追い討ち………。
ポケ○ンと劣○生の映画の前売り券買ってウキウキな作者はきっと何かをやらかします。
「はい、コレ書いて。」
「何ですかコレ?」
解体をした翌朝、ミコトを呼び出したマサルは1枚の紙とペンを差し出した。
「アンケートっていうか………履歴書みたいなものだな。どんな事が出来るか、学力や成績はアテナから内部資料が来ると思うから過去から現在に至ってした事のあるスポーツや作業なんかを教えてくれ。特技や技能、資格があるなら必ず書いとけよ〜お前の将来が変わるぞ。」
「ちょっと待って!今、アテナって言った?しかも、おれの成績なんかの資料を持ってくるって!?」
「そうだな。俺は取り敢えずのところ、お前の上司になるから能力を知ってないと使えん。因みにアテナは多分そのアテナで間違いないと思うぞ。」
アテナからは使いっ走りのような使われ方にクレームが来たが、最終的にはヘラ様の「何も貴女が動かなくても誰かを使って調べさせて自分の手柄として報告をすれば良いのよ」と言われ折れてくれた。
「向こうの神様との繋がりあるの?ならおれを日本に帰らせたりは……。」
「無理だな。厳しい言い方だが割に合わん。何かしら神やこちらの世界に不具合や問題があったとしても人に世界を渡らせるのはそれなりにリスクとコストがかかるんだ。ましてや、お前は事故でここに来た………つまり神が責任を取らないといけない義務も義理もない。」
「マサルさんも向こうには帰れないのか?」
「100年もすれば俺は帰れるな神の使う転移は世界をある程度渡れるみたいだからな………ヘラ様やアテナと交流がある以上、そのうち向こうの世界には渡れる力を手に入れるだろう。」
「この前の神様にお願いして向こうの世界に転移して渡るとかは?」
「身体も魂も強度が足りない………今度は吐くじゃあ済まないぞ?良くてバラバラ………悪くてミンチって感じだな。」
「じゃあ、レベルを上げて強くなれば!」
「そこまで強くなると今度は地球の理から外れすぎている世界のバランスを崩す者として排除されるだろう。」
「………………………。」
そもそもアルステイティアの神力はあってもあっても足りない状態だ。一人の人間を帰す為に無駄遣いできる様な状態ではないのである。
「じゃあさ、物語みたいにチート付けるとか出来ない?」
「日本の教育を受けているだけで十分チートだぞ?現状じゃあ無理だな。」
「じゃあ、マサルさんもチート無しで頑張って頑張って神様にまでなったのかよ?」
「俺はスキル券ってやつでスキル付けて貰って来たぞ。」
「ズルい!それならおれにも!」
「俺の場合はアルステイティアを救う為にゼウスたちが派遣した様なものだ。ただの事故でこっちに来たお前とは状況が違う。それにスキル券ってのは神の力の結晶で、3枚も使えばペルセウスくらいのガチな英雄が出来るらしいぞ?」
「じゃあ、マサルさんは何枚使ったんだよ。」
「来る前に10枚。この世界で1枚の計11枚だな。」
「じゃあ、おれにだって1枚くらいはっ!」
「10枚もあれば小惑星が出来るらしい………スキル券ってのはそういうものだ。因みに俺にはまだ作れない、新人(神)だからな。」
ミコトは想像も出来ない程に莫大な力だとは考えられるが、やはり納得出来るものではない。目の前にいる男は悠々とチートを手にし、神の座に上り詰めているのだから。
「ところで、体術のスキル持ってるが何か格闘技でもしてたのか?」
「子供の頃に少林寺習ってたくらい?」
「じゃあ、木工のスキルは?」
「爺ちゃんが大工で、中学の時に小遣い貰うのに夏休みに手伝いに行ってたんだよ。」
「なら、そっちは何とかなりそうだな。」
「えっ?何が何とかなるの?」
「勿論、仕事だよ。働かず者食うべからずだ。」
ミコトはアルステイティアの年齢の価値観や実情を説明され、ショックを受ける。これからまだ最低3年は楽な学生の身分だと思っていたのに、自分はもう立派な働き手として扱われると知ったのだ、仕方ないだろう。
「まぁ、いきなり本格的な労働者になれって言ってる訳じゃない。色々と見て体験して、何が出来るか考えて見ろよ。」
「………分かりました。」
「明日からはちょっと俺は別の街の建設の方に行かないといけないからメイに色々教わってみてくれ。歳も近いし仲良くなれるだろう。」
「そのメイっていうのは?」
「ほら、昨日アデリナと一緒にいただろ?ほら、ラッキーハプニングした時の。」
「あの狂暴うさ耳魔法娘!?」
「分かったら今日のお仕事だ。魔物の蟻の死骸を解体するぞ。ノルマは、そうだな………目指せ50体だ!」
その日、ミコトの瞳から光が戻る事はなく、夜まで黙々と死人の様な表情でマサルと蟻を解体していった。
意外とマトモなスキル持ちだが、ファンタジーになるとそれがどうなるのやら………メイと組むと何が起きるか作者にも分かりません!




