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日常的で非日常な世の中で!

  (あ~、先生いきなり発狂してうんこしないかなぁ~)


 俺の名前は早稲田(わせだ) 創太(そうた)。いつもいつも、こんなしょーもない事を考えては、将来の自分に圧倒的な不安を抱えるどこにでもいる高校二年生だ。今も、こうして授業を受けている最中だが、残念ながら俺の頭の中に先生の言葉は届くことはない。ほら、だってよく聞くだろ?頭のレベルが違いすぎると話が合わないって。つまりは、そういう事なんだよ…  …はい、うん、俺の頭の話はさておき、暇だしクラスの奴等でも紹介しとくか。


  「先生、お腹すいたので家に帰ります。」

 

 ふむ。一番最後に紹介しようと思ってたアホがなんか、またアホな事を言って授業を妨害している。俺の斜め前の席の、後ろから見ると巨大な耳クソのように見えなくもない頭である彼の名前は、詩奴歩(しぬほ) 度阿保(どあほ)。息継ぎせずに読むとしぬほどアホ。彼の未来を見過ごしこの名前を考えたのであれば、彼の両親のネーミングセンスは相当なものだと思う…と同時になさすぎる。


 天才とバカは紙一重だと言うが、俺は最初、阿保(基本、彼は阿保と呼ばれている、又は耳クソ仙人)の事をその類いの人間なのだと思っていた。高校1年の入学式、校長先生のスピーチの途中で、いきなり


  「教頭先生、お腹すいたので家に帰ります。」


ついさっきの言動とほぼ同じでなんの新鮮味もないが、阿保よ、まず教頭ではない校長だ。こいつは、本当に頭が耳クソでできているんじゃないかというくらいに話を聞かない。おまけに、リアルに耳クソが汚い。

おっとすまない、話が脱線してしまった。こいつの事を話すといつもツッコミが止まらなくなってしまう、悪い癖だ。

 

 俺は入学式彼の発言を耳にしたとき、こいつは世の中を変えてくれるなにか凄いものを持ってるんじゃないのか、と思ってしまったんだ。高校生活の中で一度きりしかない一大イベントでもある入学式で、己の欲望を最優先した彼の発言に俺は素直に感嘆していた。

 校長はさすがに彼の発言に戸惑いを隠せずにいて、あたりをキョロキョロしていたが、そっと蚊にしか聞こえないような小さな声で


  「わ、わしは…教頭じゃにゃい…」


 そこかよ!なんというか悲惨だった。校長は自分の立場を思ったよりも気にしていたのだ。俺は入学式の席順が一番前であったからなんとか聞き取れたが、校長の小さく、悲痛な叫びは他生徒に届いたのだろうか?まぁ、正直、語尾のにゃいが死ぬほど気にはなったが、あえて触れない事にしよう。

 

 すると、阿保は「すいませんでした!」とだけ言い、入学式を後にした。まず、こいつ後ろの方の席なのに校長の声が聞こえていたのかという、頭耳クソ説を払拭するかのごときファインプレー?をした事はおいといて、俺は「お腹痛いんでトイレいってきます!」と近くの先生に申し立て、彼の後を追いかけた。なぜ追いかけたのかは分からない。ただ、()()は純粋に彼に惹かれたものがあったのだろう。部屋の扉を開けると、まだ彼は学校の正門あたりをウロウロしていたので、すぐに追い付くことができた。そして俺は彼に言った


  「どうして、あんな事を言ったんだ?」


  「実はこれがしたくてよぉ。」


と、彼は言い突然ズボンとパンツを脱ぎ下半身全裸状態になると、近くのアリの巣穴におもむろにケツを向け、う◯こをしはじめたのだ。その時、俺は確信した。こいつはバカだったと。彼がなにかを変えてくれるとすれば、きっと害的ななにかだろうと。彼のそのやってやったぞと言わんばかりのドヤ顔から繰り出されるう◯こは、アリの巣穴をすべて埋めつくし、そしてアリの将来を奪った。アリもまさか、阿保のう◯こで、自分達の生にピリオドが打たれるとは思っても見なかっただろう。

俺はアリの冥福を祈ると共に、その巣穴をうめつくしたう◯こに木の棒をたてた。

 と、まぁこんな所だ。なにがこんな所なのかは分からないし、半分くらい彼のう◯この話になってしまったような気もするが、彼は、まぁそんな奴なのだ。


 「これで今日の授業を終わりにする。解散!」


おっとたった一人しか紹介していないのに授業が終わっちまった。

まぁのちのち紹介していくさ。


      ようこそ、この日常的で非日常な世の中へ!

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