。

 すると辺りが途端に明るくなった。


「誰だよ、私の上に落ちてきたやつは!」


 先ほど俺が倒れたであろう場所に、同い年程度の女の人がいた。


「お前か? お前だな! 私を蹴った挙句、上に乗ってきたやつ!」


 女性がこちらをにらんできた。

 とっさに俺は「すみません」と答え、何か事情を知っているかもしれない、そしてこの空間に関して情報を持っているであろう、目の前の女性に質問してみた。


「すみません。ところで、ここは一体どこなのか知りませんか?」


「は? そんなの……て、待てお前どうやってここに来た?」


 この女性は何か知っているようだ。


「ここは私の部屋で、普通人間は出入りができないんだぞ?」


「普通の人間……? あなたも普通の人間でしょう?」


「私か? 私は神だ、女神!」


「はあ!? 女神様!?」


「そう。そして基本ここには、私が呼んだものしか入ってこれないようになっているんだ」


「え? ではなんで私はここにいるんですか?」


「それはこっちが聞きたいね」


「すみません、元の場所に帰してもらえないでしょうか?」


「それはできないんだ。この部屋に呼ばれる、ということの意味を少し理解してもらう必要があるね」


「呼ばれる理由?」


「そう、ここはね私の住処であると同時に、死者を異世界に送り、世界の均衡を保つための場所でもあるんだ」


「世界の均衡……ですか?」


「そう、魂の量をね調整するんだ。世界にも許容量があるからね。人は死んだときに、魂だけがその世界に居続け、そしてまた赤ちゃんからリスタートするのさ。つまり、USBメモリーのデータを消去して、再利用している感じかな?」


「それなら、一定数であり続けるから、管理なんてしなくても均衡は取れているのでは……?」


「ところがどっこい、そうでもなくてね。さっき、神様が二つの世界を管理する、って言ったじゃん?」


「なるほど……その二世界間は行き来するってことですね」


「そう、だから世界の許容量を超えないように、私たち神は、死んでしまった人間を異世界転生させるんたよ。」


「なるほど……って、ちょっと待ってください。それだと、私が死んだみたいじゃないですか!?」


「ここにいるってことは、そうなんじゃないのかな? ちょっと待ってね、確認してみる」


 死んだかどうかを確認できるって……。


「え……? ちょっと待って。」


「どうでしたか?」


「えっと、私が間違えて……その……呼んじゃった? みたいな?」


「……は? いや、ちょっと待てください。間違えたって、それじゃあ私はどうなるんですか?」


「いやぁ……あはは。異世界で強く生きて」


「強く生きてじゃねーよ!! どーすんのこれ!? てか俺は死んでたのか!?」


「いや、死んでないよ? ただ、迷宮入りの失踪事件的な? ま、こういうこともあるよね?」


「ねーよ!普通は!! てか死んでないなら帰せ!」


「それはできないんだ。君と間違えた死人は、新たな生を歩み始めたみたいだから…。」


「え、それじゃあ……」


「うん。元の世界には、君の席がない状態なんだ……」


「そんな。嘘でしょ……」


 目の前が真っ暗になったが、次の瞬間あることに気が付いた。


「そうだ、今の俺のこの自我はどうなるんだ?さっき神様はUSBのデータを消して再利用してるって言ってたよな?じゃあ俺の記憶とかはどうなるんだ。」


「さすがにそこには配慮するつもりだよ。記憶はそのままにしておく、体の成長具合もね。あと、そうだな……私が管理してる世界って、少し特殊でね? 基本、同じような世界同士を管理するんだけど、私の場合は君たちがいた世界と、もう一つの世界を簡単に言うと、剣と魔法の世界なんだ。」


「さすがに方向違いすぎない? それって普通なのか?」


「まあ、記憶なんかはリセットするから、基本的に問題はないからね」


「俺に関しちゃ問題だらけだよ……」


「まあ、今回は特別、君の好きなその……なんだっけ? げーむ? のキャラクターをまねて、君を再構成してあげる。」


「それって、大丈夫なのか?」


「うん。どっちにしろ世界渡るから、再構成しなきゃいけないしね」


「わかりました」


「じゃ、さっさとやっちゃいますか!」


「ちょ!? いきなり!?」


「じゃ、いってらっしゃーい。……てあれ? 私また間違えた?」



 












 今回が初投稿となる、星薙赤瀬(星薙赤瀬)です!実は、周りに隠れてラノベ作家になりたくて、今回始めた次第です。至らぬ点はご容赦をば。

 さていきなりの異世界もの、いきなりの投稿、そしてそんな私に振り回される浩輝……

がんばれ浩輝、負けるな浩輝……という感じで、投稿していこうと思いますので、よろしくお願いします。

 そして次回は、浩輝が異世界入りします!! 異世界へGOです!!

                        それでは次回会いましょう。

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